専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
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1月7日(土)
今日、本願寺から連絡があった。
まもなく迎える親鸞聖人750回大遠忌法要御正当。
法要参拝の案内をいただき、50年に一度のご縁、列衆として参拝させていただこうと申し込んでいたので、その確認の連絡。
御正当の報恩講は、1月9日(月)逮夜〔午後2時より〕~1月16日(月)日中〔午前10時より〕。
ただ、こちらは例年どおり小坪説教所の御正忌報恩講(10日昼席~11日昼席)と、当山専徳寺の御正忌報恩講(14日夜席~16日朝席)。
そのため、13日の逮夜法要に出勤させていただくことに。
平成21(2009)年3月28日に呉東組お待ち受け法要を光明寺で執り行い、
ただ、これで終わりでなく、これを良いご縁として。
世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ
1月4日(水)
正月3ヶ日も終わり、今日から仕事始めの方も多いようだ。
寺はどうかというと、昨日3日には法事が3件。
そして、夕方には正月の荘厳の片付け。
江戸時代に書かれた『考信録』(玄智)によると、
本山には正月十五日まで法談及御消息拝読これなし。末寺もこれに準じて或は七日、或は三日までを限りとす。その権輿を詳にせざれども、所詮は歳首は祝慶を本とする節ゆへに世儀に随ひて生死無常の教導をば且く閣かるゝならん。歳初三日は僧の門を出ざると同じ。(京には正月上日の朝、白骨の章をよむ輩もまゝこれあり。俗を醒し弊を矯るの謂なり。)
と、昔は1月15日まで、本願寺では法談・御消息の拝読はされず、それにならって末寺でも3日もしくは7日までしなかったと伝える。
そのわけは、世間の正月の慶び事にしたがって、生死無常の教えをしばらく差しひかえたからだと。
なぜ、15日までか。
それは、「松の内」といって、正月の松飾りを小正月の15日まで飾っていた期間であったため。
今はその頃と事情も違う。
世間の有り様も変わってきたため、お寺も同様に変わっていく。
1月1日から開いてる店もあり、一昔前の正月と随分変わってきた。
門松は冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし
トンチの一休さんで知られる一休宗純のことば。
ただ、正月が単なる通過点ではなく、今生かされているいのちを感じるご縁でありたい。
1月2日(月)
今日は老人集会所で長浜祭り愛好会 写真展の最終日。
昨年の長浜でのいろいろな行事の写真がたくさん展示される。
こうして記録に残していくなかで、次の世代へと受け継がれていく。
専徳寺では正月、右余間に歴代宗主の御絵像を掛ける。
普段は七高僧が掛かっているが、正月の間だけ七高僧を左余間に移し、歴代宗主の御絵像を。
この場合、右余間というのは御本尊を対象にしていうため、仏さまの右側。私たちが外陣から見ると左側の余間に当たる。
余間の一番御本尊側が覚如上人。
その隣が顕如上人。
本願寺第11世。石山本願寺(現在の大阪城)で織田信長と敵対し(石山合戦)、現在の京都堀川に寺基を移転したときの宗主。
その隣が良如上人。
そして最後が広如上人。
歴代宗主のなか、専徳寺に伝わるこの四幅が掛けられる。
さまざまな時代のなかで、法灯を受け継ぎ、そして今私たちにそのみ教えを伝えてくださった。
伝えてくださったのは、もちろん歴代宗主のみでなく、数え切れないくらいたくさんの方によって今を迎える。歴代宗主の御絵像を掛けるのは、その象徴である。
親鸞聖人が亡くなられ、もうすぐ750回目の御命日。
今出遇えたことに“おかげさまで”と感謝。
1月1日(日)
新年あけましておめでとうございます。
今朝9時から元旦会。
穏やかな朝を迎えた。
今年は親鸞聖人750回大遠忌の御正当を迎えるに当たり、元旦会では正信偈のおつとめの後、本願寺にならって『教行信証』の総序を拝読させていただく。
ただ拝読するのではなかなか伝わりにくいので、総序の御文を元旦会のリーフレットにしてお配りする。
リーフレットに紹介した、
あらたまの 年のはじめは祝(いわう)とも
南無阿弥陀仏の こころわするな
蓮如上人
のことば。
年の初めに如来の願いをこころにいただき、お念仏を申すご縁をいただいた。
そして、昼から安穏のともしびの後片付け。
今年書かれた願いのなか、一番多かったのは去年と一緒で家族への願い。
ただ、今年は去年より「みんな」ということばが多く見られた。
そして、
岩手の人が普通に生活できますように。
岩手から帰省され、お参りされた方の願い。
東日本大震災により、いろんな思いが表れているように思えた。
こうした願いを通し、みんなの願いのなかにいる私。
如来の願いのなかにいる私に出遇うご縁となりますように。
世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ。
12月31日(土)~平成24年1月1日(日)
除夜の鐘が鳴り、本堂では0時をまわって除夜会のおつとめ“重誓偈”。
除夜の鐘をつき、御本尊にお参りして、新年の挨拶をした後、安穏のともしびにねがいごとを書き、境内の親鸞聖人像の前に献灯していただく。
2度目ということもあり、少し要領を得てスムーズに。
また、昨年とは供え方も変わった。
今年は風もなく、それほど寒さも厳しくない。
参拝者が帰ったあと、本堂の電気を消すとロウソクのともしびが浮かび上がる。
小さなお子さんを連れて来られている方が目立った。
眠い目をこすりながら参拝した子どものこころに残る光景になってくれたらと思う。
これから一眠りして、朝9時より元旦会。