本願寺御正当参拝

1月13日(金)

今日は日帰りで本願寺の親鸞聖人750回大遠忌の御正当逮夜法要に参拝。

本願寺の御正当法要は1月9日から1月16日だが、小坪説教所の御正忌が1月10日・11日、専徳寺の御正忌が明日14日から16日。

限られた参拝日のなか、今日参拝がかなう。

 

朝、9時過ぎに家を出て、12時前に京都駅へ到着。
京都駅で軽く昼食を済ませて、12時30分集合の本山へ。

これまで過去2回法要に参拝させていただいたが、このたび初めて列衆(内陣でおつとめ)として参拝。

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受付で「安芸教区の大洲です」と名告ると、係の方から「大学の講義で習いました」と。
覚えていただいていたことに恐縮。

 

龍虎殿で正装(色衣・五条袈裟)に着替え、阿弥陀堂へ。

阿弥陀堂に向かうとき、御影堂の裏の廊下(後堂うしろどう)で常夜灯を見る。
第1回目の「安穏のともしび」は、この火の分灯をいただいた。

阿弥陀堂から太鼓・雅楽の音に導かれ、華籠を持って御影堂内陣へと参進。

初めて上がらせていただいた内陣は、広くて輝いていた。

列衆の第1列。奥から2番目に座らせていただくが、お荘厳の見事なこと。

余間には大きな御絵伝がかかり、その前には各宗派、聖人ゆかりの寺院からのお供えが並ぶ。

 

新門さまご導師のもと、6月の団体参拝と同じく宗祖讃仰作法の音楽法要。

6月・9月は汗をかきながらの参拝であったが、このたびは白い息を吐きながら。
このお内陣で、最初で最後のご縁かなと思いながら、恙なくおつとめさせていただく。

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法要も無事終わり、経堂、修復された伝道院を見学し、自坊へと帰る。

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法要中の記録をとることは出来なかったが、瞼には焼き付いている。

夕方自坊へ帰ると、今日行われた隣の住蓮寺御正忌報恩講の御満座に、インターネット中継を皆さんでご覧になったそうで、そこに私の姿が映っていたと聞く。

1回目は組の団体参拝で御門徒の皆さんと。
2回目は家族で。
そして、最後は一人で参拝。

大変良いご縁をいただいた。
そのご縁を通して、明日の夜席から専徳寺の御正忌報恩講。

2012年1月13日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

小坪説教所 御正忌報恩講 2日目

1月11日(水)

今日も昨日に引き続いて小坪説教所の御正忌報恩講に。

朝席、そして昼席で御満座。

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昼席には『御伝鈔』の拝読も。

『阿弥陀経』のこころを味わいながら、「願い」の話を。

ようこそのお参りでした。

 

昨日、鳩摩羅什の白馬塔の写真を見つけたとき、御正忌の懐かしい写真も一緒に。

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大学院時代の恩師である浅野教信和上が御正忌で改悔批判(がいけひはん)をされたときのもの。(2000年1月)
このときは、御影堂が修復中のため、阿弥陀堂(総御堂)でおこなわれた。

改悔批判とは、ご門主様が信心(安心)の正否を批判(判断)する儀式です。
本願寺第八代蓮如上人のころ、報恩講中の毎夜、篤信の僧侶・門徒が各自の信仰を告白し、批判を仰いだことにはじまるものです。
現在は、初夜(9日~15日)のお勤めに引き続き、改悔批判をおこなっています。
                  (『御正当 参拝のしおり』より)

今年は31年ぶりにご門主さまが初日に改悔批判をされたそう。
それ以外は和上(勧学)がご門主さまのお手代わりとして緋の衣を着けて勤める。

 

和上がご安心を述べられ、途中で「領解出言」と参詣された方々に促すと、前に座っておられる五条袈裟を着けた諸僧が、額を畳につけるように一斉にお辞儀して、

もろもろの雑行雑修自力のこころをふりすてて・・・

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と、領解文を唱える。

その後ろ姿が、何とも不思議な、そして、厳かな光景だった。

 

御正当(1月16日)まであと5日。

2012年1月11日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

小坪説教所 御正忌報恩講 1日目

1月10日(火)

今日の昼席から明日の昼席まで小坪説教所の御正忌報恩講のお取り次ぎ。

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このたびは先月の白石説教所に続いて『阿弥陀経』のこころ。

 

訳者の鳩摩羅什のことを調べていて見つけたのがこのサイト。

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国立情報学研究所のディジタル・シルクロード

もうかれこれ20年も前、恩師とともに中国を訪れた。
その頃は今のようにインターネットですぐに調べることの出来ない時代。
図書館に通って、いろんな資料をあさったもの。

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この塔は敦煌にある鳩摩羅什ゆかりの白馬塔。
亀茲国から長安へ赴く途中、敦煌で病死した白馬のために建てたと伝わる仏塔。

まだまだその頃はアナログな時代。
こんなサイトを見つけると、つくづく今は便利になったと感じる。

でも、そう感じるのはそうでなかった状態を知っているから。

『阿弥陀経』に、

舎利弗、かの土をなんがゆゑぞ名づけて極楽とする。その国の衆生、もろもろの苦あることなく、ただもろもろの楽を受く。ゆゑに極楽と名づく。

と出てくるが、苦を知っているからこそ楽が分かる。
この世が楽しいことばかりだと、極楽の存在する意味がない。

そう思うと、あの頃も大変懐かしく感じる。

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この敦煌では、航空機の手配ミスで、2日間も余計に滞在。
することもないので、昼間は一人で商店街をぶらついた。

そして、ふらっと入った古美術店で1時間ほど店主と筆談。
いろいろと胡散臭いものを見せてもらって楽しんだ。

 

鳩摩羅什がご縁で、ふとそんなことを思い出す。

明日も朝から小坪説教所。

2012年1月10日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

絆の情景展 ~広島そごう~

1月9日(月)

今日は成人の日。

そして、明日から学校は新学期。

冬休み最後の日、息子たちと一緒に広島そごうの『紙の魔術師 太田隆司 絆の情景展』を観に行く。

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最終日ともあって、入場するのに並んでいる。

作品の一つ一つが細かいので、1つずつ食い入るように眺めるため、時間がかかる。

どれもその情景に吸い込まれるように息子たちも見ていたが、さすがに春・夏と過ぎ、秋になったところで次男がもたなくなった。

秋から冬は、サラッと眺めながら退場口へ。

そしてふり返ると、入場口にはさらに長蛇の列。

 

人と犬とクルマ。そして時々電車や船・・・。

紙のもつ質感を最大限に利用して、立体的に作られた作品。
そこにいろんな物語が垣間見える。

「絆」

1つの作品のなかに描かれた、まったく他人同士のように見える人たちが、それでもやっぱりつながりあっている。

作品のすばらしさもさることながら、そんなメッセージをいただいた。

 

今日から本願寺では御正忌報恩講。
明日から小坪説教所の御正忌報恩講。

2012年1月9日 | カテゴリー : 地域 | 投稿者 : sentoku

仏教壮年会 新年互礼会

1月8日(日)

今夜は仏教壮年会の新年互礼会。

いつもは8日午後7時30分から行うが、この新年互礼会と8月の納涼会は午後6時30分より。

互礼会に先立って、本堂で重誓偈のおつとめと住職のあいさつ。

そのあと、集会所に移動して、お弁当を食べながら酒を交わす。

 

あいさつでも触れたが、昨年は本当にいろいろなことがあった。
そんななか、親鸞聖人750回大遠忌法要が営まれ、明日から本願寺では御正当の法要。

これで終わりではなく、これをご縁に新たなはじまり。

また、会長のあいさつでもあったが、次の800回大遠忌に向けて、念仏を子や孫に伝えていくことが大切。

春には長浜小学校と中学校が広南学園に。
そして、呉市営バスも広電バスに。
いろんなことが動いている。

 

今夜から、大河ドラマ『平清盛』がはじまる。

呉でも昨年撮影されたとあって、注目される。

祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらはす
おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし
たけき者もついには滅びぬ
偏に風の前の塵に同じ

『平家物語』をふと連想するが、その『平家物語』といえば、昨年末に坂田氏よりCDをいただいた。

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御本人もおっしゃられていたが、大変ヘヴィーな内容。

今日の第一話のシーンを見ながらこれを聞くと・・・。

諸行無常の代名詞ともいえる平家物語。

 

移りゆくなか、滅びることなく伝わってきた教えを後の世に。

2012年1月8日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

まもなく御正当

1月7日(土)

今日、本願寺から連絡があった。

まもなく迎える親鸞聖人750回大遠忌法要御正当。

法要参拝の案内をいただき、50年に一度のご縁、列衆として参拝させていただこうと申し込んでいたので、その確認の連絡。

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本願寺ホームページ

御正当の報恩講は、1月9日(月)逮夜〔午後2時より~1月16日(月)日中〔午前10時より

ただ、こちらは例年どおり小坪説教所の御正忌報恩講(10日昼席~11日昼席)と、当山専徳寺の御正忌報恩講(14日夜席~16日朝席)。

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そのため、13日の逮夜法要に出勤させていただくことに。

 

平成21(2009)年3月28日に呉東組お待ち受け法要を光明寺で執り行い、 

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そして、いよいよ御正当。

 

ただ、これで終わりでなく、これを良いご縁として。

   世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ

2012年1月7日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

松の内

1月4日(水)

正月3ヶ日も終わり、今日から仕事始めの方も多いようだ。

寺はどうかというと、昨日3日には法事が3件。
そして、夕方には正月の荘厳の片付け。

 

江戸時代に書かれた『考信録』(玄智)によると、

本山には正月十五日まで法談及御消息拝読これなし。末寺もこれに準じて或は七日、或は三日までを限りとす。その権輿を詳にせざれども、所詮は歳首は祝慶を本とする節ゆへに世儀に随ひて生死無常の教導をば且く閣かるゝならん。歳初三日は僧の門を出ざると同じ。(京には正月上日の朝、白骨の章をよむ輩もまゝこれあり。俗を醒し弊を矯るの謂なり。)

と、昔は1月15日まで、本願寺では法談・御消息の拝読はされず、それにならって末寺でも3日もしくは7日までしなかったと伝える。

そのわけは、世間の正月の慶び事にしたがって、生死無常の教えをしばらく差しひかえたからだと。

なぜ、15日までか。
それは、「松の内」といって、正月の松飾りを小正月の15日まで飾っていた期間であったため。

 

今はその頃と事情も違う。
世間の有り様も変わってきたため、お寺も同様に変わっていく。

1月1日から開いてる店もあり、一昔前の正月と随分変わってきた。 

門松は冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし

トンチの一休さんで知られる一休宗純のことば。

ただ、正月が単なる通過点ではなく、今生かされているいのちを感じるご縁でありたい。

伝灯

1月2日(月)

今日は老人集会所で長浜祭り愛好会 写真展の最終日。

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昨年の長浜でのいろいろな行事の写真がたくさん展示される。
こうして記録に残していくなかで、次の世代へと受け継がれていく。

 

専徳寺では正月、右余間に歴代宗主の御絵像を掛ける。

普段は七高僧が掛かっているが、正月の間だけ七高僧を左余間に移し、歴代宗主の御絵像を。

この場合、右余間というのは御本尊を対象にしていうため、仏さまの右側。私たちが外陣から見ると左側の余間に当たる。

 

余間の一番御本尊側が覚如上人。

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本願寺第3世。本願寺教団を成立された宗主。

その隣が顕如上人。

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本願寺第11世。石山本願寺(現在の大阪城)で織田信長と敵対し(石山合戦)、現在の京都堀川に寺基を移転したときの宗主。

その隣が良如上人。

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本願寺13世。御影堂の再建、学寮を創設したときの宗主。

そして最後が広如上人。

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本願寺第20世。江戸末期から明治時代に変わるときの宗主。

 

歴代宗主のなか、専徳寺に伝わるこの四幅が掛けられる。

さまざまな時代のなかで、法灯を受け継ぎ、そして今私たちにそのみ教えを伝えてくださった。
伝えてくださったのは、もちろん歴代宗主のみでなく、数え切れないくらいたくさんの方によって今を迎える。歴代宗主の御絵像を掛けるのは、その象徴である。

親鸞聖人が亡くなられ、もうすぐ750回目の御命日。
今出遇えたことに“おかげさまで”と感謝。

 

2012年1月2日 | カテゴリー : 長浜 | 投稿者 : sentoku

元旦会

1月1日(日)

新年あけましておめでとうございます。

今朝9時から元旦会。

穏やかな朝を迎えた。

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今年は親鸞聖人750回大遠忌の御正当を迎えるに当たり、元旦会では正信偈のおつとめの後、本願寺にならって『教行信証』の総序を拝読させていただく。

ただ拝読するのではなかなか伝わりにくいので、総序の御文を元旦会のリーフレットにしてお配りする。

リーフレットに紹介した、

あらたまの 年のはじめは祝(いわう)とも
 南無阿弥陀仏の こころわするな
                   蓮如上人 

のことば。

年の初めに如来の願いをこころにいただき、お念仏を申すご縁をいただいた。

 

そして、昼から安穏のともしびの後片付け。

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今回は120個ほど、ともしびが灯された。

今年書かれた願いのなか、一番多かったのは去年と一緒で家族への願い。

ただ、今年は去年より「みんな」ということばが多く見られた。

そして、

岩手の人が普通に生活できますように。

岩手から帰省され、お参りされた方の願い。
東日本大震災により、いろんな思いが表れているように思えた。

 

こうした願いを通し、みんなの願いのなかにいる私。
如来の願いのなかにいる私に出遇うご縁となりますように。

世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ。

2012年1月1日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

除夜会 安穏のともしび

12月31日(土)~平成24年1月1日(日)

除夜の鐘が鳴り、本堂では0時をまわって除夜会のおつとめ“重誓偈”。

除夜の鐘をつき、御本尊にお参りして、新年の挨拶をした後、安穏のともしびにねがいごとを書き、境内の親鸞聖人像の前に献灯していただく。

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2度目ということもあり、少し要領を得てスムーズに。

また、昨年とは供え方も変わった。

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今年は風もなく、それほど寒さも厳しくない。
参拝者が帰ったあと、本堂の電気を消すとロウソクのともしびが浮かび上がる。

 

小さなお子さんを連れて来られている方が目立った。

眠い目をこすりながら参拝した子どものこころに残る光景になってくれたらと思う。

 

これから一眠りして、朝9時より元旦会。

2012年1月1日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku