専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
TEL.0823-71-7926
〒737-0136 広島県呉市広長浜3-13-21
3月3日(月)
今朝はここ数日の霞もなく、青空のひろがるお天気に。
つぶ山からはウグイスの声が聞こえてきた。
広南小学校読み聞かせ。
今日は1年生を担当。
「前に出てもいいですか?」と聞いてきたので、「いいですよ」と答えると、みんな前に椅子を持って移動。
今朝読んだのは、
おばあちゃんが、孫のももちゃんのからだを、お母さんの作ったおひなさまでさすってくれた。
そのおひなさまを川に流すと、川の底からすーっと手が出て、そのおひなさまを持って行った。
ももちゃんは、「かえしてー」と川へ飛び込み、追いかけていく。
おひなさまを持って行ったのはカッパのお父さん。
娘のかなこが病気で寝ている。
その娘を助けてほしいと、おひなさまをさすり続け、川へと流すと・・・。
ひなまつりは、川に流して厄払いをする流しびながはじまりといわれる。
浄土真宗では「厄払い」はしないけれど、この絵本を読むと、親が子を願うこころ、おじいちゃん・おばあちゃんが孫を願うこころは、いつの時代も、どんな世界でも同じなんだなぁと感じさせられる。
もう10年くらい前になるが、1羽のシジュウカラのヒナが、巣から落ちて境内をヨチヨチと。
飛ぶことも出来そうになく、ネコに食べられたら大変だと思って、そーっと近づき、手を伸ばしたら・・・。
どこからともなく、親鳥が飛んできて、伸ばした手に小さなからだで体当たり。
「ごめんなさい!」
ずっと子どものことを心配で見てるんだなと。
そんなことを思い出した。
この本を読んだことのある児童は数人いたが、みんな静かに聞いてくれた。
感想も手を挙げてくれて。
「カッパのかなこちゃんが元気になってよかったです」と。
みんな、みんな、願われてる。
2月25日(火)
今日は、少し暖かく。
午後から広南小学校の二分の一 成人式に。
20歳が成人式。
その二分の一の10歳を迎えた小学4年生の、今日は「二分の一 成人式」。
今日はその時の立志式の7年生(中学1年生)も出席し、地域の方、保護者も一緒になって行われた。
ひとりひとり壇上で校長先生より「二分の一成人証明書」をいただき、ふり返って壇上で自分の将来の夢を語る。
みんないろんな夢を。
パティシエ、美容師、パン屋さんになりたいという多くの声。
それに先立ち、一番に発表したのが、長男碧流。
「ぼくの将来の夢は・・・」
何ていうのだろうと思っていたら、
「専徳寺の住職を継ぐことです。」
と。
初めて聞いたそんな思いに、親として嬉しい思いと、複雑な思いと・・・。
家に帰り、「出席してた地域の人たちが涙ながらにびっくりして喜んでたって」と聞かされ、「そんなつもりでは・・・」と本人。
何はともあれ、子どもたちの夢が、喜んでもらえる職業って言ってたのが印象的。
また、その後披露された親の我が子に込めたメッセージ。
みんな生まれてきてくれてありがとうと。
何かとニュースで見かける成人式。
それと違って、夢を語り、感謝のことばを伝えあえる二分の一成人式。
その場を用意してくださった先生方。また、一緒に祝ってくださった地域の皆さん、保護者の皆さん、そして成長し、感動させてくれた子どもたちにありがとう。
2月24日(月)
ソチ・オリンピックも終わり、今朝は2月最後の広南小学校読み聞かせ。
担当は2年生。
今日、読んだ本は、
『オオカミくんはピアニスト』
2007年にアニメーション映画化され、カンヌ国際映画祭をはじめ、いろんな映画祭に出品されているようなのに、何故か日本公開のなかった作品。
こころやさしいオオカミくんはピアニスト。
でも、ひとりぼっち。
そのオオカミくんのもとへ、
「オオカミくんへ
ぜひ ピアノをきかせてください。」
と手紙が届く。
オオカミくんは、遠いその送り主のもとへピアノを引っ張って訪ねていく。
演奏のお礼に、カモメたちは魚を。
リスたちは木の実。
でも、オオカミの食べないものばかり。
それでも、オオカミくんは、「ありがとう」といただいて帰る。
ヒツジたちは、自分たちの毛で作ったセーターをお礼に。
喜んだのも束の間。
一匹のヒツジが、「オオカミは おなかがすくと ぼくたちを たべちゃうよ!」と叫んだので、みんな逃げ去ってしまう。
それでも、オオカミくんはみんなのことを思い続けて。
この本の帯に、「勇気の出る絵本 心をつなぐピアノの音色 きっと 誰かが待っている」と書いてあるのだが・・・。
それはともかく、いろいろと考えさせられる絵本。
自分がオオカミくんを招いたら、何のお礼をしよう?
オオカミくんは、なぜひとりぼっちなんだろう?
カモメたちは魚、リスたちは木の実。自分たちのなかで最大級のお礼だったに違いない。
でも、オオカミくんには・・・。
ヒツジたちは自分たちの毛で編んだセーターを。
でも、「オオカミは、ぼくたちをたべちゃうよ!」の一言で台無しに。
みんな、オオカミくんのことを知らない・・・。
読み終わって感想を聞いてみた。
一生懸命考えて何とか答えようとしている姿が印象的だったが、少し難しかったかな。
相手を思いやるこころを大切に。
2月22日(土)
本日、出来上がったばかりの広郷土史研究会が制作した『郷土広町歴史読本』を頂戴した。
地域の歴史を学んでいる広地区の小学4年生と中学2年生に、副読本として役立てて欲しいと、広郷土史研究会が制作。
昨年暮れに、「専徳寺と石泉僧叡(石泉文庫)」と題した原稿を依頼され、対象が小学4年生ということで、4年生の長男が使っている教科書を見せてもらい、それに準じて書かせていただいた。
その他、
「住蓮寺と宇都宮黙霖・木版印刷物遺物」
「善通寺と多賀谷武兵衛(文化新開・多賀谷新開築調)」
「真光寺と大林源蔵(大新開築調)」
広の4ヶ寺の紹介と、それに関連したことがいろいろと綴られている。
明治時代、日本一の模範村と称された広村。
その当時の広村の村是。4項目あるなかの一つが、
宗教を以て人心薫化の中心と為す事
お念仏を中心に、生活が、教育があった。
今は昔。
それでも、そのことを伝えられたら。
まもなく、広地区の小学校4年生に配布されるそう。