専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
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〒737-0136 広島県呉市広長浜3-13-21
3月19日(月)
明日20日が春彼岸の中日。
卒業式シーズンで、礼服姿の方がそこかしこに。
小学校・中学校の卒業式も終わり、今週末にはいよいよ長浜小学校の閉校式。
そして、呉市営バスも今月いっぱいで廃止。
呉市交通事業廃止記念「ありがとう市営バス」記念切手が、ご当地フレーム切手として販売されていたので、郵便局のネットショップにて購入。
その切手の上にあるのが、以前呉市交通局から販売された「呉市営バスオリジナルバスセット」。
バスが大好きな次男には申し訳ないが、これだけは見つからないように。
そんな時代もあったねと
いつか話せる日が来るわ
あんな時代もあったねと
きっと笑って話せるわ
だから今日はくよくよしないで
今日の風に吹かれましょう―『時代』 ― 中島みゆき作曲・作詞
大学院時代、中島みゆき大ファンの先輩に誘われて、何度か夜会にも誘っていただいた。
そんなことから、ふとこの歌が頭をよぎる。
なくなってしまう寂しさは、どんなことにもつきまとうが、なくなってしまうからこそ、そこに「ありがとう」の思いが生まれる。
「彼岸」とは、今の私たちのいのち(此岸)の対岸。
いのちを終えた後の浄土。
亡くなってしまういのちの行く末に思いを寄せるからこそ、今のいのちに「ありがとう」の思いを持つ。
お墓参りをしたり、ご先祖さまを偲ぶことも大切なご縁ではあるが、その方々のご縁を通して今生かされている私のいのちに「ありがとう」。
お彼岸は、此岸の私のいのちのご縁。
専徳寺の春彼岸の法座は来週。
3月17日(土)
今日は長浜小学校で「第121回 卒業証書授与式」。
今朝の中国新聞朝刊に閉校記念のミニランドセルの記事が紹介されていた。
長浜小学校最後の卒業生の6年間背負ってきたランドセルがこんなカタチに。
全校児童、保護者、地域の来賓の方々に見守られながら、ひとりひとりしっかりと卒業証書を受け取った。
このたび卒業する6年生は7名(男子5名・女子2名)。
「第7751号」。
「呉市立長浜小学校」卒業生として刻まれた最後の番号。
在校生からのお別れのことばも、卒業生のお別れのことばも、大きな声でしっかりと響いていた。
そして、校長先生からは「愛と勇気を真摯に」のメッセージが送られた。
6年生から受ける印象は、「やさしさ」。
そのやさしさを大切に、愛と勇気をもって自らの夢に向かって!
天気予報では雨となっていたが、雨も止み、大変すばらしい卒業式だった。
3月12日(月)
午後1時30分より、広の真光寺にて呉東組聞名講。
今日はこの1年間に亡くなられた講員の遺族を招いて追悼法要。
このたびは昨日ちょうど1年を迎えた東日本大震災で亡くなられた方の追悼法要も合わせて行う。
聞名講の揃いの色衣と五条袈裟を着けた組内法中10名が『阿弥陀経』を読経。
引き続いて会所の真光寺住職が御消息を拝読し、浄念寺住職が法話。
そのあと、御示談。
「御示談(ごじだん)」とは、ご法義や仏事に関する質問を御同行よりいただいて、まずは御同行のなかでそれぞれの味わい(思い)を述べていただき、最後に法中方にまとめていただく。
一般的に「示談」といえば争いごとを裁判にかけず、話し合いで済ませることをいったりするが、「御示談」とは自らの信心を確かめる場。
今日の御示談では、二河白道、善知識について質問が出た。
「二河白道」を知らないという方が多かったが、真光寺には二河白道の大きな絵が掛かっており、その絵を通して二河白道の味わい方をいただく。
そして、善知識。
浄土真宗の「善知識」とは、念仏の教えを勧め導く人のことで、歴代の宗主を指していうこともある。この善知識にもいろんな味わいがある。
寒いなか、たくさんの方がご縁にあった。
亡くなられた講員の御遺族の方は、その方に導かれてのご縁である。
このご縁を大切に。
3月11日(日)
午後2時46分、東日本を襲った地震。
その後の津波でたくさんの方が被災され、それからちょうど1年。
それぞれの思いで、この時間を迎えられたと思う。
午後2時46分、黙祷を促すサイレンとともに、専徳寺の梵鐘を撞き鳴らす。
2時から寺に一周忌の法事に参られたご家族に、小さな子どもが何人かおられた。
そこで、
法話の内容は分からないかも知れないけれど、鐘を一緒に鳴らしてみてください。鐘を鳴らしたことは、大きくなっても覚えているかも知れないので。
と話したら、その時間まで残って鐘を撞いてくれた。
これも大きなご縁。
近所のご門徒も家族も鐘を撞いた。
命の大切さ、人間の愚かさ、自然の力、そしてつながり・・・。
いろんなことを見つめた1年。
夕方には雪がちらつくほどの寒い一日。
明日は午後1時30分より広の真光寺にて呉東組聞名講。
講員の追悼法要と一緒に東日本大震災一周忌法要を勤める。
どうぞ、お誘いあわせてお参りを。