彼岸の中日

3月20日(水)

春分の日。

彼岸の中日は、朝から雪混じりの雨が降る大荒れのお天気。

午後2時にお墓で納骨法要のご依頼を受けていたけれど、午後1時の法事を終えて帰宅する頃にも冷たい大粒の雨。

てっきり延期の連絡でもあったかと思ったら、「これからお墓に向かうので、お天気の悪い中申し訳ありませんが、お待ちしております」と連絡があったと。

 

雨で寒いけれど、覚悟して車で向かうと、あれよあれよと天気が回復。

墓地に着いた時には雨が上がり、青空が。

たまたまそうなっただけのことではあるけれど、こうして不思議なことがあると、

南無阿弥陀仏をとなふれば
 難陀なんだ跋難ばつなん大竜等
 無量の竜神尊敬そんきょう
 よるひるつねにまもるなり
  (現世利益和讃)

を、ふと。

くれぐれも勘違いだけはしないよう、ただただお念仏。

School of Buddha 広島別院

2月24日(土)

今日は午後から広島別院にて、“School of Buddha!”。

3連休の中日と言うこともあって、朝からお手伝いすることが出来ないけれど、9時から2件の法事を済ませて昼前には広島別院へ。

 

昨年に引き続いて高校生対象、サンガ部会主催の2回目のイベント、“School of Buddha!。

担任には広島FMの“9ジラジ”でおなじみのオオクボックス(大窪シゲキ)先生をお招きして。

 

約20名の高校生が参加。
ちょうど、試験週間に入っている高校もあるらしいけれど、それでも来てくれた高校生も。

DJ大窪シゲキ先生に惹かれて参加した人、このチラシに惹かれて参加した人、去年参加して楽しかったから参加した人と、さまざま。

最初に、宮武大悟さんより『呪い』をテーマに。

「呪い」は、いつでもどこでも、負の連鎖から入り込んでくる。
「占い」もそう、と言う身近な話題より。

そのあと、ブレークタイム。

今回はキャンドル作家、チエミサラさんをお招きしてワークショップ。

余分に用意しているとのことで、一緒に参加させていただく。
先日、本堂の裏から大量の残ロウが出て来て、これを活かせないかな?と思いながら。

制限された時間の中で、みんなそれぞれの色を。

キャンドルが出来上がると、まとめのクロストーク。

そして、最後にそれぞれ作ったキャンドルに炎を灯して、

お寺にお参りしたこともない高校生たちにとって、とっても良いご縁となったらしい。

でも、今年度(平成5年度)で安芸教区サンガ部会もなくなって再編成されるとか。

良い企画は、とにかく続けることかな。

 

終わって広島別院本堂から親鸞聖人像を眺めると、後ろにエディオンピースウィング広島。

昨日がJリーグ開幕戦。

ご縁がととのって、みんな良かった。

 

民藝 MINGEI

2月12日(月)

3連休最終日。

午後から東広島市立美術館で始まった『民藝 MINGEI -美は暮らしのなかにある』に。

お隣の東広島芸術文化ホールくららに行列が。
何ごとかと思ったら、Masahiko Kondo KANREKI DASH M5K9 LIVE TOUR 2023-2024!!

もう少し遅く行ってたら、駐車場に入れるのに大変だったかも。。。

『民藝』の方はゆったりと。

民藝(民芸)とは─ 柳宗悦と民藝運動

「民藝運動の父」と呼ばれる思想家・柳宗悦(1889-1961)。東京、麻布生まれ。1910年、雑誌『白樺』の創刊に参加。宗教哲学や西洋美術などに深い関心を持ち、1913年に東京帝国大学哲学科を卒業。その後、朝鮮陶磁、木喰仏の調査研究、収集を進めるなか、無名の職人が作る民衆の日用雑器の美に関心を抱いた。1925年には、その価値を人々に紹介しようと「民藝(民芸/みんげい)」という新語を作り、濱田庄司や河井寛次郎ら共鳴する仲間たちと民藝運動を創始する。1936年、日本民藝館を開設し、初代館長に就任。以後ここを拠点に、国内外各地への調査収集の旅、文筆活動や展覧会活動と、活発な運動を展開した。(民藝公式サイトより)

「衣」を装う
 ‟只被る為なら美しさ等どうでもいい。だが美しさは着たい気持をそそる。”
「食」を彩る

 ‟人間は美味を好む。だが料理だけに止めるのではない。それを綺麗に皿に盛る。その皿さへも選擇する。”
「住」を飾る

 ‟暮しは色々なものを招く。それに応じて適宜な材料が選ばれ、適当な形が整えられる。”

素朴ななかにも味わい、あたたかみのあるものばかり。

個人的には柳宗悦晩年の 〈信〉、これを見てみたかったかな。

信は暮らしのなかにある
美も暮らしのなかにある

初氷

1月24日(水)

昨夜は風の音が。
今朝は冷え込み、この冬初めての氷点下。

ちょうど二十四節気の最後、大寒を迎えているそう。
温暖化で気候も代わってきているけれど、これは変わらず。
この次に節分を迎えて立春。

先日、お正月の花手水の水を入れ替え、綺麗に残っている菊だけ戻しておいた。

 
 
 
 
 
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今朝の冷え込みで、氷が張った。

まるでラップでもしたかのようなこの模様。
何だか不思議。

親鸞聖人は『高僧和讃』に、

無礙光むげこう利益りやくより
 威徳いとく広大こうだいの信をえて
 かならず煩悩ぼんのうのこほりとけ
 すなはち菩提ぼだいのみづとなる

罪障功徳ざいしょうくどくたいとなる
 こほりとみづのごとくにて
 こほりおほきにみづおほし
 さはりおほきにとくおほし

と、氷を煩悩にたとえられた。

午後にはその氷もすっかりとけてしまって、もとの水に。

このあたりでは、年に一度あるかないかの氷結。

親鸞聖人は、いつ、どこでご覧になられた氷を思い浮かべて書かれたのだろうと、ふと。

 

 

広南学園~広島別院~お通夜

1月19日(金)

今日は午前中、月忌参りを一件終えて、急いで広南中学校関係者評価委員会に出席。

広南学園小中合同の関係者評価委員会だったので、久しぶりに小学1年生から9年生(中学3年)まで一気に参観。

子どもたちのはつらつとした姿に元気を。

 

午後から広島別院でサンガ部会。

2月に開催される『School of Buddha -DJオオクボックスとお坊さんに聞いて 話そう!つながろう!!-』の打ち合わせ。

キャンドル作りのワークショップもあるそう。

こちらは高校生を対象としたイベント。
ご興味のある高校生は是非。

 

そして、帰宅するとすぐにお通夜へ。

今年に入ってからお葬式が続く。
年始ということもあってか、ほぼ家族葬。

 

一昔前だと、たとえ喪主が何も分からなくても、親戚や近所の方が集まって、いろいろとアドバイスしてくれていた。

でも、家族葬となると、誰も何も知らないと言う状況が生まれてくる。
すると、伝わるものが伝わらなくなる。。。

そんなモヤモヤした思いを抱いていた時、丸西宗教織物の新商品、結構好評だという情報が。

「納棺式章と念珠」のセット。

それを取り寄せ、このたび御正忌のお取り次ぎがなくなったこともあり、せっせと『念佛日和』特別編〈お葬式〉のひな形を作成。

ようやく日の目を見る。

納棺式章に法名と「専徳寺(印)」を記し、お通夜の時にご遺族に、故人の法名などの情報も加えて作成した『念佛日和』を一緒にお渡しすることに。

出来ることを一つずつ。

 

年の暮れ (2)

12月29日(金)

予定されていた明日の報恩講参りが急遽取りやめになったため、今日で今年最後となる御法事を本堂にて。

今年もコロナウィルスにもインフルエンザにも感染せず、風邪一つひかずに無事法務を終えることが出来た。
が、今年の後半は腰、肩、そして今は膝にサポーター。。。

ともかくも あなたまかせの 年の暮れ

いろいろあったけれど、おかげさまで。

 

Amazonで取り寄せたカッティングシートが本日届いた。

お寺での慶讃法要の際に使ったバインダーファイル。
Amazonで見つけた「五瓜ごか剣片喰けんかたばみ」のカッティングシートを貼ってみたら、なかなか良い感じだった。

そのあと、呉東組の慶讃法要で、会所の光明寺様の花台に寺紋が入っているのを見て、

ふと思いついて、こちらにも貼ることに。 

廻し焼香台。

「下り藤」のカッティングシートは扱ってないようだけれど、専徳寺の寺紋「五瓜ごか剣片喰けんかたばみ」は何故か豊富に。

なかなかいい感じではないかな。

 

今日は午後から正月の仏華等をいろいろと坊守と一緒に買いそろえ。

最後のお店でレジで精算をしていると、「領収書は専徳寺さんでよろしかったですね?」と。

昨日散髪し、マスクを着け、めがねをかけているのに、まさかご存知とは。。。

「広南中学校のミュージカル、よかったですねぇ。ホームページで見ました。」

と言われ、えっ??ホームページで公開中?と。

年末年始、紅白も、おせちもいいけど、広南中学校の采谷物語。
広南中学校Web、トップページの3年生、文化活動発表会創作劇で公開中。

 

津久茂地区 通り報恩講

12月13日(水)

今日は津久茂地区の通り報恩講。

津久茂地区の反対(西)側が米軍広弾薬庫。

内閣府告示第百二十六号
 重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律(令和三年法律第八十四号)第五条第一項及び第十二条第一項の規定に基づき、注視区域及び特別注視区域を次のとおり指定し、令和六年一月十五日から施行する。
  令和五年十二月十一日  内閣総理大臣  岸田文雄

百二十八  広弾薬庫  呉市

先日、広弾薬庫から半径1キロ以内ということで、津久茂地区だけでなく、長浜のほぼ全区域も注視区域に指定され、来月より施行されるみたい。

《参考》内閣府Web(https://www.cao.go.jp/tochi-chosa/kuiki/chushikuiki/hiroshimaken/kureshi/doc/kuikizu4-1.pdf

これで何か変わるのか、それとも何も変わらないのか。。。

 

今日のお参り先で、「ちょっとお尋ねするんですけど、真ん中が阿弥陀さまで、右側が親鸞さま?左側は?」とお尋ねになられたので、口頭で答えたら、「すぐに忘れるから、ちょっと待ってください」とメモを持って来られた。

そこで、中央に「阿弥陀如来」、そしてその右側に「親鸞聖人」、その左側に「本願寺第八代 蓮如上人」と記す。

すると、お仏壇の前に折り紙で折った鬼の面があったのがお参り中から気にはなっていたのだが、

「孫が先日やって来て、おばあちゃん、般若の面を折ってあげると、鬼の面を作ってくれた」のだと。

でも、「お仏壇の前に「般若の面」を置いてもいいもんでしょうか?」と尋ねられたので、「この蓮如上人にまつわる話で、鬼の面の話もありますから、大丈夫でしょう」と、写真を撮らせていただく。

《参考》肉付きの面 朝日新聞デジタル(http://www.asahi.com/area/fukui/articles/MTW20200713190450001.html

何ごともお念仏のご縁。

土香炉

12月6日(水)

今日は午前中、明神地区の通り報恩講。

お葬式が2件も出来たので、時間を気にしながら、合間を縫って。

 

そして、午後からは業者との打ち合わせ。

広南学園のクリーン活動もあったけれど、先日より五十肩がひどく、戦力にはなれないので、そちらは行かず。

ただ、先日から気になっていたことを。

御内陣がピカピカになると、そうでないところがどうしても気になってくる。

その一つが土香炉どごうろ

縁が煤けているのが気になって、色々とネットで調べてみたら、灰のならし方を延々と流しているYouTubeもあったり。

それらを参考に、道具を用意し、まずは灰をふるいにかける。

灰をすべてふるいにかけて、土香炉を洗う。

ひっくり返すと、何と! 土香炉の裏には「親鸞聖人七百回大遠忌記念」と「本願寺」の印。

これからも大切に。

綺麗になるとやっぱり気持ちがいい。
そこで、他の土香炉も次々と。

そして、沙羅さわり

本願寺派では「沙羅」、大谷派では「砂張」と表記して、いずれも「さわり」と発音するのだそう。

以前、おみがきの時にどなたかが磨いてくださったのだけど、中が白く。。。

修復前は御内陣も薄暗く、それほど気にもならなかったけど、修復後あまりにも目立ちすぎるので、

こちらも綺麗に。

2時間ほどかかって掃除終了。

 

土香炉は、本願寺派では青磁製で「玉香炉たまこうろ」と呼ばれるものを依用し、大谷派では「透かし香炉」と呼ばれるものを依用するのだと。

元々あったものをそのまま依用しているので、これまで何も気にせずにいたけれど、そういう違いを知るのもなかなか面白いかも。

 

 

ペット 内陣修復

11月15日(水)

通り報恩講、今日で広本町・大新開など修了。
来週からいよいよ長浜。

今日、報恩講でお参りしたマンションのエレベーター。

「ペット」のボタン。

時々マンションにもお参りさせていただくのだけれど、新しいマンションのエレベーターによく見かける。

最初見た時、階を押そうと思って「ペット」とあった時は思わず二度見してしまった。。。

 

以前「ペット禁止」が当然のようだった。

でも、最近、「家族同然に可愛がっていたペットが亡くなったのだけど、可愛がっていた故人と一緒にお墓に納骨してもよいでしょうか?」と言う問い合わせを立て続けにいただいた。

こちらとしてお答えするのは、まず「一緒に納骨してはいけないと言う法律はありません」と。

「ただし、墓地の管理者にも確認を取ってみてください」とも。

何故なら、「ペット禁止」としているところもあったりするかも知れないので。

それからもう一つ。

家族や親戚に一緒に納骨することに異論がなければと言うことも。

「追善供養」を行わない浄土真宗では「ペット供養」と言うことはしないけれど、「ペットが亡くなったのでお参りしていただけますか?」と依頼があれば、お参りさせていただく。

 

今日は朝から本堂では内陣修復の最終行程。

修復で最後まで難しい作業の一つがこの金障子だそう。

既成のものをはめるのではなく、そこそこの柱に合わせなければならないので。

先日ここでかなり手こずり、完成が遅れることに。

 
 
 
 
 
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1㎜単位に手間暇を掛け、1日がかりでやってくださっている。

それを見れたことは大きなご縁。

明日が完成予定。

それを楽しみに。

熨斗目蜻蛉

9月9日(土)

今朝もアヤメの周りが掘り起こされて。。。

その他にも所々小さな穴が見つかるけれど、アヤメのところだけがグチャグチャ。

とりあえず、アヤメの根は無事なので、土を入れて元に戻す。

これで3度目。
ただ、相手が分からなければ対処しようもないので、久しぶりにトレイルカメラを夕方設置。

 

そして、玄関先に戻った時、小さなトンボが一匹枝に止まる姿が。

結構長いこと止まっていたので、写真に収め、何トンボか調べてみる。

ノシメトンボ (熨斗目蜻蛉)

アキアカネと同じアカネ属。
赤トンボなんだけれども、赤くならない赤トンボなんだそう。

また、赤トンボは、成熟したオスだけが赤くなるそうで、それで夏場は真っ赤な赤トンボを見ないわけだと納得。

 

「ノシメトンボ」は、漢字で「熨斗目蜻蛉」と書くそう。

「熨斗」は知っているけれど、「熨斗目」とは何?

「熨斗目」とは、江戸時代には武士が裃の下に着ていた小袖に用いられていたようで、肩や裾などに大きな横段模様がある着物を表しているそう。トンボの翅の先に色が入っていることから、熨斗目蜻蛉と呼ぶのだそう。

知らないことだらけだけど、そうやって知ってみると、いろいろと学ぶことも。

 

お寺の境内にいるだけで、いろんなことを学ぶご縁を。