報恩講法要 2日目

10月14日(金)

今日は朝から雨。
朝席と昼席はそれほど強い雨ではなかったが、夜席には強い雨。

足下の悪いなか、ようこそのお参りでした。

明日のお斎の準備も朝から始まった。

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夜席は、お逮夜ということで、2席。
前席が終わると、重誓偈の勤行後、住職が『御伝鈔』を拝読。

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そして、後席。
いつもの法座よりも遅くまで聴聞。

お逮夜といえば、金子みすゞさんの『報恩講』が浮かんでくる。

報恩講

「お番」の晩は雪のころ、
雪はなくても闇のころ。

くらい夜みちをお寺へつけば、
とても大きな蝋燭と、

とても大きなお火鉢で、
明るい、明るい、あたたかい。

大人はしっとりお話で、
子どもは騒いじゃ叱られる。

だけど、明るくにぎやかで、
友だちゃみんなよっていて、
なにかしないじゃいられない。

更けてお家へかえっても、
なにかうれしい、ねられない。

「お番」の晩は夜なかでも、
からころ足駄の音がする。

御正忌報恩講のお逮夜には、おぜんざいが振る舞われる。

小さい頃、日曜学校でお逮夜に参り、みんなでおぜんざいを食べたのを記憶する。

今となっては昔の話。

大晦日の除夜会の『安穏のともしび』。
こんな風に子どもが思う行事になればと思う。

明日で御満座。

続いてお参りを。

2011年10月14日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

報恩講法要 1日目

10月13日(木)

今夜から報恩講法要。

例年10月14日から16日までつとめているが、今年は16日が日曜日と重なったことなど、諸事情により1日繰り上げてはじまる。

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五具足の荘厳で報恩講を迎える。

御講師は府中市 善行寺の堤 有年 師。

 

天気予報ではこれから下り坂。

明日は長浜小学校も遠足で宮島に行くことに。

雨が降っても、どちらも無事に終わりますように。

 

以前、『家庭画報』5月号に本願寺の特集があり、ブログでも紹介

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その家庭画報特選『西本願寺 荘厳の美』が発売された。

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そして、講談社からは『西本願寺御影堂 「平成の大修復」全記録』が。

750回大遠忌を迎えて、いろいろな書籍が出ている。

 

10月10日号の『本願寺新報』に、24年前に三國連太郎原作・監督・脚本の映画『親鸞 白い道』の記事が載っていた。
その映画で親鸞聖人を演じた森山潤久氏。
今は役者を引退して得度し、真宗僧侶として札幌の寺院で法務をされていると。

この『親鸞 白い道』もDVDで松竹から販売され、明日手元に届く予定。

 

大遠忌。

いろんなことが動く年。

このご縁を大切に。 

2011年10月13日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

秋季彼岸会 3日目

9月25日(日)

今朝の席で秋季彼岸会も御満座。

今朝は大江淳誠和上の六字釈の味わいを。

これは、蒲刈の御門徒さんが亡くなったおじいさんの遺品を整理していたら、大江淳誠和上の六字釈の講義を筆記したものが出てきたそう。
それを百ヶ日の法事のとき、「茶の子」にしてお配りした。

「茶の子」とは、法事の際の供物や、参拝者に対しての配りもの。
「粗供養」という地方もあるようだが、このあたりでは「茶の子」が一般的。

もともとはお茶に添えるちょっとしたお菓子をいったのであろうが、それがちょっとしたものという意味で、来ていただいた方にお礼を込めて「茶の子」としてお渡しするように。

そこから生まれたことばが、「お茶の子さいさい」。

ちょっとしたものであっても、時にはそれが大きなご縁に。

次回の法座は10月の報恩講法要。
お誘いあわせてお参りを。

2011年9月25日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

秋季彼岸会 2日目

9月24日(土)

今日も秋晴れのもと、秋季彼岸会2日目。

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お昼の席で、姥捨て山の話をされ、

奥山に 枝折るしおりは 誰がためぞ

親を捨てんと いそぐ子のため

の歌を紹介された。

この話は、真宗大谷派の僧 近角常観氏が日本を訪れたアインシュタインの

仏さまとはどんなお方ですか?

という問いかけに対して、この姥捨て山の話をされたそう。

     《参考》光明寺ホームページ

 明日の朝席が御満座。
お誘いあわせておまいりを。

 

2011年9月24日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

秋季彼岸会 1日目

9月23日(金)

今日はお彼岸の中日。

今夜から秋季彼岸会の法座。
天上の扇風機もとまり、涼しい風に、虫の声。

御講師は、蒲刈の浄泉寺 東元孝昭氏。

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親鸞聖人の90年の御生涯。
そのさわりの部分をお話しされた。

明後日の朝席まで。
連休中、お誘いあわせてお参りを。

おかげさん

先日、『おかげさま』という絵本を紹介した。
その『おかげさま』と一緒に注文していた『おかげさん』という本がやっと届いた。

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実はこの本。
どじょう内閣として有名になった野田総理の引用した相田みつを氏のことばが載っている。

このことばを聞いたとき、金子みすゞさんの有名な「私と小鳥とすずと」がふっと頭に浮かんだ。
ちょっと興味もあって注文したのだが、売り切れ。このたび増版されたものがやっと届く。

どじょうがさ
金魚のまねすることねんだよなあ

の詩は、この本では「みんなほんもの」というタイトルで紹介されている。

 お釈迦さまは悟りを開かれた時に、この世に存在しているものは、すべて真理そのもの(一切衆生悉有仏性)としてあるものだ、と説かれております。山も川も、草も木も、河原の石ころ一ツそれぞれにほんもの(諸法実相)としてあるのだ、といわれているのです。つまり、仏さまの眼から見ると、にせものなしということです。
 どじょうはどじょうとしてほんもの、金魚は金魚としてほんもの。どじょうが金魚のまねをした時、にせものになるんです。
 あなたがあなたであるかぎりほんもの、わたしがわたしであるかぎりほんもの。ほんものより、にせもののほうがカッコいい、と錯覚して、一生をダメにしてしまう人間が多いのではないか、と私は思います。

相田みつを氏は、曹洞宗の禅僧 故武井哲応に師事して仏法を学んだそうだが、この『おかげさん』のなか、「卑屈と傲慢」と、「みんなほんもの」の次に出てくる「にせもの」の二つに親鸞聖人が登場する。

ドジョウの泥臭さばかりが強調されているが、ドジョウはエサを食べるとき、掃除機が何でも吸い取るかのように砂利も一緒に吸い込んで、エラから上手に砂利だけ捨て去る。

除雪車のようにエラから砂利が吹き出てくるのを初めて見たとき、衝撃的だった。

何でも最初から選り好みしないで、まずはすべてを受け入れて、上手に良いところだけを取っていく。ドジョウから学んだことである。

 

2011年9月23日 | カテゴリー : 法座, 絵本 | 投稿者 : sentoku

盂蘭盆会 3日目

8月20日(土)

曇り空でセミの声が聞こえてこない静かな朝。
朝席で盂蘭盆会、御満座。

人生は苦である。
だからといって、何も悲観的に生きることはない。

生死の苦海ほとりなし
 ひさしくしづめるわれらをば
 弥陀弘誓のふねのみぞ
 のせてかならずわたしける
     (『高僧和讃』龍樹讃)

苦海のなかに沈む私を、必ず救ってくださる方がいる。
願いをかけ続けてくださる方がいる。

それに気づかされた時、人のこころは少し変わるのではないだろうか。

今席の最後に紹介された「僕を支えた母の言葉」。

これは野口嘉則氏が知人の話に少しストーリーを加えて編集したもので、著書『心眼力 ~柔らかく燃えて生きる30の知恵~』の発売を記念して製作されたものがYouTubeで話題となり、今では単行本にもなっているそう。

  

ようこそのお参りでした。

2011年8月20日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

盂蘭盆会 2日目

8月19日(金)

昨夜の雨で今朝は少し過ごしやすい気候に。
あれだけセミの声がしていたのに、今朝は朝席が終わるまでほとんど聞こえず。

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盂蘭盆会、2日目。
四苦八苦の話などを聞かせていただいた。

夜はコオロギなどの虫の声を聞きながらの聴聞。

日に日に秋が近づいているのを感じる。

それでも、暑さ寒さも彼岸まで。
もうしばらくは気をつけて。

2011年8月19日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

盂蘭盆会 1日目

8月18日(木)

今夜から盂蘭盆会の法座。

夕方から久しぶりの雨。
今席は雨音を聞きながらの法座となった。

いつまでこの暑さが続くのだろう・・・と思っているのは、私たちの心がいろんなことに迷いを持つから?
庭には百合の花が一斉に咲き出した。

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百合は何の迷いもなく、自分の咲く時期が来たらパッと咲いている。
ただ、迷いなく咲く百合が良いかと問われたら、迷いがあっても今の人間が良い。
その人間に生まれてきたことを問うのも、このお盆の尊いご縁である。

法座の御講師は呉市中通 専徳寺住職 大洲秀道師。

お盆の由来、本願寺の盂蘭盆会の表白をもとにお話しされた。

今日から福屋八丁堀店で『親鸞展』も始まった。
30日まで開催されているので、法座が終わったら是非訪ねてみたい。

2011年8月18日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

明日から盂蘭盆会

8月17日(水)

明日の夜席から盂蘭盆会法座。

お誘いあわせてお参りを。

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2011年8月17日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

石泉文庫虫干し法座 4日目

7月16日(土)

朝席で石泉文庫虫干し法座が御満座。

このたびは、御講師に安登の浄念寺 安達高明御住職を迎えて、「仏教とは?」をテーマにいろいろと聞かせていただいた。

そのなかで、「聴聞」の話もされた。

「聴聞」

親鸞聖人は『顕真実教行証文類』(教行信証)の「行文類」に『平等覚経』を引用され、

宿世のとき仏を見たてまつれるもの、楽(この)んで世尊の今日を聴聞せん。人の命まれに得べし。仏、世にましませどもはなはだ値(もうあ)ひがたし。信慧ありて到るべからず。もし聞見せば精進して求めよ。

の「聴聞」の左側に「ユルサレテキク」「シンジテキク」と左訓(意味)を施されている。
聴聞とは、聞いて信じるのではなく、信じて聞く。聞いて信じて許されるのではなく、許されて聞く。私が中心、私が先ではないのだ。だから、「お聞かせいただく」のである。

朝席が終わり、石泉文庫へ本を返す。

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石泉文庫までの道は細い。
細いから人の手で運ばねばならない。

多い人で何往復していただいたのだろう。

ノウゼンカズラが青空に映える。
お手伝い、ありがとうございました。