専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
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〒737-0136 広島県呉市広長浜3-13-21
6月8日(水)
今夜は仏教壮年会の6月例会が午後7時より。
先月は、襖絵に描かれた《牡丹と唐獅子》、《桐と鳳凰》について。
今月は、それに引き続いて同じく瑞獣の《麒麟》と《獏》について。
唐獅子にしても鳳凰にしても、今日の麒麟や獏にしても、中国の儒教を起源とした瑞獣たち。
それが日本にも伝わり、仏教と混ざり合って今に至っている。
浄土真宗のみ教えをストレートに見ていくと、この瑞獣達の存在はナンセンスなのかも知れないけれど、本堂のあちらこちらに存在するには、それなりの理由があってのこと。
そんな思いでいろいろと調べてみると、何とも結構興味深い。
大河ドラマ『麒麟がくる』やキリンビールでおなじみの麒麟。
そして、悪夢を食べると言われている獏。
悪夢を食べると言うのは日本で生まれた話だそうだが、獏は白居易の『獏屏賛』の詩を読むと、麒麟と同じく平和を願う象徴として。
他所のお寺の向拝の木鼻にはこの獏をよく見かけるけれど、〈象〉と間違ってしまいがち。
専徳寺の向拝の木鼻には唐獅子。
すると、どこに獏がいるかと言うと、
御本尊の宮殿の木鼻と親鸞聖人の御厨子の木鼻に。
「世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ」
6月2日(木)
朝と晩、水撒きをし、箒を引きずって端から端に兎に角歩いている。
朝は本堂正面に太陽が当たる。
夕方は本堂の裏、正面から見ると逆光になる。
でも、逆光になると、箒で掃いたその跡がくっきりと浮かび上がって見えてくる。
光と影って、面白いなぁ。
そのあとで、草木を見てまわるのだけれど、いろいろ見て回っていて、あっ!!
うっかりと踏みそうになった。。。
タンポポがこんなところに。
「蒲公英」と書いて「たんぽぽ」。
「たんぽぽ」を漢字で書きなさいと言われたら、なかなかこれは難しい。
その「たんぽぽ」と言えば、金子みすゞさんの詩をふと思い浮かべ、
星とたんぽぽ
青いお空の底ふかく、
海の小石のそのやうに、
夜がくるまで沈んでる。
晝のお星は眼にみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ。
見えぬものでもあるんだよ。散ってすがれたたんぽぽの、
瓦のすきに、だァまって、
春のくるまでかくれてる、
つよいその根は眼にみえぬ。
見えぬけれでもあるんだよ。
見えぬものでもあるんだよ。(『金子みすゞ全集Ⅱ・空のかあさま』より)
20年ほど前に買った全集を引っ張り出して。
見えてるようで見ていないなぁ。。。
ちなみに、「たんぽぽ」を英語ではユーミンの歌でも知られる「ダンデライオン」。
ずっと、黄色い花がライオンのたてがみのように見えていたのかなぁと思っていたけど、たんぽぽの葉っぱがライオンの歯のようにギザギザだからと言う意味らしい。
見えてるようで見ていない。
でも、
見えぬけれどもあるんだよ。
見えぬものでもあるんだよ。
見えた時はうれしいし、
見えた時はありがたし。
5月31日(火)
今朝境内を掃除していると、子どもたちの声が螺山の方から聞こえてきた。
先日、“長浜里山を愛する会”の会長さんより話は聞いていたので、すぐに状況は分かった。
昨日の学校関係者評価委員会で、「せっかくいい取り組みをしていても、それがあまり地域の中で知られていない」との声もあり、せっかくなのでこの目で見ておこうと山に。
大体の場所は見当ついていたのだけど、どこ?と思いながら近くまで向かうと、「こっち!」とちょうど畑に向かう仏教壮年会会員の方が教えてくださり、一緒に向かう。
声のする方に向かうと、すでに子どもたちと取材陣。
NHKと中国新聞の取材。
広南小学校4年生が、昨年に続き“長浜里山を愛する会”と一緒にサツマイモの苗付け。
“長浜里山を愛する会”に関わっている方の多くが、仏教壮年会にも入っているので、集合撮影しているところに「地域と一緒にってところを撮ってもらうんだから、ご院さんも一緒に入ってもらわんと!」と、特に何にもお手伝いできていないけれど、とりあえず一緒に輪の中に。
畑の側には、
野イチゴがたくさん。
小さい頃、この山に登っては採って食べてたなぁと、懐かしく。
また、畑のまわりにフジバカマを植えたそう。
ここにも、専徳寺にも、アサギマダラ、飛んできてくれたらいいな。
結構道は急だけど、ロケーションは最高。
そして、夕方6時10分からのNHK『お好みワイドひろしま』で今日の模様を紹介。
長浜、そして広南を元気に!
5月30日(月)
今日は午前中、広南小中合同学校関係者評価委員会に。
小学1年生から中学3年生まで、ちょっとずつ全教室を参観させてもらって、学校のことについていろいろと。
コロナでずっと中止になっていたので、久しぶりの委員会。
呉市では昨年度よりGIGAスクール構想の実現に向け、児童・生徒に1人1台ずつiPadが貸し出されているので、どの学年に行ってもタブレットを。
でも、基本は板書だそう。
先生たちはいつ見てもきれいな字を書かれる。
その姿を見ては、こちらもきれいな字を心がけなければと思うのだけど、すぐに忘れて。。。
午後から、今度は呉東組恵信会(坊守会)の総会が専徳寺にて。
坊守とは、
『この世界の片隅に』より。
組内寺院の坊守さまが集まっての総会。
このたび、その会長の役が回ってきて、今年度から2年間坊守が担当することに。
住職の出番はないのだけれど、始まる前の本堂のセッティングを手伝う。
このたびテーブルに席札を用意。
こうした会で困るのは、まず座る席。
だんだんと若い坊守さまに代替わりしているので、席をあらかじめ決めておかないと、「どっちが上座?」とか、「あの方は何方?」と戸惑うケースも。
ましてや今のようにマスクを着用したままだと。
今日の学校関係者評価委員会でも、ちゃんと席札が用意されていたので、戸惑うことなく。
小さなことではあるけれど、大切なことかな。
また、入口の消毒液を置いたテーブルに花を添えてみた。
春に2種類のヤマアジサイの苗を買ったのだけど、1ヶ月ほど順調に育っていたのに、途中で枯れてしまった。
でも、ヤマアジサイっていいなと、先日鉢植えのヤマアジサイを購入。
ちょうどその花がきれいに咲き出したので、せっかくだから入口に。
名前は「瀬戸の月」。
名前につられて。
明日はまた違う会合に。
他所でいろいろと学び、それを次に活かせるように。
5月29日(日)
5月21日に種を植えた向日葵。
ここに来て次々と発芽。
向日葵は、「葵」と付いているけれど、アオイ科でなくキク科。
北アメリカ原産で、日本には江戸時代に入って来て、寛文6(1666)年に著された『訓蒙図彙』に紹介されているのが最初だそう。
そこには、「丈菊」として。(国立国会図書館デジタルコレクション [14] 20/38)
そして、宝暦9(1759)年に描かれた伊藤若冲の『動植綵絵』には「向日葵雄鶏図」と、この頃には「向日葵」として。
そんな歴史を持つ向日葵。
黒い種をベレー帽のようにかぶって出て来ているのが何とも。
ロシアでもウクライナでも向日葵が国花。
今年はその向日葵に願いを込めて。