専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
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〒737-0136 広島県呉市広長浜3-13-21
1月16日(土)
今日1月16日は、宗祖親鸞聖人の御命日。
雨がパラパラと降り、少し暖かさを感じる朝。
御正忌報恩講
例年1月14日夜席から16日朝席まで専徳寺では住職自勤でつとめていたけれど、今年はコロナ禍で、変則的に午前9時から時間を短縮して1席のみのご縁を。
30分ほどの法話なので、当初は他の話を準備していたのだけれど、つい先日ネット通販でたまたま「入荷しました」との連絡が届いて、ついポチっとしたことから。
今年の干支、牛にちなんで赤べこが入手困難な状態なのは知っていた。
しかも、新年の天皇ご一家の写真に赤べこが写っていたことも話題になっていたことも。
そんな時に「入荷しました」。
そうだ。限られた時間で伝えるにはちょうどいいかもと。
ただ、求めたのは本来の〈赤べこ〉とはちょっと違う〈眠べこ〉。
眠そうな目をした愛らしい赤べこ。
そして、同じく福島白河のアマビエだるま。
赤べこは、福島県会津地方の民芸品で、魔除け・厄除けとしても伝わっている。
また、今年は東日本大震災から10年を迎えることもあり、いろんなことに思いを馳せながら。
かなしきかなや道俗の
良時吉日えらばしめ
天神地祇をあがめつつ
ト占祭祀つとめとす
(親鸞聖人・正像末和讃)
ひと昔前なら魔除け厄除けなんて浄土真宗の立場では《もってのほか》だと、触れることもなかったかも知れない。
でも、今は多様性・ダイバーシティ・認め合う、そんなことが世間では。
何でもかんでも《もってのほか》と拒否してしまうのでなく、なぜ魔除けや厄除けを人は求めていくのかということを、ともに考えてみるのも大切なことかと。
親鸞聖人は「いし・かわら・つぶてのごとくなるわれらなり」(歎異抄)と、蔑むことなく自らのこととしてよくお説きになる。
この「かなしきかなや」も、「こんなことしてなさけない」と蔑んでいるのではなく、そう願わずにはおれないわれらの心を悲歎し、迷っているわれらを救わずにはおれない阿弥陀さまの願いに今遇うことの尊さを説かれたのではないのかなと味わいながら。
赤べこ・アマビエ、そこにすがる人の想いを否定するつもりはない。
願わずにはおれない心がそこにあるのだから。
ただ、その願いを持てば持つほど迷いの連続とも。。。
私も親鸞聖人のみ教えに遇うことがなければおそらくそこに。
ああ、弘誓の強縁、多生にも値ひがたく、真実の浄信、億劫にも獲がたし。
たまたま行信を獲ば、遠く宿縁を慶べ。もしまたこのたび疑網に覆蔽せられば、かへってまた曠劫を経歴せん。誠なるかな、摂取不捨の真言、超世希有の正法聞思して遅慮することなかれ。(『教行信証』総序)
どうぞお念仏のご縁を大切に。
今年も京乃六條おやきもちを取り寄せて、特製シールを貼り、お下がりに。
小豆餡の入ったおやきもち、少し温めてお召し上がりを。
専徳ねっとのぶろぐを始めて今日でちょうど10年。
これからもお寺のこと、地域のことをいろいろと。
ようこそのお参りでした。
1月15日(金)
今日は大逮夜(おたんや)。
でも、今年は新型コロナウィルスで明日の御正忌に朝9時から一席だけ。
今日はそのための準備を粛々と。
そんな中、ふと昨年9月の国際平和デーに平和の鐘を撞いて、動画を送ったけど、あれからどうなったのかなと思ったら、ちゃんと専徳寺の鐘の音もYouTubeに。(全24分28秒・専徳寺は4分24秒に登場) 【9月21日のぶろぐ】
日本全国のいろんな宗教・いろんな宗派の鐘や太鼓、いろんな音色で平和を願う。
世の中安穏なれ 仏法ひろまれ
1月8日(金)
昨日からここにも大寒波到来。
昨日は台風並みに風が強い中、墓じまいのおつとめに。
下に車を置いて、お家の方と一緒に歩いて上がる。
本来なら眺めのよい場所なのに、海は白波が立つほど荒れ、谷間となったこの場所は風がきつい。
そんなこともあってか、夕方になって、鼻水は出てくるは、くしゃみが止まらない。
風邪のひきはじめだと思ったけれど、今は風邪さえも。。。
昨夜は早めに床についたので、今朝には回復してホッと。
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今朝は一番の冷え込みで境内の花手水も氷が張った。
一向に気温の上がらない中、午後から呉東組聞名講の役員会に。
本来1月20日の例会のあと開かれるはずだったが、例会自体が中止となったため、その役員会のための準備に役員の方が集まる会議に担当法中として出席。
3月の委員会に向けて令和2年度の事業・会計報告と次年度の予算・予定を。
次年度の予定については次回の法中会にて決めることを確認して終了。
次年度もどうなるか分からないけれど、何とか出来るといいな。
夕方、お通夜から帰ると、消防署から防火訓練中止の連絡を伝言で。
小学生に体験させてあげたかったけど、こればかりは。。。
「また」がないのはやっぱり寂しい。
「またね」といえる世界が一番かな。
令和3(2021)年1月1日(金)
昨夜の除夜会。
紅白が佳境に入った頃から境内の48個のキャンドルに火を灯す。
けど、寒い北風ですぐに消えてしまう。。。
24時より除夜会。
本堂で重誓偈のおつとめ。
おつとめが終わると、本堂から出ていただいて、コロナ対策として外でのご焼香。
除夜の鐘を撞きに来られた方は少なく、何の混乱も問題もなく早めに終了。
少なかったけど、親子揃ってお参りされてる姿を見ると、ホッとひと安心。
総代の皆さんには早めにお帰りいただき、一人月明かりのもと簡単に後片付け。
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除夜会が終わって一眠りしたら、今朝は元旦会。
まずは朝からお参りになられる皆さんにお配りするリーフレット作り。
スタイルは毎年一緒で、親鸞聖人のお書きになられた『教行信証』総序を。
日にちを差し替え、昨夜の写真に入れ替え、ごあいさつを書き換えて印刷し、三つ折りしたら完成。
それほどたくさん用意するわけではないけど、毎年少し余分に用意して本堂に置いておくと、知らないうちに無くなってるので、いつものように。
正信偈のあとに総序を拝読していたけれど、このたび初めてそこに節があることを知り、動画を見ながら少し練習。
ちょうど朝日が差し込んでくる中、喚鐘を叩くと、すぐそばのクロガネモチにメジロが飛んできて、喚鐘に合わせるようにこちらを向いて鳴いている。
威嚇?それとも???眩しくて後光がさしたメジロ。
何はともあれ、こちらもコロナ対策をしながら無事終了。
境内には菊づくしの花手水。
お盆やお彼岸ではLEDライトを使ったけれど、昨夜は花手水にフローティングキャンドルを浮かべてみた。
ゼリーのように柔らかい不思議なキャンドル。
本来ならたくさんの方に見ていただきたかったけど、これはまた今度。
まだまだ先が見えてこないけど、本年もどうぞよろしくお願いします。
12月31日(木)
例年大晦日は寒いけど、今年は一段と。
除夜の鐘、いつもと違った方法で行うことでコロナ対策をすることに。
例年だと総代さんがスポットライトを取り付けてくださったり、いろいろと動いてくださるのだけれど、今年は出来るだけお手間をかけないようにするため、いろいろとこちらで準備。
親鸞聖人像と鐘楼には充電式のLEDライトを設置。
山門入り口と鐘楼前に諸注意を記した看板を設置して、こちらにもLEDライト。
そして、手指の消毒用ポンプを各所に。
今年は願いを書いて親鸞聖人像にお供えする蓮のキャンドルと竹灯りは中止。
その代わり、48個の「願」の灯りを境内のあちらこちらにお供えし、手水鉢には菊づくしの花手水。
浄土真宗の要は「きく」。
来年もどうなるか分からないけれど、「きく」ことを大切に、除夜会ではここにロウソクを浮かべて。
とりあえず、朝からバタバタしながら夕方までかかり、ようやく準備完了。
最後のお夕事を家族そろって本堂とお内仏でおつとめし、一段落。
あとは除夜会が近づいてから。
どうぞ、今宵は暖かくしてお参りを。
今年も専徳ねっと、ご覧いただきありがとうございました。