郭 巨 の は な し
時は漢の時代。
郭巨(かくきょ)の家はたいへん貧しい家でした。
郭巨は母と妻と三人でなかよく暮らしていましたが、やがて、一人の子どもが生まれました。
それで、ますます生活が苦しくなりました。
母親は以前から病気がちで、ちょうどその頃、病気が悪化してしまいました。しかし、お金がないので、医者にも診てもらうことも出来ません。
そこで、生まれた子どもを他人に売って、それでお金を手に入れることにしましたが、いくらの足しにもなりません。
それで、裏庭に行って母の病気に効く薬草はないかと、草の根を掘りました。
この母を思う姿に天も感動して、その親孝行をとげさせたいと思ったのでしょう。地中から天の授けた黄金が出てきたということです。