専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
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3月16日(日)
今夜は善通寺にて我聞会。
輪読は、『蓮如上人御一代聞書』(160)(161)。
今日は私が担当。
(161)は「仏凡一体」。
「安心論題」が25論題だった頃にはあったのだが、今は17論題となり、「仏凡一体」は外されているという話から、殿試を受けるのに25論題を一生懸命勉強したことを懐かしく思い出しながら・・・。
その前の(160)は、「談合」での心得を説いたもので、「われこそがという思いもなく、人に負けて、信心を得るものである」という話。
どうしても「私」を抜きにして、人の話を聞けないのが私の姿。
そんななか、「私は生きている」ではなく、「生かされている」とのお味わい。
法話は、「老い」が見方次第では違った生き方ができるのではというお話を。
それはそうと、今日はご門主さまの書かれた本と、先日発注したチロルチョコが届いた。
『いまを生かされて』
ご和讃を通して、やさしいことばでご門主さまのこころが。
そして、チロルチョコは、淡い色彩、細かすぎると、なかなか難しいということが分かった。
少し修正した方が良いかな。
3月14日(金)
今日の未明、伊予灘を震源地とする地震が発生。
呉は震度5弱。
就寝中を襲った地震。
長い揺れが続いた。
揺れがおさまると、外から放送が聞こえてくる。
起きてテレビをつけてみると、早々に「津波の心配なし」との情報。
しばらく様子をうかがっていたが、サイレンの音も人の声もしてこないので、再び休むことに。
そして、午前中、専徳寺の長浜墓地・小須磨墓地、石泉文庫を見て回る。
前回、2001年3月の芸予地震では、寺の石垣がずれ、
その時のことを思うと、今回の揺れは小さかったのかな。
昨日、たまたまテレビで、ダイオウイカやサケガシラ、リュウグウノツカイなど、深海生物が最近定置網によくかかると聞いた。
すぐに、地震?と思ったものの、まさか自分の所では・・・と。
南海トラフ地震との関連性は低いらしいが、備えあれば憂いなし。
ご用心、ご用心との催促のご縁をいただいた。
3月11日(火)
あの東日本大震災から3年。
午後2時46分、専徳寺の梵鐘を鳴らす。
隣の住蓮寺からも聞こえてきた。
真宗大谷派では、この鐘を『勿忘の鐘(わすれなのかね)』と名づけているようだ。
あんなにショッキングな出来事だったのに、時間が経つと記憶からだんだんと薄れてしまいそう。
まだまだ復興には時間が・・・、そして、福島の原発問題は・・・。
忘れることのないように、ちっぽけな音かも知れないけれど、この鐘の音が響き、届いて欲しいなと思いながら。
3月11日(火)
午後から川尻真光寺にて呉東組聞名講。
この1年に亡くなられた講員の方の御遺族も参拝され、追悼法要が営まれた。
ご法話の後の御示談では、「還相回向」「報謝の念仏」に関する質問。
そして、真宗教団連合のカレンダーの2月の法語
という、大谷派の高光大船氏のことばをどのように味わったらよいかとの質問。
「法に生きる」営み。
如来のお慈悲のうち、お念仏のなかに。
明日3月11日は東日本大震災から丸3年。
聞名講は基本的に土日にかからなければ毎年3月10日。
忘れることのないように。
3月10日(月)
青空はひろがるのだが、冷える朝。
今朝は広南小学校の読み聞かせ。
担当は4年生。
「『3匹の子ぶた』という話、知ってる?」
と尋ねると、
「食べられる話でしょ?」
と。
「食べられる?」
と、隣の子。
そう。
『3匹の子ぶた』は、食べられる話だったそう。
一般に知られる『3匹の子ぶた』は、ディズニー短編アニメーション映画にもあるように、藁で作った家をオオカミに吹き飛ばされた子ぶたが、弟の作った木の家に逃げ込む。その木の家も吹き飛ばされ、子ぶたたちは一番下の弟のレンガの家に。
レンガの家を吹き飛ばすことのできなかったオオカミは、煙突から忍び込もうとするが、火にかけてあった鍋に落っこちて火傷をし、逃げ去っていくというお話。
でも、元々のグリム童話では、藁の家を吹き飛ばされた子ぶたも、木の家を吹き飛ばされた子ぶたも、オオカミに食べられてしまう。
レンガの家を吹き飛ばすことのできなかったオオカミは、煙突から忍び込もうとするが、用意してあった鍋に落ち、釜茹でされ、一番下の子ぶたに食べられてしまうのだそう。
何とも怖~い童話なのだが、今日読んだ本は、
『3びきのかわいいオオカミ』
『3匹の子ぶた』に登場するブタとオオカミが入れ替わって展開する話。
レンガの家、コンクリートの家、鉄骨と鉄条網で作ったセキュリティ万全な家。
やさしいオオカミがどんな家を建てても、凶悪な大ブタに次々と壊されてしまう。
使う材料を間違えたと気づくオオカミ。でも、何で作ったらいいのだろう・・・。
それで、今度は花をいっぱい使った家を。
風が吹けば吹き飛びそうな家。
でも、それを吹き飛ばそうと思った大ブタは、息を吸い込むたびに花の良い香を。
花の良い香に満たされたブタのこころは変わってしまった。
心の変わったブタをオオカミたちは招き入れ、そしてみんななかよく。
「犯罪学者」という肩書きをもったギリシャの作家、ユージーン・トリビザスの作品。
ユーモアたっぷりな中に、いろいろなことを感じさせてくれる。
柔よく剛を制す。
力に力で臨んでも、所詮対立しか生まれない。
そんなことを思いながら。