報恩講法要 2日目

10月15日(水)

青空のもと、報恩講2日目。

今朝は冷え込んだ。

朝席が終わると、明日のお斎(とき)の準備。

 

例年どおり、お斎は大きなおむすびと煮染め。

今日はその煮染めが800食ほど作られる。

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今朝は「生死勤苦の本を抜く」というお話、昼席は思い込みの眼で見てしまっているお話を。

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そして、夜席では手話を使って『恩徳讃』の「如来大悲の恩徳は」の一節を教えていただく。

お聖教を英語に翻訳する時に大変苦労されるという話を以前聞かせていただいたが、手話もなかなか。

本願寺の社会部が担当されているようで、ホームページに手話表現のパンフレットや恩徳讃のビデオが。

ご縁がなければ見ることも、知ることもない。

でも、ご縁があったから知ることが出来た。

 

明日の朝席は今日よりも冷え込むそう。

暖かくしてお参りを。

ようこそのお参りでした。 

2014年10月15日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

報恩講法要 1日目

10月14日(火)

台風が過ぎ去り、青空がひろがる。

今夜から専徳寺の報恩講法要。

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先日のおみがきにはじまり、今日は打敷を掛け、御絵伝を掛けて、大切にお迎え。

 

この日に合わせて、外陣正面の焼香台に台を作っていただいた。

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これまでは正座して焼香するスタイルだったが、最近は正座をすることが難しくなってきているので、これから焼香は立ったまま出来るようにと。

 

このたびの報恩講法要、御講師は三原市大和町明圓寺 内藤良誠師。

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「ようこそお参りくださいました」のことばに込められたお味わいより。

 

当たり前のことのように今日の予定が立てられ、この日を迎えている。

本当はそうではないと思いながらも、当たり前のように過ごすことしか出来ない自分・・・。

 

分かっちゃいるけど やめられない

 

そんな私だから阿弥陀さまが一緒。

 

明日の朝は冷え込むそう。

暖かくしてお参りを。

ようこそのお参りでした。

2014年10月14日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

秋季彼岸会 3日目

9月19日(金)

今日の朝席で秋季彼岸会も御満座。

「暑さ寒さも彼岸まで」というものの、ここ数年残暑の厳しい年が続いていたが、今年は彼岸の入りを待たずして、ひんやりとした朝に。

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庭の萩も枯れ始め。

 

病気が原因で死んでいくのではなく、生まれたから死んでいく。

 

南無阿弥陀仏をとなふれば

 この世の利益きはもなし

 流転輪廻のつみきえて

 定業中夭のぞこりぬ

 (『浄土和讃』現世利益讃)

 

いつ亡くなるか分からない“いのち”。

そう聞かせていただきながらも、まだまだ亡くなるのは先のことと、年末までの予定がどんどん・・・。

そんな私だからこそ、願いをかけていただいているのだな。

 

来週からいよいよ報恩講参り。

その日、その時を大切に。

 

ようこそのお参りでした。

 

2014年9月19日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

秋季彼岸会 2日目

9月18日(木)

昨日に引き続き、秋季彼岸会2日目。

今日の昼席は、いつもなら『阿弥陀経』を読経するところ、13時15分より鐘を撞くため、『讃仏偈』のおつとめに。

読経が終わり、第34回千鳥ヶ淵全戦没者法要の平和の鐘の趣旨をお話しして、お参りに来られた方々と一緒に鐘を撞く。

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住職が最初の一打。

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そのあと、一打ずつみなさんに撞いていただき、最後は御講師の一打。

 

9月18日は、満州事変の発端となる柳条湖事件の起こった日。

 

二度と繰り返すことのないように。

「世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ」と鐘を撞く。

 

今日は彼岸をご縁に、生と死、何をよりどころとするか、親のご恩等々、お聞かせいただく。

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夜席は、すっと涼しい秋風が入ってきて、外からはたくさんの虫の声。

お聴聞しながら耳に届いてくる虫の声。

よくよく聞いてみると、同じコオロギであっても、何となく鳴き方がそれぞれ違う。

 

それぞれに月の光を浴びながら、それぞれの声を出してるのだな。

今日の鐘の音も、みんな音が違って聞こえる。

 

力強い音、優しい音。

その人の人柄を表しているように。

 

このたびは、ちょうど法座と重なったので、みなさんと一緒に鐘を撞け、良いご縁をいただいた。

ようこそのお参りでした。

2014年9月18日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

秋季彼岸会 1日目

9月17日(水)

秋の虫の声を聞きながら、今夜から秋季彼岸会。

このたびの御講師は、安芸津の妙専寺 田阪法雄師。

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慈光はるかにかぶらしめ

 ひかりのいたるところには

 法喜をうとぞのべたまふ

 大安慰を帰命せよ

『浄土和讃』のご讃題をいただきながら、ありのままの自分の話をお聞かせいただく。

 

今夜は諸事情により、次男も一緒に隣に座ってお聴聞。

と言っても、話は分からないから、好きな絵をずっと描いていた。

 

すると、途中でスケッチブックに、何やら・・・。

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御講師が黒板に書いた一字「恩」。

ようやくひらがなが書けるようになった次男。

見よう見まねで初めて書いた漢字が「恩」。

 

若い御講師さんがやさしくご法話している姿に、この字はすばらしい字だと感じたのかな。

今日一番の「法喜」。

 

ようこそのお参りでした。

 

明日の昼席は、国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑において、第34回千鳥ヶ淵全戦没者追悼法要が開かれ、13時15分より平和の鐘が鳴らされます。

それに合わせて、各寺でも平和の鐘を鳴らしましょうということなので、お参りされるみなさんにも平和の鐘を撞いていただこうと思います。

2014年9月17日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

盂蘭盆会 3日目

8月21日(木)

盂蘭盆会、朝席で御満座。

同じ県内でも、こちらはずっと雨の降らない御法座となった。

 

昨日に引き続いて正信偈の「唯」の話より。

正信偈で6ヶ所出て来る「唯」、その最後は「唯可信斯高僧説」。

いろんなことを思い重ねながら、お聞かせいただく。

 

法座が終わり、現在熊野の筆の里工房で開催中の「やなせたかしワールド」に。

このたび一番最初のお話に出てきた「何のために生まれて 何をして生きるのか こたえられないなんて そんなのはいやだ」。

その『アンパンマンのマーチ』の原稿が展示中。

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震災の後、勇気を与えたアンパンマン。

このたびの豪雨災害のこともあり、やなせたかしさんのことばがすっと。

少しでも早く、ご自宅での生活に戻れるといいですね。

2014年8月21日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

盂蘭盆会 1日目

8月19日(火)

お参り先でお仏壇の前に座らせていただくと、後ろから扇風機の風。

その風に一息するのも束の間。

ロウソクに火を灯そうとすると、「ローソクが消える!」と、扇風機の風がよそへと向けられる。

そのあとは、扇風機の音を聞きながら、ごちそうを前にして、食べることの出来ない餓鬼の姿を思い浮かべる・・・。

それも、お盆のご縁かな。

 

今夜から盂蘭盆会。

目連尊者の亡き母への思いから生まれたご縁。

このたびの御講師は、仁方 浄徳寺の新田龍真師。

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「何をよりどころとして生きていくのか」というお話より。

 

お盆に遠方より帰省されて御法事のご縁にあわれる方が多かったが、そこでいただく大切なご縁に、

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ほんとうに安否をたずねられているのは誰だろう・・・。

そんなことに気づかせていただくご縁となれば。

 

法座中、遠くで雷が。

お帰りになられるまで、雨が降らなくてよかった。

 

ようこそのお参りでした。

2014年8月19日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

小坪説教所 盂蘭盆会 2日目

8月8日(金)

このたびより朝席が以前の7時30分から9時に変更。

ずいぶんゆっくりと小坪説教所の盂蘭盆会御満座へ。

 

今朝もかなしみをテーマに、絵本の読み聞かせより。

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大好きな友達、ことりくんを失ったくまくん。
きれいな小箱にことりくんを納め、いつも持ち歩いていると、森の動物たちが何を入れているのか尋ねてくる。

それで箱を見せると、みんな困った顔をして、

「くまくん、ことりはもうかえってこないんだ。つらいだろうけど、わすれなくちゃ」

と。

くまくんは、自分の家に閉じこもってしまった。

 

ある晴れた日、草のにおいに誘われて外に出たくまくん。

おかしな形をした箱を持ったやまねこと出会う。

その中身を見せて欲しいとお願いすると、やまねこはくまくんの持っている箱を見せて欲しいと。

くまくんが箱を開けて見せると、

「きみは このことりと、ほんとうになかがよかったんだね。ことりがしんで、ずいぶんさびしい思いをしてるんだろうね」

くまは、おどろきました。こんなことをいわれたのは、はじめてです。

 

やまねこの箱にはバイオリンが入っていた。

そのバイオリンで、くまくんとことりくんのために演奏してくれた。

その曲を聴きながら、くまくんはことりくんとの思い出を次々と思い出した。

 

それで、くまくんはことりくんとの思い出の場所にお墓を作って・・・。

 

また、実はやまねこもそんな悲しみを・・・。

 

モノトーンで、決して楽しい絵本ではないけれど、かなしみが与えてくれた大切なこと。

金子みすゞの『さびしいとき』を思い出しながら。

 

さびしいとき

私がさびしいときに、よその人は知らないの

私がさびしいときに、お友だちは笑うの

私がさびしいときに、おかあさんはやさしいの

私がさびしいときに、佛さまはさびしいの

     (『金子みすゞ全集』JULA出版局より)

 

お盆をご縁に、仏さまの大悲に抱かれてお念仏。

続いてようこそのお参りでした。

2014年8月8日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

小坪説教所 盂蘭盆会 1日目

8月7日(木)

昨日の天気が嘘のように、青空のひろがる天気。

それでも、台風がこっちに向かっているそう。

 

昼から小坪説教所の盂蘭盆会に。

小坪説教所は、小坪自治会が運営・管理している説教所。

大変熱心なところであるが、諸事情もあって、このたびから法座を4席から3席へ。

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昨年もちょうど7日・8日とこちらのご縁をつとめさせていただいたが、その1週間後に父の死。

願土にいたればすみやかに
 無上涅槃を証してぞ
 すなはち大悲をおこすなり
 これを回向となづけたり

『拝読 浄土真宗のみ教え』(本願寺出版社)にもお盆の味わいとして出て来る『高僧和讃』天親讃のことばより、「かなしみ」をテーマにお話を。

 

夜席では、小学校の読み聞かせが、この春よりこちらの都合で出来なくなったので、久々に法座で読み聞かせ。

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イギリスのメラニー・ウォルシュの『さようなら、おばあちゃん』。

おばあちゃんの死を誤魔化すことなく、隠すことなく、ママが幼いわが子にやさしく伝えていく話。

「だけど、やっぱりかなしい」

「そうね、ママもよ。おばあちゃんがだいすきだったから こころにあながあいたみたいに かなしくなるの」

「でも、たのしい おもいでも いっぱいあるでしょう。いっしょに いろんなことをしたわよね。いつまでも おぼえていようね。だいすきなおばあちゃんのこと」

 

かなしみを通して、いろんなことに気づかせていただく。

かなしみを通して、阿弥陀さまの大きな願いに・・・。

 

ようこそのお参りでした。

2014年8月7日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

石泉文庫虫干し法座 4日目

7月17日(木)

朝席で石泉文庫虫干し法座も御満座。

この時期、これまで聞かせていただくばかりだったご縁を、このたびはお取り次ぎ。

いつもなら、聞かせていただきながら、セミの声が聞こえていたのに、このたびばかりは法座が終わって、あ~セミの声がいつの間にか・・・と。

良いお天気となり、法座の後、みなさんお手伝いいただいて、本を石泉文庫へと。

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今日は小学生のお手伝いもないので、何往復もしながら次々と。

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石泉文庫までの細い道を運び、そして石泉文庫では2階へ納めるため、手渡しで次々と上げていく。

どんなに時代が変わっても、200年近く変わっていない光景かな。

 

暑いなか、汗だくで終え、一安心すると同時に、こうして今年も元気に運ぶことが出来たとお念仏。

 

お疲れさまでした。また、ようこそのお参りでした。