7月18日(木)
今日も引き続いて石泉文庫虫干し法座。
朝、心配された雨はまだ。
今朝の「中国新聞」朝刊 呉・東広島版に昨日の虫干しの模様。
「本を大切に守ってほしいという昔からの願いがよく分かった」
と、昨日の小学生。
“願い”が伝わって、何だかホッと。
朝席では、クイズから。
部屋に窓が一つ。その部屋の真ん中に火のついたロウソクが1本ありました。その火がフッと消えました。その消えた原因は何でしょう?
「ロウソクが燃え尽きたから」
「風が吹いたから」
次々答えが出るけれど、どれも×。
正解は、「ロウソクに火がついていたから」。
そこから因果のお話を。
そして、その中で光の話。
光を私たちは見ることが出来ない。
光を感じることが出来るのは、そこに障害物があるからだと、地球物理学者 竹内均 博士の話にふとお念仏。
朝席が終わると、今日も昨日の残りの本を虫干し。
昨日は見かけなかった白い虫。
逃ぐるなり 紙魚(しみ)の中にも 親よ子よ (一茶)
シミが畳の上に落ちてチョロチョロと。
「殺生しちゃいけないんだけどね」と、ご門徒さんがつぶやきながら、ティッシュで。
いろんなご縁をいただく虫干し。
午後3時から後片付け。
ロープも外し、夜席の準備。
終わって廊下で涼んでいたら、雨がザーッと。
明日は恐らく無理かな。。。
夜席、さすがにロープがないと広々。
夕方から雨がきつくなってきて、法座はお参りが少ないかなと思ったが、皆さんお参りくださった。
雨音が激しいのに、庭からセミの声。
雨にも負けず、セミにも負けず、汗だくになりながらおつとめ。
そして、御法話でもセミの話が。
蟪蛄不識春秋伊虫豈知朱陽之節乎
これは、曇鸞大師の『往生論註』に出てくる言葉で、「蟪蛄(けいこ)春秋(しゅんじゅう)を識(し)らず、伊虫(いちゅう)あに朱陽(しゅよう)の節(せつ)を知らんや」と読む。
セミという虫は春とか秋を知らない。そんな虫が夏(朱陽の節)という季節をどうして知ることが出来るだろうという意味。
迷いの中にいると迷っていることも気づかない。
如来の光に照らされて、迷っていることにふと気づかされると。
明日の朝で御満座。
雨のなか、足もとの悪い中をようこそのお参りでした。