御正忌報恩講 3日目

1月16日(木)

朝席で御正忌報恩講も御満座。

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しかるに終焉にあふ門弟、勧化をうけし老若、おのおの在世のいにしへをおもひ、滅後のいまを悲しみて、恋慕涕涙せずといふことなし。(『御伝鈔』より)

お浄土へ往生されたことをよろこぶこころより、いろんなことを思い出しては涙する。

今も昔も私たちの本当の姿。

 

朝席でお取り次ぎをさせていただいていると、朝日が差し込んで、御同行の方々の後ろから照らす。

みなさん、後光が射したように輝いて。

 

今朝は闇を照らす光の話をさせていただいたが、いくら明るくても、昨日大竹沖では自衛隊の船と釣り船が衝突する事故が起きて、尊い命が失われている。

昨日の朝、穏やかな海を眺めているだけに何とも・・・。

清浄光明ならびなし
 遇斯光のゆゑなれば
 一切の業繋ものぞこりぬ
 畢竟依を帰命せよ

「光に遇う」

阿弥陀さまの光に照らされ、今を生きる私の姿を大切に。

ようこそのお参りでした。

2014年1月16日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

御正忌報恩講 2日目

1月15日(水)

御正忌報恩講2日目。

朝、喚鐘を叩くとき、喚鐘越しに朝日の昇る前のきれいに晴れた海と島が。

寒いけれど、朝からそんな光景に出会うと心地よい。

 

大逮夜の夜席は、中休みにぜんざいの接待。

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そして、『御伝鈔』を拝読した後、もう一席。

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親鸞聖人の御遺徳を偲ばせていただきながら、『重誓偈』のお話を。

寒いなか、ようこそのお参りでした。

2014年1月15日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

御正忌報恩講 1日目

1月14日(火)

今夜から御正忌報恩講。

先日の小坪説教所の報恩講に続き、住職自勤で『重誓偈』をお味わい。

専徳寺の御正忌は、ずっと1月14日から16日。

最近は本願寺の御正忌もインターネット中継を通して、また、いろんなお寺の報恩講の様子を知れるようになったので、何だか嬉しく。 

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先日、入手した芹沢銈介氏の因幡の源左同行の絵はがき。

最後の1点が手に入ったとよろこんでいたが、その絵はがきを見ていると、

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「偽になったらもうえゝだ。中々偽になれんでのう。」

仏さまがすべてのものをと願ってくださってるのに、こちらは最後の1点が手に入ったと・・・。

こちらもにせものだったと気づかせていただいた。
そのにせものをほんものにする願いをかけてくださった。

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こちらは長谷川富三郎氏の『語録版画集 妙好人因幡の源左』(法蔵館)より。

 

どちらも味があって、ほのぼのと。

寒いなか、ようこそのお参りでした。

2014年1月14日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

小坪説教所 御正忌 2日目

1月10日(金)

今日一段と朝から寒い一日。

昨日に引き続き、朝席と昼席、小坪説教所の御正忌報恩講へ。

 

小坪説教所の法座は、喚鐘が鳴り、正信偈のおつとめがあり、そして法話。

ここでは、喚鐘を叩くのも、おつとめの導師も、講師の接待も、地域の方がずっと受け継いでされている。

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今日も「重誓偈」の現代語訳をみなさんと一緒に読ませていただき、お取り次ぎ。

朝席が終わり、外に出てみると、雪が!!

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帰って、雪の舞う境内を撮ろうとするのだが、撮ってみるとまったく雪の存在が・・・。

テレビで広島市内の中継を見ると、このあたりの雪はホントにかわいらしいもの。

 

御満座の昼席が終わって帰宅すると、注文しておいた荷物が届いてた。

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ようこそ ようこそ

これは妙好人 因幡の源左同行を、人間国宝 染織工芸家の芹沢銈介氏が描いた作品。

源左同行の50回忌に、ご縁のあった願正寺からの依頼で、昭和55年に絵本が制作されたのだそう。

古本屋のサイトで見つけたが、安くても15万円!

ふ~っとため息をつきながら、探していたら、絵はがきと色紙大の復刻版があるのを発見。

 

早速注文させていただいたのだが、どちらも最後の1点。

今は生産中止となっているようで、できれば色紙大の12枚セットというのが欲しかったけど、どちらも最後の1点をいただけたのはありがたいお年玉。

 

法話のなかで、「かぎりない光」「かぎりないいのち」の話もさせていただいたのだが、かぎりあるものもありがたいな。

かぎりがあるからこそ有り難いのかも知れないが。

 

その妙好人つながりで他のことを調べていると、来年の大河ドラマとつながった。

来年の大河『花燃ゆ』の主人公は、吉田松陰の末妹で、久坂玄瑞の妻となる杉文

そのお母さんは杉滝子

このお母さんが御法義に篤く、妙好人だということは、以前教えていただいた。

ただ、文のお姉さんで、初代群馬県知事楫取素彦の妻となった楫取寿子も妙好人として、『新妙好人伝』に登場するのだと。

この姉 寿子が44歳で亡くなると、母の勧めで夫久坂玄瑞を亡くした文が、美和子と名を改め、義兄 楫取素彦と再婚するという話。

どんなふうに物語が展開するのかな?

 

この方の話は、山口教区の極楽寺さまのホームページに詳しいことが。

またゆっくりと読ませていただこう。

 

ようこそのお参りでした。

2014年1月10日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

小坪説教所 御正忌 1日目

1月9日(木)

今日から本願寺では御正忌報恩講。

こちらは昼席から明日の昼席まで小坪説教所の御正忌報恩講のお取り次ぎ。

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昼は青空がひろがり、夜は星空が広がるなかでのご縁。

このたびは、重誓偈を意訳したテキストをみなさんと一緒に読みながら。

 

夜席に向かうため、着替えようと支度部屋に入ると、畳の上に先客が・・・。

この寒いなか、そこにいたのは↓、

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竈馬(カマドウマ)と呼ばれるバッタの一種。

午年の新年早々「馬」を見るとは、

こいつぁ春から縁起がいいわえ

さて、そんな縁起の善し悪しは関係ないとして、いろいろ考えさせられるご縁にはなったかな。

 

今夜から冷え込むそう。

暖かくしておやすみを。ようこそのお参りでした。

2014年1月9日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

仏教壮年会法座 3日目  成寿園訪問

11月20日(水)

朝席で今年最後の法座が御満座。

この時期はちょうどおつとめしている最中に、ご本尊の正面から朝陽が差し込んで、お内陣がかがやく。

寒いけれども、この光はこの時期しか味わえないかな。

 

朝席では、光のはたらきとして【破闇】【調熟】【摂取】の話を聞かせていただく。

 

法座が終わり、午前中は報恩講参り。
そして、午後から特別養護老人ホーム成寿園へ。

呉東組仏教婦人会連盟20単位が順番に、奇数月は成寿園、偶数月は延寿荘で法話会を開催。

今月は専徳寺仏教婦人会が担当で、婦人会の方々と一緒に成寿園へ。

 

正信偈をおつとめし、法話。 

昨日の法座で「恩」の話を聞かせていただいた。

「恩」とは“なされたことを知る”と。

 

“なされたことを知る”ってことは、因(原因)を心(知る)ってこと?と思って調べてみると、まったく違っていた。

「因」とは、「□」は布団(敷物)、「大」は人。
つまり、布団(敷物)の上で寝ている人を表しているのだと。

布団の上で毎日当たり前のように大の字になってぐっすり寝ているけれど、よくよく考えてみると、布団がなかったら、次の日身体が痛くって仕方がないし、ぐっすり寝ることさえ出来ない。

当たり前のように布団で寝れるって何とありがたいことか。

それで感謝の「心」がそこに。

 

また、『日本書紀』等では、「恩」を「めぐみ」と読んでいたそう。

「めぐみ」の語源は芽ぐみ。

冬に眠っていた草木が、春の陽気に育まれ目覚めることに由来するのだと。

 

そんなことから話を・・・。 

 

法話の後は、婦人会の方が着物姿で踊りを披露され、拍手喝采。

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ようこそのお参りでした。

2013年11月20日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

仏教壮年会法座 2日目

11月19日(火)

昨日に引き続いて仏教壮年会法座。

朝席が終わると、呉市中通の専徳寺の報恩講へ。

今年も導師としておつとめさせていただき、

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ご門徒さんがご用意してくださったお斎をお持ち帰り。

 

法座の昼席では、カルネアデスの舟板という話を聞かせていただいた。

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私たちの生きている世界の正義(せいぎ)とは?

対立は、どちらもが「正義」だと主張するところから始まる。

いつの時代においても、どこから見ても正しいことって、何て難しいことなんだろう。

 

先月亡くなられたやなせたかしさんは、本当の「正義」とは悪いやつをやっつけることではなく、お腹のすいた子どもにパンをわけ与えることだと言われていたけれど・・・。

 

夜席では、このたびのご讃題『讃仏偈』のお話から、「恩」の話を。

「恩」とは、パーリ語の“カタンニュー”。

カタンニューとは、“なされたことを知る”という意味だそう。

 

一つ一つのことを考えてみると、どれもこれも、どれだけのご縁が整って今目の前にあるのかと・・・。

そんなことを知るから、感謝の気持ちを。

 

明日の朝席で御満座。

暖かくしてお参りを。

ようこそのお参りでした。

2013年11月19日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

仏教壮年会法座 1日目

11月18日(月)

今夜から今年最後の法座、仏教壮年会法座。

寒くなってきたので、今シーズン初めてストーブを。

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このタイプのストーブ4台と4つの天井扇風機を緩やかに回して暖を取る。

 

このたびの御講師は呉東組副組長でもあり、いろいろお世話になっている阿賀の寶徳寺 平原弘史師。

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それ真実の教を顕さば、すなはち『大無量寿経』これなり。

と、親鸞聖人は『大無量寿経』が“真実”だと顕された。

ただ、さとりの世界の“真実”はひとつであっても、迷いの世界の“真実”はというと・・・。

 

そんな話を聞かせていただきながら、最近流行の(?)「誤表示」ということばを思い浮かべる。

それが「誤」なのか「偽」なのか、それは別として、果たしてホンモノ(真実)って?

一流ホテルのレストランで「○○産○○エビの○○」だといって、きれいな器に盛られて出て来ると、よほどのことがない限り、「プリプリしてて、さすが・・・」なんて何の疑いもなく食べてしまう。

「世間虚仮、唯仏是真」

改めてこのことばを。

 

明日は冷え込むそう。暖かくしてお参りを。

ようこそのお参りでした。

2013年11月18日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

報恩講法要 2日目

10月15日(火)

台風が心配されたが、こちらへはそれほど影響はなさそう。
ただ、進路に当たっている方にとっては大変。

報恩講法要2日目。

朝席が終わると、明日のお斎の準備が始まる。

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夜までかかって用意される煮染め。

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明日はこんなふうにパック詰めされ、大きな塩むすび2個と一緒に850から900食分が作られる。

 

ご法話を聞かせていただきながら、随分昔のことをふと思い出す。

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朝席で聞かせていただいた大原問答の勝林院。

20数年も前、大学に入った年の秋、紅葉の大原を初めて訪れた。

ヘルメットが義務化されていなかった頃の原付バイクに乗って。

3時をまわると団体客がどんどんいなくなり、人のまばらな勝林院の境内で西日に照らされた紅葉がきれいだったこと。

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ただ、日の暮れた大原からの帰り道は寒かった。

ヘルメットもなかったので、凍えそうになりながら・・・。

 

夜席はお聴聞した長男が、「ナマステ」の意味が分かった!と嬉しそう。

 

ただ、この「ナマステ」にも一つの思い出が。

同じく20数年も前、インドの仏跡を旅した時、『註釈版聖典』の表紙にもなっているポカラを訪れた。

早朝からホテルのベランダに上がり、朝日が山をピンク色に染めていくところを見ていた。

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同じホテルに泊まっていた台湾からのツアーのガイドさんが、日本語が少し話せるようで、たどたどしい日本語で話をしてくださった。

そのなかで、

あのことば、「ナマケモノ」っていいですね。

といわれ、こちらは「・・・」。

すると、手を合わせて「ナマケモノ」と。

それで、やっと「ナマステ」のこと??と。

笑っては失礼と思い、「ナマステですね?」と聞くと、「そう!」と。

 

たわいもないことではあるが、忘れていることでも、こうしてご縁を通していろんなことを思い出す。

 

明日は昼席で御満座。

お誘いあわせてお参りを。

2013年10月15日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

報恩講法要 1日目

10月14日(月)

世のなかは3連休。

昨日は次男の幼稚園の運動会があり、開会式とそのあとの“かけっこ”だけ応援して、大急ぎで着替えて法事へ。

慌ただしいまま、今夜より報恩講法要。

 

このたびの御講師は、愛媛県大三島万福寺の浅野執持 師。

初めてのご縁にあわせていただく。

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一年前に御講師の書かれた『絵ものがたり 正信偈』を求める。

広島へもご縁のある方と知り、報恩講の講師をお頼みしたら、こころよく引き受けてくださった。

 

今夜はその「正信念仏偈」についてお聞かせいただく。

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“レフェリー”と“アンパイア”の違いを聞き、なるほど・・・と。

 

明日から天気が下り坂の予報。

くれぐれも体調に気をつけ、お誘いあわせてお参りを。

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2013年10月14日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku