ぶろぐ

専徳寺のぶろぐです。

お寺のこと、地域のことを綴ります。


 

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布袋葵とキリギリス

7月21日(日)

今日は参議院選挙の日。

今朝、玄関前のビオトープのホテアオイに花が咲いた。

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ホテイアオイ、漢字では「布袋葵」。

布袋って、七福神にも入っている袋(堪忍袋)を持って、デップリしたお腹を出して、ガハハと笑っているイメージの布袋さん。これが、中国では弥勒菩薩として祀られている。

弥勒菩薩といったら、太秦広隆寺の国宝第1号、弥勒菩薩半跏思惟像を思い浮かべるのだが、どうも布袋さんのイメージ・・・。

 

また、ホテイアオイを調べてみると、よその国では「青い悪魔」と呼ばれているのだそう。

 

昨日、本堂の石灯籠に何か気配を感じ、近寄ってみたら、

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そこにはキリギリスが。

それを見ながら、イソップの『アリとキリギリス』って最後はどんな結末だったかな?と思って調べてみると、・・・。

 

結末は大きく分けて2通りあるのだそう。

1つは、冬になり、夏場一生懸命働いていたアリに見捨てられ、餓死してしまった。

もう1つは、冬になり、困っているとき、夏場笑ってみていたアリから情けを受け、食べものを分けてもらって心を入れ替えたという話。

 

これにもいろいろと見方があるみたいだが、へ~っと、そこからいろんなことを思ってしまう。

 

政治の世界も、見方によっていろいろ違うのだろうが、お寺にとっては仏さまの教え、お念仏が伝わる世界が一番。

「世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ」

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福島の里子、ひまわりはすくすく育ってる。

 

石泉文庫虫干し法座 4日目

7月19日(金)

石泉文庫虫干し法座、4日目。

朝席で御満座。

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今日も引き続き、石泉僧叡和上の信心のお話。

御講師のお寺、西教寺のご門徒さんも一緒にお聴聞。

 

譬如日光覆雲霧 雲霧之下明無闇

阿弥陀さまより届いた願い(光)。

光が届いたからこそ、真っ暗闇だった自分の姿が見えてくる。

 

夕べ聞かせていただいた妙好人 浅原才市さんの、

罪造り 罪つくる人は 仏なり
罪つくらざる人は 地獄なり
知識の教えを聞かぬから

自分の姿を知ったから、この教えを聞かせていただく。

有り難いご縁をいただいた。

 

法座が終わると、石泉文庫へ本をお返しに。

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石泉文庫までの車の通らない細い道。
みんなで運び、文庫では2階へ手渡しで上げていく。

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すべてがずっと伝わってきた昔ながらの手作業。

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こんなに暑いなか、ご協力ありがとうございました。

また、ようこそのお参りでした。 

 

南無阿弥陀仏

石泉文庫虫干し法座 3日目

7月18日(木)

石泉文庫虫干し法座、3日目。

今日も朝席が終わると、昨日の残りの半分を虫干し。

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朝のご讃題

「現世のすぐべき様は、念仏の申されん様にすぐべし。〔中略〕衣食住の三は念仏の助業也。これすなはち自身安穏にして念仏往生をとげんがためには、何事もみな念仏の助業也。」  (法然聖人『和語灯録』)

この念仏と助業の関係を、僧叡和上は安心の上では念仏ひとつ、助業は行儀(念仏者の生きざま)の上で語られると説いたところ、それが大瀛門下と助正論争に発展した。

 

法然聖人の念仏も親鸞聖人の念仏も一緒。
そして、仏教の中の浄土真宗。

これが僧叡和上の大きなスタンス。

 

如来よりいただいた「お念仏」。

大切なものだからと、お仏壇にそっとしまっておいたら何のことやら。

大切なものだからこそ、いつも心に、そして口に。

身のまわりのすべてがお念仏のご縁。

 

虫干しの様子を見せて欲しいと、午後からチョコチョコ尋ねてこられた。

俳句をしている方、歴史の好きな方。

これも、お念仏のご縁となれば。

 

3時から再び虫干しした本の片付け。

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2日間、良いお天気で無事干せた。

 

夜席では、僧叡和上の信心のお話を聞かせていただく。

久しぶりに僧叡和上の話を聞かせていただき、まだまだ勉強させていただかなければ!と。

 

今日の午後、昨日干し終わった僧叡和上関係の本をパラパラと見ていると、いくつか合わさった本の中に、『読錍領辞』なるものを見つけた。

その結びには、

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「光明叡尊者
      侍者下」

と。

「光明叡尊者」とは、光明寺僧叡?

大瀛和上が三業惑乱の際に著された『横超直道金剛錍』。
ここに僧叡和上が序文を書かれているのは知っていたが、これはその草稿本を読んで僧叡和上が添削をしたものか?
そんな本が出てきた。

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まだ、パラパラとしか見れていないが、

仏の三心  尊意今少し御考ありたく候。

なんて一節が出て来る。

尊者

「光明寺僧叡」と名告ったのは、寛政12年のみ。

40歳にして、誰から見ても「尊者」だったんだろうなぁ・・・と。

これが僧叡和上のことであればの話。

 

明日の朝席で御満座。

それが終わると、文庫へみんなでお返しする。

また、汗をかきかき、お念仏。

お誘いあわせてお参りを。

 

石泉文庫虫干し法座 2日目

7月17日(水)

石泉文庫虫干し法座2日目。

朝席が終わると、みんなで石泉文庫から本を運ぶ。

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今年も広南小学校の6年生のみなさんがお手伝い。

 

そして、本堂で「パン!」と本を叩いては、ロープにひっかけて干していく。

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たくさんの蔵書。

全部を一度に干しきれないので、今年の分は蔵書の半分。

そして、来年は残り半分。

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本堂いっぱいに干される姿は、例年のことながら有り難い。

 

干す作業の後、石泉文庫についてお話をさせていただく。

難しい本がずらりと並ぶなか、時折こんなのを見つける。

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「きんちゃく」

僧叡和上の『玄義分聴記』の裏表紙。

 

『学僧逸伝』という本に、僧叡和上がサルを飼っていて、和上の留守中、メガネをかけて朱で何やら書いていたものが残っていると紹介されていたのだが・・・。

 

朝の虫干しと法事が一段落ついて、外に水やりに出ると、

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先日植えたひまわりの里子たち。

りっぱなフタバをのぞかせた。

 

午後3時から干した本の後片付け。

一切経は紐でしばり、木箱に入っていた蔵書は目録と照合。

 

そして夜席。

昨日に続いて、僧叡和上から慧海-福間浄観-多田蓮識-信楽峻麿-御講師へとつながるお念仏の話を聞かせていただいた。

「大地に足がついていない」(多田蓮識)

私の歩みがお念仏。

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虫干しのことで、もっと楽な方法、たとえば燻蒸とか今ならいろいろあるではないかと、以前指摘を受けたことがある。

ごもっともなことではあるが、それでは何も伝わらない。

ずっと受け継がれてきたものを、せっせと汗を流して作業する。

大変な作業であるが、みんな輝いている。

お念仏が輝いている。

 

明日も朝席が終わると、虫干し作業。

お誘いあわせてお参りを。

石泉文庫虫干し法座 1日目

7月16日(火)

何となく違う朝・・・。

昨日まで聞こえなかったセミの声が一斉に。

何の相談があるわけもないだろうに、不思議なこと。

 

午後から総代・仏教壮年会の方々が集まって、虫干しの準備。

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本堂の端から端へロープをピンと張る。

これが緩いと本の重さでダラリと下がってしまう。

 

夜席から石泉文庫虫干し法座。

このたびの御講師は、呉の西教寺 岩崎智寧師。

前住職の岩崎正衛師も、以前この虫干し法座のお取り次ぎをしていただいたことがあるそうで、有り難い初めてのご縁。

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ロープの張られた不思議な光景のなか、自己紹介を交えながら、自ら歩んでこられた道をお聞かせいただく。

信心とは生きる姿勢(死ぬ覚悟)

このたびのご縁を通して、石泉僧叡和上の念仏を大切にする姿勢を改めて。

 

明日は広南小学校6年生が、地域学習で虫干しをお手伝い。

この虫干しから、どんなことを感じてくれるだろう。

 

明日もお誘いあわせてお参りを。