広南小学校読み聞かせ(135)

3月12日(月)

今日も青空が広がり、シジュウカラが飛び交い、キジバトの声が。

でも、まだウグイスの声が聞こえてこない。

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は4年生。 読んだ絵本は、

『ひまわりのおか』(ひまわりをうえた8人のお母さんと葉方 丹 文・松成真理子 絵)

2011年3月11日。 宮城県・石巻市大川小学校を、大きな津波がおそいました。
わが子をなくしたお母さんたちは、やがて、 小学校のそばにたくさんのひまわりを植えはじめました。
日差しをあびて、ぐんぐん成長していくひまわりに重なるもの。
それは、何よりもたいせつな、愛する子どもたちの姿ーー。

  「昨日は何の日だったか知ってる人!」
「東日本大震災!」
「憶えている人!」
「・・・」
「まだ生まれてない?・・・」

生まれていたけど、当時2歳だったこの子たちの記憶にはない。

  この絵本に出会ったのが、2013年3月。
でも、その当時の読み聞かせでは読めなかった。。。

その年の5月。この絵本の舞台、大川小学校へ。

その大川小学校がこの春で廃校になると聞いて、今日はこの絵本を。

先月、2分の1成人式で将来の夢を語った子どもたち。

同じように将来の夢を持ちながらも亡くなっていった子どもたち。

言葉はなくても、何か感じてもらえたらないいな。  

2018年3月12日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(134)

3月5日(月)

先週末は春らしい陽気だったのに、明け方からすごい雨。

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は、3年生。

3年生は、以前国語の時間に盲導犬のことを学んでいる。

そこで今日読んだのは、

『チロリのまなざし』 (大木トオル 森本ちか)

捨て犬だった、足の不自由な雑種犬が拾われて、日本初のセラピードッグとなった。
歩けなかった外吉おじいちゃんとチロリがふれあううちに、外吉おじいちゃんが車いすから立ち上がり、歩く練習をするようになって一緒に散歩できるようになった。
栄子おばあちゃんは、長い間笑ったことがなかった。
その栄子おばあちゃんとチロリがふれあううちに、大きな口を開けて笑うようになった。

 
今日は絵本でなく、写真で。 子どもたちには、栄子おばあちゃんの笑顔が印象的だったみたい。

  アニマルセラピー(Animal Assisted Therapy、動物介在療法)とは、 動物とのふれあいを通して、心が癒やされ、治療の助けとなるもの。

この言葉に出会ったのは、もう20年以上も前。
また、同時期に出会った言葉、「ペットロス」「ペットロス症候群」。
最愛のペットを失った悲しみにより、身心をわずらってしまうこと。
その当時読んだ本に、欧米などのキリスト教文化圏では獣医師がここに関わるけれど、日本は欧米と宗教観が違うこともあって、宗教者の関わりが必要だと説かれていたので、当時いろいろ「アニマルセラピー」「ペットロス」について勉強させてもらったなぁ。。。

  先日、子どもにたのまれた本を探しに本屋へ立ち寄ったとき、このチロリ関連の本が何冊か並んであった。
何だか懐かしくもあり、写真の方がリアルに映るかなと、絵本でなく写真本に。

  アイコンタクト 目と目を合わせ、心と心で会話するチロリ。

「和顔愛語 先意承問」と重ねながら。。。

2018年3月5日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(133)

2月26日(月)

今朝は何だか暖かく。

広南小学校読み聞かせ、担当は2年生。

読んだ絵本は、

『くまのこうちょうせんせい』(こんのひとみ作 ・いもとようこ絵)

毎朝、くまの校長先生が、校門であいさつをしてくれる。
でも、大きな声であいさつできないひつじ君に、
「勇気を出してごらん。いつか大きな声でおはようがいえるようになるよ」
とやさしく励ましてくれる。
ただ、ひつじ君には大きな声を出せない理由があった。
お父さんとお母さんのケンカする声、お母さんが叱るときの声。
大きな声はどれも悲しくさせる声だった。。。
そんな時、校長先生が入院。
校長先生は病気になって、小さな声しか出せなくなり、ひつじ君の気持ちがはじめて分かって。。。

とってもあたたかくなる絵本。   あとがきに、

これは本当のことを元にしたお話です。
神奈川県茅ヶ崎市の浜之郷小学校校長・大瀬敏昭先生はお医者さんに「あと三ヶ月の命です」といわれたあとも、学校にかよい『命の授業』を続けました。
大瀬先生が、病気になってはじめてわかったことがあるといっていたことがあります。
「子どもはあかるく元気がいちばんと、大人は思い込んでしまいます。
でも本当は、子どもは小さくて弱いものなのです。
子どもたちの痛みを分かちあうのが、大人の役目だと思います。」
くまこうちょうせんせいは、大瀬先生のそんな言葉から生まれたのです。
(中略) だれでもみんな命をもっています。
これまでの私は、それぞれの命には限りがあると考えていました。
でも今はこう思うのです。
「おはよう」を言えなくなっても、一緒に遊べなくなっても、いつかは訪れるさようならの日まで精一杯生きたとしたら、その人はずっと誰かの心の中で、生きていられるのだって。
だからこそ私たちはその日まで、一生懸命生きていくのだと思います。

と。 子どもたちにはこのあとがきは読めなかったけど、何かこころに伝わるといいなと思いながら。    

2018年2月26日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(132)

2月19日(月)

今朝は広南小学校読み聞かせ。

今日の担当は1年生。

読んだ絵本は、

『給食番長』 (よしながこうたく作)

昨年末に1年生を担当したとき、このシリーズの『おそうじ隊長』を。

そして、今回は『給食番長』。

読んだことある人!と尋ねたら、2名が手をあげてくれた。

 

昼休み、遊びたいから、嫌いなものは残してしまえ!と、番長にそそのかされて、たくさんの残飯を毎日残す1年2組。
その残飯を見て、毎日涙する給食のおばちゃん。
ある日、給食のおばちゃんたちは怒ったけれど、番長たちにはかなわない。
とうとう、おばちゃんたちが家出してしまった。
番長は、自分が美味しい給食を作ってやると息巻いて、作るのだけど。。。

 給食の先生たちが作ってくれる給食に込められた思い、子どもたちに届いているといいなと思いながら。    

2018年2月19日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(131)

2月5日(月)

立春を迎えたけれど、またまた寒波到来で寒い朝。

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は6年生。

この7日に小学校で津波を想定した避難訓練があるので、東日本大震災関連の絵本を。

『希望の牧場』(森 絵都 作・吉田尚令 絵)

読む前に、今度の津波の避難訓練のことに触れ、「東日本大震災のことを憶えている人」と尋ねると、パラパラと手が挙がる。

今の6年生は、当時幼稚園や保育所の年中クラス。

その頃、こんなこともあったと、伝えておきたい。。。

 

東日本大震災の後の原発事故により、牛飼いの生活は一変した。

被曝した牛はもう売れない。

国からは立入禁止区域に指定されたけど住み続け、殺処分に同意するよう求められたけど同意せず。

売れない牛を生かし続ける。 意味があるかな。バカみたいかな。いっぱい考えたよ。

意味があってもなくても、牛とともに今も生き続けている牛飼いのお話。

裏表紙の帯に、

闘いつづける「希望の牧場」のすがたを、「悲しみ」ではなく「強さ」をこめて絵本に残せたらと考えました。−−森 絵都

と作者の言葉。

今日は静かにゆっくりと低い声で。

こころに何か届くといいな。

2018年2月5日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(130)

1月29日(月)

今日は広南小学校読み聞かせ。

まだまだ寒いけれど、先日の寒さに比べたら。

今日の担当は、5年生。

今日読んだのは、写真の絵本。

『ナヌークの贈りもの』(星野道夫)

20年ほど前に、『どうぶつ奇想天外!』という番組の撮影のために訪れていたロシアで、テントにいたところをヒグマに襲われて亡くなってしまった写真家 星野道夫氏によるシロクマの物語。

ホッキョクグマと共に生きてきたイヌイットたちは、ことばを交わしていた。

人間はクジラに向かってもりを投げ、 クジラはサケをのみこみ、 サケはニシンをのみこむ。 ーーー生まれかわっていく、いのちたち。

繰り返し繰り返し、「生まれかわっていく、いのちたち」。

寒い中、みんな静かに聞き入って。

 

その星野氏の息子さんが父の足跡を訪ねる番組が1月11日にあったそうだが、見逃してしまった。

父と子のアラスカ ~星野道夫 生命(いのち)の旅』 今週末、BS1で2月3日(土)午後2時より再放送。

 終わって感想を尋ねると、「生まれかわっていく、いのちたち」を感じてくれたよう。

 

廊下に出ると校庭の上を、ミサゴのつがいが舞って。

この長浜で、春にはいのちが誕生するかなぁ。

 

今日は午後から石泉文庫の防火訓練。  

2018年1月29日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(129)

1月22日(月)

昨日まで続いた穏やかな天気も、今朝は暗くて雨がパラパラと。

先週は御正忌中につき、担当を休ませていただいた広南小学校読み聞かせ。

今年初めて、しかも1ヶ月ぶりに。

今日の担当は4年生。

一年のはじまり、元気のある絵本で始めようと、選んだのは

『あいさつ団長』(よしながこうたく作)

『給食番長』シリーズ。

『給食番長』は知ってるという児童もいたけど、この本は初めてらしい。

  サムソンという転校生がやってきた。

「オ・・・オハヨ、ゴザマースッ!ボク、サムソンデース」

そのあいさつで、すっかり人気者になり、まどかちゃんまで。

まどかちゃんを取り戻そうと、せいじは、どうしたらいいか考えて、ど派手なあいさつ団を作ったけど。。。  

あいさつっていうのはね、人と人が仲良くなるための 第一歩なの。
ハロー、アロハ、ニーハオ、オラ・・・国や言葉がちがっても あいさつは、世界中で 人と人の心をつないでいるわ。
だからね、あいさつは 心がこもっていることが 大事なの。
サムソンくんはね、なれない日本語なのに 勇気を出して みんなに あいさつをしたのよ。
それが みんなに 伝わったから 仲良くなれたの。

  内容はとってもハチャメチャなんだけど、とってもイイ話。 心を込めて!

2018年1月22日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(128)

12月18日(月)

今朝も寒い。

今年最後の広南小学校読み聞かせ。

担当は1年生。

冬休み前、大掃除をひかえた子どもたちに、読んだ絵本は、

『おそうじ隊長』 (よしながこうたく作)

『給食番長』シリーズの一作品。 大掃除の日、1年2組は6年生と一緒に図書室の大掃除。

「なんで ぼくたちの教室でもないのに、そうじしなくちゃいけないんだよ!」と、番長グループはかくれんぼうに夢中。

そんなとき、たかふみくんがあるものを見つけ、良いことを考えた。

「明日は、6年生よりも、自分たちの教室を、ピカピカにする」と。

翌日、おそうじ隊は、見つけた秘密兵器「ウルトラそうじキング」を使って掃除をはじめると、途中でえらいことに。

でも、そのあと、ピカピカに掃除している6年生から、掃除をしている大切な意味を知らされて。。。

 

笑いの中に、どうして自分の教室以外の場所を掃除するのかを伝えてくれる絵本。

1年生教室、大掃除でピカピカになるといいなと思いながら。

 

今日の東小坪地区の報恩講で報恩講参りも一段落。

午後からは、来月の石泉文庫防火訓練の打ち合わせ。

1月29日(月)午後2時より開催することに決定。

2017年12月18日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(127)

12月4日(月)

今朝はどんよりと寒い朝。

広南小学校の読み聞かせ。

担当は6年生。

今日読んだ絵本は、

『ふくびき』(くすのきしげのり 作・狩野富貴子 絵)

昨年の12月に一度読んだ、寒いこの時期ならではの絵本を。

 

読む前に「ふくびきって知ってます?」と尋ねるけど、「・・・」。

「ガラガラ回すの」と動作つきで説明すると、「あ~、それ。」と。

おかあちゃんは、 なんでも じぶんのことは あとまわし。 そんな おかあちゃんへの クリスマス・プレゼントを かいに でかけた、 おねえちゃんと おとうと。 ふたりが おくった、 すてきな クリスマス・プレゼントとは・・・・・・。(中表紙より)

 

くすのきしげのりさんの、「人の世にある〈ぬくもり〉をお届け」。

読み終わって、「クリスマス・プレゼントってもらうの?」と聞くと、みんな口元がちょっと緩んだ。

 

「何だか心があったかくなるようなプレゼントをもらった気がします。」 と、最後に先生にお礼をいただいて、今日は胡子地区の報恩講。  

2017年12月4日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(126)

11月27日(月)

今朝はよいお天気。

広南小学校読み聞かせ。

今日の担当は1年生。

読んだ絵本は、

『ヘビのレストラン』 (深見春夫 作)

先日の学習発表会。1年生の笑顔が印象的だった。

今日もそんな笑顔になってもらおうと、楽しい絵本を。  

ヘビがレストランを開いた。
でも、ヘビには手がないので料理ができない。
最初にやってきたお客は、くいしんぼうのブタ。
「わたしの店では、お客さまに料理をつくってもらいます」 とヘビが言うと、ブタは帰ろうと。
ところが、「教えるとおりにつくれば、とびきりおいしい料理が食べられますよ」とヘビに言われて、ブタは料理をすることに。
踊らされたり、歌わされたり、逆立ちさせられたりと次々とおかしなことばかりさせられ、そのたびに怒って帰ろうとすると、ヘビが「ほっぺたがおちるほどおいしい料理が食べたくないのですか?」と言うので、その都度やり直し。
それに、出来上がった料理はおいしそうには見えないのに、食べてみると「天にも昇るような」。。。

  朝から『犬のおまわりさん』を歌ったり、いろいろ大変な絵本だけど、たくさん手をあげて感想を言ってくれると、こちらも元気をもらって。 楽しく作ると、おいしくなるという話。

何ごとも《心地よく》を心がけて、今日も報恩講参りに。

2017年11月27日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku