専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
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8月25日(日)
昨日から久しぶりの雨。
渇いたところに恵みの雨と思っていたら、山陰地方では大雨の被害。呉にも大雨警報が。
そこまで降らなくても・・・と、勝手なことを思ってしまう。
父の通夜から1週間。
帳場で筆で書いていただいた香典帳を、パソコンに入力する作業がやっと完了。
たくさんの方にご縁をいただいたのだなぁと、分かる方はお顔を思い浮かべながら。
ただ、以前仏教壮年会の葬式をテーマとした話の中で、自分が家長になった時、まず親から香典帳を渡され、これだけの方にご縁になってるんだよと伝えられたという話を聞かせていただいたことがある。
自分がその身になって、改めてそのことを知らされる。
パソコンに入力したものの方が何かと便利ではあるが、紙の重み以上に香典帳に重みを感じる。
父の葬式の後、2件のお葬式のご縁をいただいた。
こちらのお悔やみの言葉の前に、御遺族の方、葬儀社の方に心遣いの言葉をかけていただく。
昨日の葬式は会館葬だったが、導師席に着こうとしたら、足元に何やら黒い・・・。
七条袈裟を着けているので、下をのぞき込むことができなかったが、1匹のコオロギがそこに。
踏まないようにと気をつけながら最後までおつとめしたが、ずっとその場所に。
何かご縁があったのだろうか?
何はともあれ、こうしてご縁に遇わせていただくことはありがたい。
この1週間の間には、初七日法要も。
お内仏で、長男が導師をつとめ、家族揃って『讃仏偈』のおつとめ。
8月もあとわずか。
寺報の作成、報恩講参りの日程調整・・・。
何とか夏バテしないよう、一つずつ。
8月19日(月)
長い長い一日が終わった。
それを見ながら、父もお浄土へ往かれたのだな・・・。
暑い最中、昨夜の通夜、今日の葬儀と、たくさんの方にお参りをいただいた。
昨夜の通夜までは、バタバタと葬儀の準備に法務。
動いている間は、それほどしんみりとすることもなく時間を過ごしたが、通夜の開式前になってアナウンスを聞いていると、いろんなことを思い出し・・・。
遺族・親族代表挨拶では、涙しながらの挨拶となってしまったが、これは父の姿に教わった。
通夜の挨拶のなかでした父の最後の誕生日の話。
先月7月3日の父の誕生日。
恐らく一緒に過ごせる最後の誕生日だと思っていたが、その日は母が昼間留守にしていたので、私が代わりに昼食を運んだ。
「わしゃ、もうだめじゃ・・・」と一言つぶやいて、しんどそうに横になったままだった。
それでも、2人の孫が幼稚園と小学校から帰ってきて、「お誕生日会をしよう!」というと、ほとんど寝たきりで車椅子にも乗らなかった父が、車椅子に乗って居間へと。
孫たちの元気いっぱいの「はっぴばすでー とぅーゆー・・・」の歌を聞き、ロウソクを孫たちが吹き消して、「おめでとう!」といった途端、父が嗚咽するように声を上げて泣きだした。
そんな姿を初めて見て、少し驚いたが、そのあとは笑顔で孫たちと一緒に記念写真。
このときの写真が最後の写真となった。
言葉はなかったが、その泣く姿に父のメッセージが伝わった。
これがおじいちゃんから孫たちへの最後の大切なプレゼント。
言葉だけでなく、泣く姿、笑う姿でもこころが伝わる。
私の泣き声で話す姿が、我が子たちにどう映ったかな。
最近は『涙活』なんて言葉も聞く。
涙を流せない、流すことが出来ないから、わざわざ泣くためのイベントに参加するのだそう。
ここ数日、たくさんの方々にお手伝いをいただき、たくさんの方々に父との思い出話を聞かせていただいた。
そんなこともあり、今日はみなさんに甘え、泣かせていただいた。
次男には、まだ「死」というのが理解できていないようで、無邪気に棺を覗いたりもしていたが、棺に花を入れる時には一番そばで入れていた。
火葬が終わり、白骨となった父の姿を見て、「おじいちゃんがこわれてる・・・」と寂しそう。
ここ数日で、いろんなご縁をいただいた。
還骨が終わり、人がだんだんいなくなり、静かになったところで、今夜は導師としてお通夜に。
みんなそれぞれ、別れのご縁をいただいている。
帰宅すると、月明かりに虫の声。
お盆ももう終わったのだな。
本当にこのたびはみなさまにお世話になり、ありがとうございました。
8月16日(金)
昨夜9時19分、父であり、前住職 大洲曠昭 が静かに息を引き取った。
先月誕生日を迎え、満84歳。
昨日はお盆参り、月忌参り、法事に葬式と、慌ただしい一日。
午前中、お参り先にメールが届く。
病院から血圧が下がってきたから来てくださいと連絡があり、母が向かった。
と。
一件終わるたび、携帯を見る。
死に目にあうことはできないかなと半ば覚悟をしながら。
ちょうど前夜のお通夜に参ったとき、喪主の方が、血圧が下がってきたから来てくださいと施設から連絡があり、それから3時間後に息を引き取ったのだと、挨拶のなかで言われていたので。
それでも、法務を終えるまで、その後の連絡がなかった。
還骨が終わり、病院に行くと、意識はないが呼吸をしている父の姿。
夜、長浜・津久茂自治会主催の戦没者追悼法要があったので、汗だくになりながら入江神社で住蓮寺御住職と一緒におつとめ。
帰宅して汗がひいた頃、再び病院へと。
夕方よりも、少し呼吸が浅く感じる。
喉の動きを見ていたら、その喉の動きが突然止まった。
首の血管がゆっくり脈打つのが見えるので、大丈夫なのかなと思っていたら、看護師の方が来られて、先生を呼びますから連絡される方がいれば連絡してくださいと。
電話をして、自宅で待機していた家族が病室に集まる。
そろったところで、静かに脈が止まり、そのまま・・・。
まるで、線香花火の小さな灯りがスーッと消えるように。
真宗は平生業成、臨終は問わずとはいいながら、最期をこうして迎えられたことには感謝。
その後、葬儀社に連絡をして父と帰宅。
今朝は総代さん方に集まっていただき、これからのことについていろいろとご相談。
そして、葬儀社との打ち合わせ。悔やみに来られた方への挨拶。
その間をぬって月忌参りに墓参り。そして、資料作り。
バタバタと今日も一日が終わる。
土日は予定も入っているので、少し葬式を延ばして、
通夜 8月18日(日) 18:00
葬式 8月19日(月) 11:00
そのため、18日の夜席から予定されていた法座も中止に。
いろいろあったけれど、バタバタしていて忘れてしまいそうなので、とりあえずここに今日の一日を残すことに。
ご縁のあった皆さんから、いろいろと私の知らないことを聞かせていただく。
いろいろとありがとうございました。称名
8月14日(水)
お盆、真っ只中。
依頼のあった初盆のお宅、お盆に家族が集まるからと法事をされるお宅、朝からずっとお参り。
小さなお子さんがたくさん集まったお宅の初盆では、一番前に正座して座っていた子が、終わってもモジモジと。
「足を崩していいよ」と言っても、しびれているらしく。
少し間を置いて、「今日はぼくのたんじょうび」とはにかんで。
「おめでとう!いくつになったの?」
「7歳」
お盆に集まったたくさんのいとこたちに祝ってもらうのかな?
それも亡くなった曾おばあちゃんのご縁。
今夜は、昨年天候が悪く、中止となった西脇神社の夏祭り。
今年は猛暑のなか、2年ぶりに開かれた。
太鼓に笛の囃子。
道沿いに灯籠を飾り、長浜祭り愛好会がいろいろと祭を盛り上げる。
そして、御輿を載せた漁船が、灯籠を海ヘと流しに。
夕方、その灯籠を集めている桟橋へ行ってみた。
これが長浜のお盆の夏祭りだな。