専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
TEL.0823-71-7926
〒737-0136 広島県呉市広長浜3-13-21
7月13日(土)
今日、ひまわりの種を境内の片隅に植えた。
先週、ニュースで『福島ひまわり里親プロジェクト』のことを知った。
それを知ったところで、今年はもう無理かなと思いながら、ホームページを見てみると、まだ種撒きしても大丈夫ということなので、とりあえず1セット申し込んでみた。
それが今日届いた。
この購入したひまわりの種を育て、採れた種を福島へ送り返すというプロジェクト。
地域に雇用や観光を生み出すこと。
全国と福島の間にきずなを生み出すこと。
福島を忘れないでいてもらうこと。
この3つのことを目指しているそう。
一人の力ではそんなに役に立てないことも、この輪のなかに入れば、大きな力になるかな。
そのための小さな一歩。
自分でしたこともないことを人に勧めるわけにもいかず、今年はとりあえず。
今日、呉東組日曜学校連盟の平和学習で、初めて長男が平和公園を訪れた。
帰ってきて、口数が少なかったので、ちょっと心配したが、そのうち少しずつ。
この夏は、このひまわりを通して、福島のこと、原発のことを少し話が出来たら・・・。
「ひまわり」といえばゴッホ。
来週22日からいよいよ『ゴッホ展』が広島県立美術館で。
ちょうど昨日前売り券を購入したが、いつ見に行けるかな。
7月12日(金)
今夜は呉東組仏教壮年会連盟の平成25年度総会と第1回研修会が仁方の浄徳寺にて。
今日は総会と研修会。
毎年7月に総会と研修会。そして、10月に第2回目の研修会。年に2回、仏教壮年会のこうした集まりが。
壮年会会員と法中、合わせて100名ほどが本堂に。
しかも、男性ばかり。
お寺でこれだけの数の男性ばかりというのも、何とも迫力を感じる。
前半の総会は、昨年度の事業報告と決算報告、今年度の行事予定と予算を審議。
後半の研修会、御講師は浄徳寺の前住職 新田教淳師。
講題は『なぜ今、浄土真宗なのか?』。
もう御年80歳になられるそうで、自らの人生をふり返りながら、何が大切かということを聞かせていただいた。
子どもの頃に戦争を体験し、精神主義から物質主義へと移り変わっていった。
ただ、世間ごとはコロコロと変わっていく。
変わらない真実に出遇うことの大切さ。
それが「聴聞」であると。
9時をまわり、車に乗って家路につくと、王子製紙の前で赤色灯の物々しいランプ。
ずらっと並んだ制服姿の警察官に誘導されて止められる。
飲酒運転の検問中。
お酒は飲んではいないが、2時間正座してお聴聞すると、何とも心地よいほろ酔い気分。
ドキッとしてしまう・・・。
明日は呉東組日曜学校連盟の40周年記念行事。
50数名が朝からバスで広島別院参拝と平和公園に行っての平和学習。
明日は法務のため参加できないが、長男が参加。
担当の方、ご苦労さまです。
7月10日(水)
午後、青空のひろがるなか、緩やかな階段を昇って、阿賀の称名寺で呉東組聞名講の例会。
正信偈をおつとめし、称名寺御住職による御消息拝読と、住蓮寺御住職による法話。
その後、呉東組法中が出席しての御示談に。
今日は2つの質問が。
一つは往相回向と還相回向。
特に還相回向をどのように味わったらよいのか?
もう一つは、「本願名号正定業」とある、この正定業とは?
どちらも大切な浄土真宗の御法義であるが、限られた時間で、出来るだけやさしくと思うのだが、なかなか・・・。
そんなとき、以前読んだ足利義山和上と前田慧雲和上の会話を思い出す。
学問も議論も結局何のやくにもたちませんのうや。往生の一大事に至っては、あんたもわしもいろはも知らぬただのじいにならねばいけません。
弥陀の願いをそのまんま。
そこに往相も還相も正定業も、何でもかんでもそのなかに包まれて。
帰ってみると、荷物が届いていた。
益子焼の鉢に、シラサギカヤツリ、ホテイアオイ、そして姫スイレン。
水と緑、私にとっては理屈抜きできれいだな。
どこが、どうしてって、いらない。
そのまんまをいただくだけ。
今日の御示談をふと思い出しながら。
7月9日(火)
梅雨明けし、暑い暑い夏へと突入。
今朝、境内の白い蓮、“姫白蓮”がきれいに咲いた。
小柄ながらも、とても清楚な蓮。
正信偈を読むとき、1ヶ所だけ、
是人名分陀利華 - 弥陀仏本願念仏
と続けて読むところがある。
この分陀利華(ふんだりけ)とは、インドのことば、“プンダーリカ”の音写。
意味は白蓮華、白いハスの花を指すのだと。
親鸞聖人が『教行信証』に『維摩経』のことばを引いて、
〈淤泥華(おでいけ)〉とは、『経』(維摩経)にのたまはく、〈高原の陸地には蓮華を生ぜず。卑湿の淤泥にいまし蓮華を生ず〉と。
蓮の花は高原のすがすがしいところに咲くのではなく、ドロッと、ヌメッとした泥のなかから咲くのだとお書きになっている。
こんな暑い暑い最中だからこそ、この清々しい蓮をより美しいと感じるのかな。
7月8日(月)
今日、中国地方に梅雨明けの発表。
今夜は仏教壮年会の例会。
正信偈をおつとめした後、今日テーマに話をしたのは、「安芸門徒」。
来週、石泉文庫虫干し法座がいよいよ始まる。
仏教壮年会の皆さんにも、いろいろとお手伝いいただくので、その前に僧叡和上にまつわる安芸門徒の話。
先日、僧叡和上が親鸞聖人の『教行信証』を講義したものを綴った『教行信証随聞記』をもとに、会所(会場)マップを作成。
最初は仁方の浄徳寺。そして、今治の常高寺。
長浜の専徳寺・住蓮寺・石泉社と続くが、その後は主に江田島を中心に行われているのが分かる。
このあたりは、今でも「常朝事(じょうあさじ)」が続いているところ。
365日、毎日毎日法話をするご住職も大変だろうが、それを毎日聞きに来るご門徒も。
常朝事の起源は定かでないが、調べていて出て来る名前は石泉社の門弟ばかり。
塾の規則の第一が、朝夕のお勤めは怠ってはならない。
とある。
そんなところから、安芸門徒にまつわる話。
特に「いのち」を大切にしてきたことは、これからも大事にしたいもの。
20年ほど前、報恩講参りの最後は、その地区のあるお宅へみなさんが集まって、お勤めし、法話をし、おときがあった。
あるときのおときに仕出し屋のお弁当が出された。
精進料理を頼んでいたそうだが、蓋を開けると中にはエビや魚が。
そのとき、お世話をしていただいていた方の、「動(どう)のものが入ってる!精進料理で頼んでおいたのに冴えんことよ・・・」との声。
精進料理は、肉や魚を食材に使わないというのではない。
私たちはいのちをいただいている。
「動のもの」。
それに対して野菜などは「静のもの」かな?
どちらにしても、いのちをいただいている。
ただ、ご命日にはせめて動のものを控えさせていただこう。
そんな味わいであろうか。
精進だけでなく、可部の山繭の話、移民の話、薬屋が多い話など、安芸門徒とつながる話は尽きない。
山繭は、可部山繭つむぎ同好会を結成し、その伝統を残そうとしているようだが、その他のことはなかなか。
来週の虫干し。
それを通して、長浜に伝わる伝統。
残せたら良いな。