1月14日(月)
今夜から当山専徳寺の御正忌報恩講。
成人の日で世のなかは祝日。
長浜から広へ向けての峠から見えるのは雪化粧した灰ヶ峰。
朝から法事、葬式、御正忌の準備、通夜と終えて、慌ただしく報恩講に。
通夜へ行く途中、いつもの場所で久しぶりにタヌキとにらめっこ。
病気なのか、地肌が見えるくらい毛が抜けていた。
これからますます冷えそうなので、大丈夫かな。
今夜は寒いなか、たくさんのお参りをいただいた。
『御俗姓』を拝読してのご縁。
明後日の朝席まで、お誘いあわせてお参りを。
TEL.0823-71-7926
〒737-0136 広島県呉市広長浜3-13-21
11月22日(木)
今日の朝席で今年最後の法座、仏教壮年会法座が御満座。
このたびのご縁は、今年の宗門のポスターに書かれていたスローガン、『本願に遇えた喜びを行動に』より。
願以此功徳 平等施一切 同発菩提心 往生安楽国
行動に移すことは、“みんな一緒に”というこころ。
ひとり喜ぶだけでなく、ともに・・・。
そんな世のなかとなりますように。
ようこそのお参りでした。
法座が終わり、今日は胡子地区の報恩講。
下から寺の黄色く色づいたイチョウが見える。
昔のイチョウを知る方によると、このイチョウはもっともっと高さのある木だったと。
このイチョウの葉。
調べてみると、認知症などの脳障害の予防、アトピー性皮膚炎の改善、糖尿病予防、高血圧予防などなど、大変な効能があるのだそう。
石泉文庫の蔵書を虫干しするとき、茶色くなったイチョウの葉がヒラヒラと本から舞い落ちることがある。
イチョウの葉を挟むことで、防虫効果も?
来月2日が仏教壮年会の境内清掃。
それまでに全部散ることはないかな・・・。
10月16日(火)
今朝は早くからお斎の準備。
法要にお参りできない方も、この日はこのお斎をいただく。
そして、広南小学校2年生のみなさんが、長浜の郷土料理“うどん豆腐”作りの見学に。
初めて見る地元の光景にどんなことを感じただろう。
昼席で御満座。
善通寺住職を導師に迎え、住蓮寺・広真光寺・呉専徳寺の御法中とともに法要が勤まる。
ご法話のなかで、昔は学校で解剖をしたあと、その生きものを校庭の片隅に埋め、花を供え、御講師はお経をとなえたと聞かせていただいた。
そういうことから“いのち”の大切さを身につけたのだと。
今はどうだろう。ビニール袋に入れられ、ゴミと一緒に・・・?
それはどうかわからないが、今日長男 碧流が学校へ行くと、友だちからお経を唱えて!といわれたのだそう。
理由を聞くと、朝タヌキが死んでいたからだと。
まだまだ、今の子どもたちも“いのち”を大切に感じてる。
いのちのつながり、人と人のつながり、いろんなことに気づかせていただくご縁。
“おみがき”からはじまり、今日のお斎。
御満座までたくさんの方にお手伝いをいただいた。
多くの方に感謝、そしてずっと受け継いで伝えてくださった方へも感謝。
ようこそのお参りでした。
10月15日(月)
報恩講法要2日目。
朝席が終わると、明日のお斎(とき)のための準備。
煮染めがどんどん作られる。
昼間は暖かいが、夜になると冷え込んできた。
今夜は逮夜。
200年前の550回大遠忌の時にお迎えした御絵伝を前に『御伝鈔』も拝読。
今日は、親鸞聖人の御生涯を通して、いろんなお話を聞かせていただいたが、最後に出てきたのが七仏通誡偈の話。
諸悪莫作 (もろもろの悪を作すことなく)
衆善奉行 (もろもろの善を行い)
自浄其意 (自らそのこころを浄くす)
是諸仏教 (これがもろもろの仏の教えなり)
お釈迦さまを含む過去の七仏が、共通の教えとして説かれたのがこの偈文。
悪いことはせず、良い行いをし、自分のこころを清く保つ。
それを唐の時代の白楽天が、「こんなことは3歳の子供でもわかるではないか!」というと、禅僧 道林が「3歳の子供でもわかるが、80歳の老人でもできないであろう」とたしなめられた故事を聞かせていただいた。
わかっちゃいるけど やめられない (スーダラ節)
植木等さんが真宗大谷派の住職であった父から、「親鸞聖人の教えに通じている」といわれ、歌う決心をした話を思い出した。
明日の昼席で御満座。
ようこそのお参りでした。
10月14日(日)
今夜から報恩講法要。
親鸞聖人のご命日が1月16日。
その1月には御正忌報恩講が勤まるが、それまでに各寺院、各家庭で報恩講を取り越してお参りする。
この報恩講を「お取越し」とも呼ぶ。
各家庭でつとめる報恩講を、このあたりでは「通り報恩講」と呼ぶが、それが訛って「とおりぼんこう」とも。
専徳寺の報恩講は例年10月14日から16日。
ちなみに大谷本廟では、毎年10月15日、16日の2日間、大谷本廟の報恩講『龍谷会』がおつとめされる。
このたびの御講師は、伯父、三原市大和町 明圓寺の内藤良範師。
本願寺の御遠忌での話を聞かせていただく。
明日の朝席が終わると、明後日のお斎の準備に。
専徳寺のお斎は、昔から大きな塩むすびと煮染め。
今年も900食が用意される。
明後日、お寺でいただかれる方には、長浜名物の“うどん豆腐”も。
今年は広南小学校2年生が、長浜の郷土料理の学習で見学予定。
天気予報では、17日が雨の予報。
16日は大丈夫かな。
お誘いあわせてお参りを。
9月20日(木)
秋季彼岸会も、今日の朝席で御満座。
急にすっかり秋めいて、法座中にモズの声。
朝席では、宗教のもつ大切さをいろいろと聞かせていただき、ふと、この言葉を思い出した。
宗教無き科学は欠陥であり、科学無き宗教は盲目である。
これは、アインシュタインの言葉。
ヒトが人間となる。人間として育てていただくには、宗教は大切。
ここ数日、ニュースで流れていた映像。
宗教を失ったところでは、ヒトはこんな風になってしまうのか・・・。
ホンの一握りのヒトたちであろうが、そこにいろんなことを学んだ。
明日から報恩講参りがいよいよスタート。
しばらくは小坪地区。
少し涼しくなり、朝日、潮風を浴びながら小坪へと通うことに。
季節の変わり目。
互いにからだに気をつけて、一日一日を過ごしましょう。
秋季彼岸会、ようこそのお参りでした。
9月19日(水)
秋季彼岸会2日目。
今日は少し気温も下がり、さわやかな一日。
お参りに行った白岳地区では、コスモスが咲き、モズの声も聞こえ、夕方には秋の夕暮れ。
暑さ寒さも彼岸まで
夜席では、蓮如上人の『蓮如上人御一代記聞書』に出てくる
仏法は無我にて候ふ上には、人に負けて信をとるべきなり。
のお味わいを聞かせていただいたが、その夜席で初めての出来事が・・・。
首輪を付けた子猫が庫裏に入っていて、御講師が出るのをお見送り。
その慣れた姿にてっきり寺の猫だと思ったそうだが、こちらも初めて見る姿。
猫を庫裏から廊下へと出し、本堂でお聴聞していると、本堂の網戸越しに「ニャーオ、ニャーオ」と鳴き声が。
飼い主の方がお参りしてると思って探していたのか、ずっとなかをキョロキョロキョロキョロ。
あんまり鳴くので仕方なく外へ。
すると、静かになって足もとでチョロチョロと。
お寺に来てる、しかも飼い猫なので、追い払うことも出来ず・・・。
しばらくして落ち着いたと思って、また本堂に戻ると、「ニャーオ」とやってくる。
人差し指を口に当て、「シーッ」とすると静かに座って終わるのを待っていた。
どうやら、飼い主の方は本堂にはいなかったが、心当たりの方がおられたので、連絡して迎えに来てもらい、猫騒動も一件落着。
今日は『ほとひろ』にも紹介された長浜の銭湯『胡子湯』が最後の日。
お寺にも参りたいけれど・・・やっぱり最後だからと、そちらへ行かれた方もおられると聞く。
長浜で唯一残っていた最後の銭湯が消える。
時代の流れとは言え、“なくなる”と聞くと何だか寂しい気も。
明日の朝席で御満座。
お誘いあわせてお参りを。
8月6日(月)
昭和20年8月6日午前8時15分、原子爆弾が広島に投下された。
あれから67年。
全国の被爆者の平均年齢が78歳を超えたそう。
午前8時15分、専徳寺の鐘を長男 碧流が撞く。
鐘を撞いた後、本堂にておつとめ。
毎年行われる8月6日の光景。
以前、私が撞いていた鐘を今は息子が撞いてくれている。
こうして何かが伝わっていけばと思う。
まだまだ戦争の怖さ、原爆のすさまじさを知るところまではいっていない。
そのうち、平和学習を通して、いろんなことを知っていくだろう。
ただ、知ることのないこころもある。
この日のことを何一つ語ることなく、そっとこころにしまったままお浄土へと往かれた方々のこころ。
伝えていくことも大切であるが、伝えることの出来ない方の思いもこころにとどめておきたい。
今夜から盂蘭盆会の法座。
御講師は、呉市本通の法眼寺 黒田順真 師。
原爆の日に始まった盂蘭盆会の法座。
暑いなか、ようこそのお参りでした。
法座は、8日の朝席まで。お誘いあわせてお参りを。