広南小学校読み聞かせ(30)

10月6日(月)

心配された台風は、朝にはおさまって。

 

今年は月曜日が慌ただしくなったため、小学校の読み聞かせは休ませていただくことにしていたが、人手が足らないからと声をかけられ、何とか朝の30分、万障繰り合わせて復帰することに。

今日の担当は6年生。

 

読んだ本は、オーストラリアの『ぶたばあちゃん』。

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『ぶたばあちゃん』と題名を紹介すると、クスっと笑いが起こったが、この本のテーマはいつも一緒に過ごしていた“ぶたばあちゃん”と“まごむすめ”の迎えた最期の時間。

重いテーマの中に、ぶたばあちゃんとまごむすめのあたたかい物語。

 

こうした最期を誰もが望むのかも知れないけれど、なかなかこんな別れは・・・・。

 

でも、ぶたばあちゃんが最後の「ごちそう」と散歩に出かけ、まごむすめと一緒にいつも見ている光景を、「ごらん!」「ごらん!」と、

こころゆくまで、ながめ、耳をかたむけ、においをかぎ、すべてを味わうことができたのです。

 

いつ最期を迎えても良いように、普段から目の前にあること、些細なことでもきれいだな、ありがたいなと感じられると良いだろうな。

 

6年生にはどんなふうに映ったか分からないけど、まごむすめのようなやさしい心で。

 

 

 

2014年10月6日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(29)

4月14日(月)

雨も上がり、青空のひろがる朝。

ツバメが飛び交い、コジュケイの声が聞こえてくる。

 

今朝は今年度初めての広南小学校読み聞かせに。

担当は6年生。

 

今日読んだ本は、

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マックス・ルケードの『たいせつなきみ』

ウイミックスと呼ばれる木の小人たちは、毎日同じことばかりをしていた。
ほかの小人に、金の星のシールか、灰色のだめじるしシールをはること。
なめらかな木でできた、絵の具もきれいにぬられた、かわいい小人たちは、いつでも星がもらえた。
才能のある小人たちもそうだ。
でも、あんまりいろんなことができない小人や、絵の具がはげている小人たちには、みにくい灰色のだめじるしシールがはられてしまった。
パンチネロは、そんな小人のひとりだった。
彫刻家エリは、パンチネロに、彼がどんなに大切な存在か ―ほかのウイミックスたちが彼をどんなにけなそうとも― を悟らせようとする。 (まえがきより)

「ダメ」というレッテルを貼られ、何にも自信のないパンチネロは、いつしか自分をダメな存在として・・・。

そんなパンチネロに、パンチネロを作った彫刻家エリは、他からどう思われているかが大切なのではなく、自分がどうあるべきかを伝えていく。

そして、あなたを大切に思っている私がいるということを。

 

新6年生、初めて出会う本だったようで、いろんなことを感じさせてくれる何ともいえない絵を通して、途中から食い入るように。

そして、読み終わったら、手をあげて感想も述べてくれた。

 

みんな自分らしくかがやいて。

2014年4月14日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(28)

3月17日(月)

今年度最後の広南小学校読み聞かせ。

担当は5年生。

 

今日読んだのは、

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『せかいでいちばんつよい国』

イギリスのデビッド・マッキー作。

子どもが小さかった頃に『ぞうのエルマー』というカラフルな象の絵本をよく読んだが、この作品もその作者。

 

ある国の大統領が、

「せかいじゅうの 人びとを しあわせにするためだ。われわれが せかいじゅうをせいふくすれば、みんなが われわれと おなじように くらせるのだからな。」

と、戦争をしては世界中を制服していった。

 

残ったのは、気にも留めていなかった小さな国だけ。

一つだけ残しておくのも気持ちが悪いということで、大統領は兵を率いてその国へ。

 

そこには兵隊がいない。武力もない。

そこを訪れた兵隊たちは大歓迎を受け、その小さな国の遊びや料理、歌を好み、仕事も手伝ったり。

大統領は「けしからん!」と、怠けてしまった兵隊を国へ返し、新たに兵隊をその国へ。

 

それでも、同じことの繰り返し。

 

そこで大統領は兵隊を少しだけ残して、自国へと帰っていく。

国へ帰ると、みんなが小さな国のいろんなことを真似ている。

 

こどもに歌を歌ってとせがまれた大統領は、思いついた歌を次々と歌うのだが、それはすべて小さな国の歌だった・・・。

 

『強い日本』・・・、どこかで聞いた言葉。

本当に強い国って何だろうと、問いかける物語。

 

春から6年生。

どんなふうに届いたかな。

2014年3月17日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(27)

3月10日(月)

青空はひろがるのだが、冷える朝。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

担当は4年生。

 

「『3匹の子ぶた』という話、知ってる?」

と尋ねると、

「食べられる話でしょ?」

と。

「食べられる?」

と、隣の子。

 

そう。

『3匹の子ぶた』は、食べられる話だったそう。

 

一般に知られる『3匹の子ぶた』は、ディズニー短編アニメーション映画にもあるように、藁で作った家をオオカミに吹き飛ばされた子ぶたが、弟の作った木の家に逃げ込む。その木の家も吹き飛ばされ、子ぶたたちは一番下の弟のレンガの家に。

レンガの家を吹き飛ばすことのできなかったオオカミは、煙突から忍び込もうとするが、火にかけてあった鍋に落っこちて火傷をし、逃げ去っていくというお話。

 

でも、元々のグリム童話では、藁の家を吹き飛ばされた子ぶたも、木の家を吹き飛ばされた子ぶたも、オオカミに食べられてしまう。

レンガの家を吹き飛ばすことのできなかったオオカミは、煙突から忍び込もうとするが、用意してあった鍋に落ち、釜茹でされ、一番下の子ぶたに食べられてしまうのだそう。

 

何とも怖~い童話なのだが、今日読んだ本は、

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『3びきのかわいいオオカミ』

『3匹の子ぶた』に登場するブタとオオカミが入れ替わって展開する話。

 

レンガの家、コンクリートの家、鉄骨と鉄条網で作ったセキュリティ万全な家。

やさしいオオカミがどんな家を建てても、凶悪な大ブタに次々と壊されてしまう。

 

使う材料を間違えたと気づくオオカミ。でも、何で作ったらいいのだろう・・・。

それで、今度は花をいっぱい使った家を。

 

風が吹けば吹き飛びそうな家。

でも、それを吹き飛ばそうと思った大ブタは、息を吸い込むたびに花の良い香を。

花の良い香に満たされたブタのこころは変わってしまった。

 

心の変わったブタをオオカミたちは招き入れ、そしてみんななかよく。

 

「犯罪学者」という肩書きをもったギリシャの作家、ユージーン・トリビザスの作品。

ユーモアたっぷりな中に、いろいろなことを感じさせてくれる。

 

柔よく剛を制す。

力に力で臨んでも、所詮対立しか生まれない。

そんなことを思いながら。

2014年3月10日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(26)

3月3日(月)

今朝はここ数日の霞もなく、青空のひろがるお天気に。

つぶ山からはウグイスの声が聞こえてきた。

 

広南小学校読み聞かせ。

今日は1年生を担当。

 

「前に出てもいいですか?」と聞いてきたので、「いいですよ」と答えると、みんな前に椅子を持って移動。

今朝読んだのは、

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「わたしのおひなさま」

おばあちゃんが、孫のももちゃんのからだを、お母さんの作ったおひなさまでさすってくれた。

そのおひなさまを川に流すと、川の底からすーっと手が出て、そのおひなさまを持って行った。

ももちゃんは、「かえしてー」と川へ飛び込み、追いかけていく。

 

おひなさまを持って行ったのはカッパのお父さん。

娘のかなこが病気で寝ている。

その娘を助けてほしいと、おひなさまをさすり続け、川へと流すと・・・。

 

ひなまつりは、川に流して厄払いをする流しびながはじまりといわれる。

 

浄土真宗では「厄払い」はしないけれど、この絵本を読むと、親が子を願うこころ、おじいちゃん・おばあちゃんが孫を願うこころは、いつの時代も、どんな世界でも同じなんだなぁと感じさせられる。

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もう10年くらい前になるが、1羽のシジュウカラのヒナが、巣から落ちて境内をヨチヨチと。

飛ぶことも出来そうになく、ネコに食べられたら大変だと思って、そーっと近づき、手を伸ばしたら・・・。

 

どこからともなく、親鳥が飛んできて、伸ばした手に小さなからだで体当たり。

「ごめんなさい!」

ずっと子どものことを心配で見てるんだなと。

そんなことを思い出した。

 

この本を読んだことのある児童は数人いたが、みんな静かに聞いてくれた。

感想も手を挙げてくれて。

「カッパのかなこちゃんが元気になってよかったです」と。

 

みんな、みんな、願われてる。

2014年3月3日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(25)

2月24日(月)

ソチ・オリンピックも終わり、今朝は2月最後の広南小学校読み聞かせ。

担当は2年生。

今日、読んだ本は、

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『オオカミくんはピアニスト』

2007年にアニメーション映画化され、カンヌ国際映画祭をはじめ、いろんな映画祭に出品されているようなのに、何故か日本公開のなかった作品。

 

こころやさしいオオカミくんはピアニスト。

でも、ひとりぼっち。

 

そのオオカミくんのもとへ、

「オオカミくんへ

ぜひ ピアノをきかせてください。」

と手紙が届く。

 

オオカミくんは、遠いその送り主のもとへピアノを引っ張って訪ねていく。

 

演奏のお礼に、カモメたちは魚を。

リスたちは木の実。

でも、オオカミの食べないものばかり。

それでも、オオカミくんは、「ありがとう」といただいて帰る。

 

ヒツジたちは、自分たちの毛で作ったセーターをお礼に。

喜んだのも束の間。

一匹のヒツジが、「オオカミは おなかがすくと ぼくたちを たべちゃうよ!」と叫んだので、みんな逃げ去ってしまう。

 

それでも、オオカミくんはみんなのことを思い続けて。

 

この本の帯に、「勇気の出る絵本  心をつなぐピアノの音色 きっと 誰かが待っている」と書いてあるのだが・・・。

 

それはともかく、いろいろと考えさせられる絵本。

自分がオオカミくんを招いたら、何のお礼をしよう?

オオカミくんは、なぜひとりぼっちなんだろう?

 

カモメたちは魚、リスたちは木の実。自分たちのなかで最大級のお礼だったに違いない。

でも、オオカミくんには・・・。

ヒツジたちは自分たちの毛で編んだセーターを。

でも、「オオカミは、ぼくたちをたべちゃうよ!」の一言で台無しに。

 

みんな、オオカミくんのことを知らない・・・。

 

読み終わって感想を聞いてみた。

一生懸命考えて何とか答えようとしている姿が印象的だったが、少し難しかったかな。

 

相手を思いやるこころを大切に。

 

2014年2月24日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(24)

2月17日(月)

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

担当は3年生。

今日、読んだ絵本は、

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牡丹靖佳作、『おうさまのおひっこし』

 

2012年と比較的新しい絵本だが、とても絵が繊細で美しい絵本。

はずかしがりやの王さまと、あわてんぼうの6人のおともたちの物語。

 

はずかしがりやの王さまは、いつも小さな声で命令をするので、うまくおともたちに伝わらない。

あわてんぼうのおともたちは、それでいつも勘違いして行動してしまう。

 

ただ、お互いがお互いのことを思ってしていること。

思いとは違っても、何だかそれでも良いなと思わせるような勘違い。

 

線が細く、淡い色彩だったので、読み聞かせには難しいかな?と思ったが、みんな最後まで見入ってくれていた模様。

持っていたものを何もかも失ってしまっても、やさしいこころは残ってた。

 

寒いなか、今日はほっこりと感じさせてくれるお話。

 

2014年2月17日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(23)

2月3日(月)

昨日に続き暖かく、白い霧に覆われた朝。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

担当は4年生。

 

鬼は外、福は内

ちょうど節分ということで、今日は鬼の登場する絵本を。

選んだ本は、

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5ひきの小オニがきめたこと

イギリスのサラ・ダイアー作、毛利 衛 訳。

「もうり まもる さんって知ってる?」と尋ねても、「・・・、知らない・・・」と。

宇宙飛行士の毛利 衛 さんのことは、もう小学生には知られてないのかな?

 

「なんてすばらしいけしきなんだ」

地球上の景色をいつも眺めていた5匹の小オニ。

あるとき、眺めているだけではおさまらず、みんながそれぞれに自分の好きなものをとることにした。

お月さま、太陽、空、大地、そして海。

それぞれ自分の好きなものを大事に仕舞ったけれど、そのうち大切なことに気がついて、元に戻すことに。

 

せっかくなので、毛利さんのあとがき、「自然はすべてつながっている」を読んだのだが、ちょっとこれが難しかったかな?

そのあとがきの結びの文に、

この本に登場する小オニたちは全能です。地球そのものである、大地、海、空を手に入れるばかりでなく、宇宙にある月や太陽も手に入れるほどです。ひょっとしたら人間も、この小オニになろうとしてきたのでしょうか。広大な宇宙に太陽系ができた46億年の時間と空間のつながり。さらに、地球と呼ばれる大地に海と空ができ、生命がはぐくまれた40億年の時間と空間のつながり。その中に、私たちが存在します。その小さな生命の側から逆に、太陽、海、空、月、太陽を見るから、うっとりするのでしょう。私たちはその大事さにすぐに気づく、賢い小オニとなれるでしょうか。

すべてがつながっている。

でも、賢い小オニのように、大事なことに気づかず、元に戻すことができなかったら・・・。

 

鬼は外、福は内

鬼を追い出すだけでなく、今日はオニをご縁に何に気づかせていただこう。

2014年2月3日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(22)

1月27日(月)

今朝はずいぶん冷え込んだ。

今年初めての読み聞かせ。

今朝の担当は1年生。

年の初め、1年生には楽しい絵本を。

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『おもちのきもち』

ペッタンペッタン、叩かれ、のばされ、引きちぎられ、しまいには食べられてしまうおもち。

かがみもちは、決心して逃げ出して・・・。

何ともユーモラスなお話。

 

「お正月におもちを食べましたか?」と尋ねると、「しょうゆを付けて!」「きなこもち!」と元気な答え。

でも、おもちの気持ちなんて考えて食べてる子はいないかな。

 

そういえば、先日、某コンビニで、フォアグラを使ったお弁当が、飼育方法が残酷だとの意見を受けて、発売中止になったとか。

 

読み終わった後、面白いことに、表紙の絵を見て、この顔が怒った顔に見えるという子と、怒ってるようには見えないという子が意見を交わす。

 

相手の気持ちを考える。

大切なことではあるが、

「さーてね。それは おもちに きいてみんと わからんのう。」

最後の言葉が頭をよぎる。

 

何はともあれ、食事の後は「おかげでごちそうさまでした。」

2014年1月27日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(21)

12月16日(月)

今日は今年最後の広南小学校読み聞かせ。

担当は4年生。

先週まで図工の時間に版画をしていたということで、ちょうど版画の絵本を見つけた。

『雪の写真家 ベントレー』

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雪の大好きな少年だったウィリー・ベントレー。

かあさんにもらった顕微鏡で雪を観察し、その結晶の美しさをみんなに見せてあげたい。

顕微鏡付きのカメラがあることを知ったウィリーは、そのことをかあさんに相談。

とうさんとかあさんは、貯めていたお金でウィリーに10頭の乳牛よりも高価な顕微鏡付きカメラを買ってあげた。

そのカメラで雪の降る日は来る日も来る日も雪の結晶を撮り続けたが、村の人たちはまったく感心を寄せなかった。

それでも、ウィリーはずっと撮り続け、次第に評価されるように。

ただただ、自分の大好きなものを世界中の人に見せてあげたいと思って。

そんなウィリー・ベントレーの物語。

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昨年は初めての読み聞かせということもあり、この報恩講時期は喉に負担のかかることは辞めさせていただいたのだが、今年は声をかけていただいて、秋も引き続いてさせていただいた。

ベントレーのようにはいかないが、私も読み聞かせを通してお裾分け。

 

そして、法務ではいただいた宝物のお裾分け。

 

願以此功徳 平等施一切 同発菩提心 往生安楽国

2013年12月16日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku