広南小学校読み聞かせ(145)

6月25日(月)

昨夜はサッカーワールドカップ、日本-セネガル戦で久々の夜更かし。。。

そして、今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は4年生。

読んだ絵本は、

『パパはわるものチャンピオン』 (板橋雅弘 作・吉田尚令 絵)

今日は、2冊絵本を持参した。

1冊は、『パパのしごとはわるものです』。
そして、『パパはわるものチャンピオン』。

  袋から絵本を取り出すと、 「知ってる!」と。

1作目と2作目のどちらが良いか尋ねると、ほとんどの子が「2作目!」。

「ぼく、1作目知らないんだけど。。。」
「3年生の時に読んでもらったでしょ。」

なんて会話が続くので、『パパはわるものチャンピオン』に。

 

プロレスラー、ゴキブリマスクの中身はパパ。

悪役レスラーで、みんなから嫌われるけれど、そのパパがチャンピオンに。

パパに対する息子の複雑な心境が。。。

 

この秋に映画化されるそうで、読み終わった後にそのことを言うと、 「すぐに終わっちゃいそう」 とのつぶやきが。

絵本ではあっという間に終わったけど、これがどんなふうに映画化されるのかな。。。    

2018年6月25日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(144)

6月18日(月)

昨日までの快晴も、いよいよ梅雨のくもり空。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

担当は3年生。

読んだ絵本は、

『ルーシーといじめっこ』 (クレア・アレクサンダー作 福本友美子 訳)

いじめ撲滅月間の第3弾。

 

絵の上手なルーシーは、工作の時間にクロウタドリを作って先生に褒められた。
(先生はカラスと思っていたけれど。)
いじめっこの仔牛のトミーは、帰りにルーシーを待ち構え、そのクロウタドリを壊してしまう。
ルーシーは、お母さんに見つからないように持ち帰り、直そうとしたけれど、無理だった。
次の日から、本が破られ、絵がくちゃくちゃにされ、鉛筆がおられ、ルーシーの顔がどんどん悲しそうに。
その翌日、学校で焼いたケーキを持ち帰ると、ケーキに足跡が付いていた。
お母さんはこれ以上ルーシーの悲しそうな顔は見たくないと、学校に電話をかけるが、ルーシーはそばで「やめて!」と。
でも、お母さんは先生にすべて話したあとだった。
ルーシーはその夜、翌日どんなことが待っているかを考えると、眠れなくなった。
翌朝、嫌がるルーシーをお母さんが学校に。
すると、トミーもお母さんにつれられて。。。

 

おとなしい性格のルーシーの心の様子が丁寧に描かれ、トミーの意地悪もどこから生まれてきたものかも。

最後は仲良くなった姿に、みんなよかったと感じてくれたよう。

 

帰宅すると、大阪での地震のニュース。

被災された方々、心よりお見舞い申し上げます。

  今日の中国新聞朝刊。
2011年、専徳寺で落語をしていただいた笑福亭仁智さんが、上方落語協会会長に。

また、笑顔が戻りますよう。

2018年6月18日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(143)

6月11日(月)

今朝は雨は上がったものの、どんよりと。

広南小学校の読み聞かせ。

先週よりいじめ撲滅教化月間ということで、いじめをテーマに絵本の読み聞かせ。

今朝用意していった絵本。
昨年の「いじめ」のテーマでどなたかお母さんが読んでたような・・・でも、よその学年で読んでるということもあるし・・・と思いながら、控え室の図書室へ入り、昨年の記録を見ると、!!! 今日担当の2年生に昨年読んでることが分かった。。。
すぐに坊守に電話をして、学校に来る時に違う絵本を持ってきてもらうことに。

 

今日の担当は2年生。
読んだ絵本は、

『とげとげ』 (内田麟太郎 文・佐藤茉莉子 絵)

とげとげは女の子。
自分がどこで生まれたのか、誰の子どもか、また、名前さえも知らなかった。
「とげとげ」とは、あだ名。

トゲのある容姿から、みんなに「とげとげ」と呼ばれいじめられてばかり。
ある日、山道を歩いていると、サルが出て来て、とげとげを棒で叩いていじめる。
すると、ヤマアラシが勢いよく出て来て、サルに突進。
ヤマアラシの名前はトム。
トムは、とげとげがいじめられていても、いつも助けてあげることができない弱虫だった。
でも、勇気をふりしぼり、とげとげを助ける。
そのわけは、 「・・・ぼくにはハリがいるんだ・・・でも、すきだったひとと いると、ハリなんて いらないんだよねぇ」

  何とも不思議な絵本だけれど、2年生にはちゃんと伝わったみたいで、感想を次々と。  

2018年6月11日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(142)

6月4日(月)

今日も青空。

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は1年生。

初めての1年生教室なので、まずは自己紹介。

そして、今日読んだ絵本は、

『たった さんびきだけの いけ』 (宇治勲 絵と文)

今月は学校のいじめ撲滅強化月間ということで、いじめをテーマに読み聞かせをして欲しいと。

1年生には、ストレートないじめの話よりも、こういう話が良いかな。

  森の中の小さな池に、1匹のカメと1匹の魚と1匹のおたまじゃくしが住んでいた。
小さな池にある小さな島に、カメは登ってひなたぼっこ。
島に上がれない魚とおたまじゃくしはそれがうらやましく、あるとき魚がカメに、
「カメさん おひさまにあたるって どんなかんじなの?」と尋ねた。
すると、おたまじゃくしが、

「さかなさん やめときな!そんなことをきいたって なんのとくにもなりゃしない。 ぼくたちは みずのなかだけでしか いきられないのだから カメさんなんか ほっときな」

と、カメを仲間はずれにするようになった。
しばらくして、おたまじゃくしから足が生え、手が生えてカエルになった。
カメと同じように島に登れるようになったカエルは、

「さかなさんって かわいそう!みずから いっしょう でられないなんて きみは ほんとうに あわれな いきものだね!」

と、今度は魚を仲間はずれに。
その夏、雨が一滴も降らず、水がだんだんと干上がってきた。
カエルとカメは隣の湖へ移ろうと思ったが、このままだと魚は死んでしまう。
カエルは自分の身勝手さに気がついて。。。

  1年生、みんな静かに聞き入って。

 

2018年6月4日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(141)

5月28日(月)

今朝はくもり空。

広南小学校読み聞かせ。

今日の担当は4年生。

読んだ絵本は、

『からすのおかしやさん』(かこさとし作)

前回の読み聞かせで、今月初めに亡くなられたかこさとしさんの『からすのパンやさん』『コウノトリのコウちゃん』の2冊の中から、子どもたちに選んでもらった『からすのパンやさん』を読んだ。

そして今回は、その『からすのパンやさん』(1973年)から40年を経て出来上がった続編、『からすのおかしやさん』と『コウノトリのコウちゃん』を持っていって、どっちがいいと聞くと、こちらも『からすのおかしやさん』!ということで。

 

パン屋のからすのとうさんとかあさんが3日ほど留守にすることになった。
その間、留守を任されたチョコくん、おもちくん、リンゴちゃん、レモンちゃんはお菓子作り。
しいのきばやしのミミちゃんに教わりながら、次々とケーキやお菓子を。
いろんなリクエストに応えて、たくさんのお菓子が。 あとがきに、

「おいしい」本にしたいと思ったのですが、お口に合いましたでしょうか?

と、最後まで読んでおしまい。

 
誰にでもお口に合うようにと、いろんなお菓子を。

なかなか読むところが多いので、朝から額に汗して。      

2018年5月28日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(140)

5月14日(月)

週末ごとに雨が降り、週明けの今朝は雨も上がって。

昨夜から螺山にもホトトギスが戻ってきた。

 

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

担当は6年生。

読んだ絵本は、

『からすのパンやさん』 (かこさとし作)

「かこさとしさんが亡くなったというニュース知ってる?」 と尋ねると、さすが6年生。
「からすのパンやさんの・・・」、「だるまちゃんの・・・」と。
  そこで、『からすのパンやさん』と、昨年出版された『コウノトリのコウちゃん』の2冊を取り出し、どっちがいいか尋ねてみた。

圧倒的に『からすのパンやさん』。

「コウノトリの方も気になるけど。。。」とのつぶやきも聞こえてきたけど、『からすのパンやさん』を読むことに。

 

いずみがもり、くろもじ3ちょうめにあるからすのパンやさん。
そのパンやさんに白・黄・赤・茶の4色の赤ちゃんが生まれた。
それぞれオモチちゃん、レモンちゃん、リンゴちゃん、チョコちゃん と名づけられたパン屋一家の物語。

 

たくさんのパン、そして、たくさんのカラスが出てくる出てくる。

 
読み終わったあと、「1年生の時に読んでから、久しぶりに『からすのパンやさん』を読んでもらって、改めて素敵なお話だと思いました」と感想を。

この絵本が生まれた背景、作者かこさんの願いを知って改めて読むと、何とも。      

2018年5月14日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(139)

5月7日(月)

ゴールデンウィークが終わった。

先日出没したサルも、その日小坪で見つかったのを最後に何の情報もなく。

  今朝は雨の降るなか、広南小学校の読み聞かせ。

担当は5年生。

読んだ本は、 『空をつくる』 (村尾 亘 絵・作)

絵の上手なサルが主人公。
まずは、

おかしくて腹立たしくて哀しくて・・・ 絵本を読み終えたら、どうしてもほんとの空を見上げたくなる 谷川俊太郎

と、帯に書かれた推薦のことばを紹介。

  自らの欲望を満たすため、空間を奪い合い、背高のっぽの家がどんどん建てられ、空はどんどん小さくなっていく。
そこで住民たちは考えた。
「空をつくろう」
絵の上手なサルに、至るところに空の絵を描いてもらった。
サルは人気者になり、生活は豊かになっていくけれど、 「ぼくたち、空をつくることなんて、してよかったのかな。」 とつぶやいて。。。

  現代の飽食・飽和の社会に投げかけた絵本。
読み終わった後、先生が「ゴールデンウィーク中、空を見上げた人!」と尋ねたら、一人だけ。
「フライを捕るときに。」と。
みんな、忙しいんだな。  

ああ そうだ。 これが 空だ。 失ってはじめて、ぼくは気づいた。
はてしない空は あたりまえにあるわけじゃなかったことに。
なくしちゃいけないものだった、ってことに。

 

2018年5月7日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(138)

4月23日(月)

青空の広がる穏やかな朝。

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は3年生。

  教室に入ると、朝から校庭で元気いっぱい遊んで、「あつい~」と半袖姿の子たちがチラホラ。

今日、読んだ絵本は、

『のどぼとけさん』 (尾崎美紀 作・ささきみお 絵)

  「のどぼとけさん、知ってる人!」と尋ねると、 「知らな~い。」
「のどちんこなら知ってるよ」と。。。

  そんな子どもたちに「のどぼとけ」の楽しい話を。
昼寝しているおじいちゃんの喉の奥に、何かが見えた!

あれ?だれかがいる!? ちっちゃな おじぞうさんみたいな、 おぼうさんみたいな・・・・・・。

それがのどぼとけさん。

ばあちゃんが いうには、のどぼとけさんというのは、ひとのやくにたつことを たくさん すると、でてくるらしい。

そののどぼとけさんとしんたろうのほのぼのとした物語。

 

「のどぼとけ」 喉頭隆起というらしいが、火葬したあと、拾骨の時、「これが喉仏」と見せてくれるのは、第二頸椎と呼ばれる違ったもの。
第二頸椎は、座禅をしている仏さまのように見えるところからそう呼ばれるのだと。

この絵本に出て来るように、徳を積むと仏さまがと、昔の人は考えたようだ。

ちなみに、西洋では「のどぼとけ」のことを、「Adam’s apple(アダムのリンゴ)」と。
アダムとイブのあのアダム。
禁断の果実を喉に詰まらせた名残だそう。

  「のどぼとけ」と「アダムのリンゴ」

何だか、昔ラジオで流れていた日本人と西洋人の労働観の違いの話をふと思い出しながら。

2018年4月23日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(137)

4月16日(月)

新年度を迎えて初めての広南小学校読み聞かせ。

  今日の担当は新2年生。

初めての絵本は楽しいものを。

今日読んだ絵本は、

『オレ、カエルやめるや』(デヴ・ペティ作・マイク・ボルト絵・こばやしけんたろう訳)

カエルはカエルがいやなのです。
だってぬれてるし、ヌルヌルしてるし、ムシばっかり食べるし・・・・・・・。
それよりも、もっとかわいくて、フサフサの動物になりたいのです。

最後、裏表紙に書いてある「キミはなにになる?」をみんなに尋ねると、 一番前の席で、「怪獣になりたい!」と。

すると、後ろから、 「私は今のままがいい」との声。

 

そこで、

すべてを楽しみに変えてくれるクリス、クレオ、イスラへ ―D.P. エリへ。君は君のままで ーM.B.

絵本の巻頭にあった作者2人のメッセージを紹介。

楽しい中に込められた親からのメッセージ。

  今年度も子どもたちにたくさんの絵本を通して、いろんなことを伝えられたら。  

2018年4月16日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(136)

3月19日(月)

今年度最後の広南小学校読み聞かせは、雨。

給食室前にある桜のつぼみもだんだんと膨らんで、春休み中に咲くのだろうか。

今日の担当は5年生。 6年生が卒業し、いよいよ最高学年の子どもたち。

今日、読んだ本は、

『おさびし山のさくらの木』 (宮内婦貴子 文 いせひでこ 絵)

「もう会うことはできないのでしょうか」 1987年の初版から約30年、東日本大震災を経て、 いせひでこが新たに作品と向き合った、めぐりめぐる生命の物語

帯に書かれた1987年の初版とは、俳優の奥田瑛二さんが絵を描いた絵本。

1986年、『男女七人夏物語』でブレークした奥田瑛二さんが絵本を出したことは何となく記憶にあったが、この本だったとは。

とおりかかった旅人が、おさびし山のさくらの木に、
「ちらない花はないのですか」とききました。
おさびし山のさくらの木は、
「さいた花はかならずちります」
 そう、こたえました。 旅人はもういちどききました。
「ちった花はどこへいくのですか」
するとおさびし山のさくらの木は、
「あなたはどこへいくのですか」
とこんどは旅人にききかえしました。
旅人は、 「旅から旅へ・・・・・・。
でもやがて旅を終えたらうちに帰ります」
とこたえました。

とっても、きれいな絵で、静かに静かに物語は続いていく。

楽しい絵本ではないけれど、何だかふしぎな絵本の世界に。。。

  終わった後、今年度最後と言うことで、

子どもたちからお礼のお手紙をいただいた。

今年は何と読み聞かせをしているところの写真入りで!

  終わってほっこりしていると、よそのクラスでもめごとがあったとかで、職員室と保健室にいる子を落ち着かせるため、本を読んで欲しいと。

楽しい本ではないけれど、もう一度『おさびし山のさくらの木』。

今年度最後は、ひょんな事から、職員室で一人の男子の隣に座って。

終わったあと、「難しかった?」と聞くと、目がとっても穏やかで、物語に出て来た風車のことを語ってくれた。

読み聞かせって、心を落ち着かせる作用もあるんだな。  

2018年3月19日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku