専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
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〒737-0136 広島県呉市広長浜3-13-21
12月2日(月)
今日は青空がひろがり、少し気温も緩んだよう。
広南小学校の読み聞かせ、今日は6年生を担当。
6年生には、少し大人向けの絵本をと思い、『百年の家』。
1656年に建てられた家も、無住になり、朽ち果てていたのを、1900年にクリとキノコを探しに来た子どもたちに見つけられ、再び家としての歴史を綴ることに。
その家が見た1900年から100年間を描いた作品。
日々の生活と共に、結婚があり、葬式があり、旅立ちがあり、戦争・・・、そして誰もいなくなり、壊されて新しい家へと生まれ変わる。
静かな静かな絵本。
ちょっと難しかったかな?と思いながら、
「何か感想ありますか?」と問うと、「・・・」
「感想がなければ、これで読み聞かせ終わります」というと、「日直さんが感想をいうことになっています!」と。
日直さんがちょっと考えて、「最後、新しい家に建て変わって、人が住んでいて良かったなと思います。」
「長浜にも百年の家のように古い家がありますが、どう思いますか?」
「え?あのオバケ屋敷のことかな!?」
いままでの暮らし方を継がない。それが新しい世代だ。
だが、若さだけでは、この家の古い石は、とりかえられない。
この家がわたしだ。けれども、わたしはもうだれの家でもない。
運命をたどってきたわたしの旅の終わりも、もうすぐだ。
この家の語ることばが、何とも今を物語ってるような気がした。
専徳寺のイチョウは、何百年もこの寺を、この長浜を何度も葉っぱを散らしながら見てきたことだろう。
この時期、ご近所へはいろいろ御迷惑をおかけしているが、とりかえられない命を今年も黄色く色づいて見せてくれる。
何世代も前の人の目にも映っていた色で。
何となく、そんなことを思いながら帰宅して、今日もお参りに。
11月25日(月)
今朝、広南小学校の読み聞かせから帰ると、さっさと着替えて長浜東地区の報恩講参りに。
寺を出るときには土砂降り。
今日は12時と13時、2件のお葬式が出来たため、それまでに9件報恩講参り。
最後にお参りしたお宅へは、それまでにお参りさせていただいたお宅のみなさんが集まっており、みんなでそろって最後におつとめし、法話を。
以前は、地区地区で最後にみんなが集まっておつとめし、法話をした後、お斎をいただく風習があったが、いろいろ事情も変わって、なくなってしまった。
祖父の代は、毎日毎日報恩講で精進料理のお斎についていたから、だんだん栄養が偏って、目の前を星がチラチラするからと、夜は七輪で肉だけ焼いて食べていたとか。
そんな時代も、今は昔。
自分のお宅の報恩講を済ませ、そして世話をされるお宅へ集まって、みんなで報恩講。
大きな声でおつとめしてくださるので、こちらもつられて・・・。
さすがに、葬式では息も絶え絶え。
それでも、雨が降ろうと、喉が痛かろうと、こうしたご縁をいただくと心地よくお念仏。
帰ったら雨も上がり・・・