広南小学校読み聞かせ (17)

11月18日(月)

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

3年生を担当。

今日読んだ本は、宮沢賢治の『竜のはなし』。

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短い文章で、決して内容は楽しいものではないのだが、とても深い物語。

ゆっくりと低い声で読むことに。

 

みんな、じっと静かに聞いていた。

 

浄土真宗本願寺派僧侶でもあった童話作家花岡大学氏を調べていて見つけた絵本。

あとがきに『「賢治童話」の「やさしい心」』と題して、花岡氏が記している。

どちらかといえば相手が幼児だからといって絵本がなにかファンタジーの世界だけによりかかろうとするような傾向のつよいことに、いささか不満を持っていたわたしは、もちろん教育が喪失している「あるべき精神」をちゃんとふまえて、今深く考えなければならない問題をいっぱいにみなぎらせながらしかも絵本のこれからのあるべき方向を示しているこの作品をみて、久しぶりに昂奮し感激した。

と。その「あるべき精神」とは、「やさしさ」。

だがその「やさしさ」とは、日常的な語感による「なよなよした優美なやさしさ」ではなく、「強靱なやさしさ」といってよく、つまり「自」を「他」に投入していさぎよく「死」に、いささかも、「はね返ってくるもの」を求めないといった、すさまじい精神のことである。

と。

表紙を開くと、

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このはなしはおとぎばなしではありません。賢治

と、はじまる。

 

もう悪いことはしない、すべてのものを悩まさないと誓った竜。

人に皮をはがされても、虫にからだを食べられても、まことの道を求めてじっとなすがまま。

そして死んでしまい、後にお釈迦さまとして生まれ、みんなにいちばんの幸せを与えたという竜の話。

 

読み終わって「どうでしたか?」と尋ねたら、「・・・」。

「こんな生き方出来る?」と尋ねたら、「無理に決まってる!そんなことしたら死んでしまうし。」

 

「他者のために」という生き方は、自分中心の生き方をする人間にとって、とっても難しい。

他の命をいただきながら、自分は今を生きているのだから。 

 

この竜のような生き方は出来なくても、この竜から今の自分を知ることは少しくらい出来たかな。

2013年11月18日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ (16)

10月21日(月)

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

2年生を担当。

元気な2年生に、先日いただいた出来たてほかほかの絵本を読み聞かせ。

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『ミツバチのあっちゃんといろんなおしり』。

ホタルにカメムシ、いろんな虫たちの素敵なお尻との出会い。

 

児童たちは前に椅子を運んできて、最後までじっとかぶりつき。

 

それぞれに自分が一番と思っているけど、

「すてきなおしりね。あたしにちょうだい。」

もちろん、おしりはもらえません。

相手の素敵なところを見つけられるっていいね。

 

終わったらさっさと帰宅して、報恩講参り。

 

2013年10月21日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ (15)

9月9日(月)

今朝、2学期最初の読み聞かせ。

今回の担当は1年生。
一番前にずらりと椅子を並べて座り・・・。

今日、読んだのは『チリンのすず』。

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「この本、知ってますか?」

と尋ねると、ほとんど初めての様子。

「この絵本を書いたのは、やなせ・たかしさん。誰だか知ってる?」

「何か、聞いたことがある・・・。」

「アンパンマンの作者です!」

 

母をオオカミ「ウォー」に殺された子羊「チリン」。

オオカミよりも強くなりたいと、「ウォー」に弟子入り。

3年の歳月が過ぎ、ウォーとチリンは羊を襲おうと企てる。

ところがチリンはウォーをだまし、母の仇討ちを遂げる。

でも、 

「ぼくは おかあさんの かたきを とった。しかし ぼくの むねは ちっとも はれない。

ゆるしてくれ ウォー。おまえが しんで はじめて わかった。おまえは ぼくの せんせいで おとうさんだった。

ぼくは いつのまにか おまえをすきになって いたのだ。

もう ぼくは ひつじには かえることが できない。」

何とも考えさせられる結末。

 

「やられたらやり返す。倍返しだ!」という大好評のTVドラマ『半沢直樹』。

見ていてスカーッとするところもあるのだが、果たして・・・。

 

憎悪は憎悪によって止むことはなく、慈愛によって止む。

 

第2次世界大戦後、敗戦国日本の処遇を決める議論のなか、セイロン(現スリランカ)のジャヤワルナダ氏が、釈尊のこの言葉を引用して賠償請求を放棄することを演説し、各国の賛同を得たため、今日の日本があるのだそう。

 

1年生には、この『チリンのすず』、どんなふうに感じたかな?

2013年9月9日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

おばけ

8月10日(土)

暑い・・・。

今日は特に暑く、40度を超えたところもあるとか。

こんな暑い日は、おばけ

 

東広島市美術館で開催中の第28回 現代絵本作家原画展『真夏のおばけカーニバル』へ。

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このたび出品された『おばけのてんぷら』(せなけいこ作)は、息子たちが大好きで、何度も何度も読んだ絵本。

その原画が見れるということで。

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5名の作家の作品が紹介されていたが、さすがに原画はすばらしい。

午後3時をまわった頃に行ったので、ほとんど貸し切り状態。

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こんな楽しいおばけを見ながら、“おばけが怖い”なんて・・・と。

 

以前、門徒さんから、幽霊か“おばけ”か知らないが、いろいろと見た話を聞いたことがある。

否定する根拠はないので、「へ~」っと聞かせていただくだけなのだが、それを怖いと思うのは、自分のこころの問題かなと。

心残り、未練、後ろめたさ、そこにいろんな理由を求めるのかも知れないが、何にも不安、迷いがなかったら、「怖い」というのは無くなるかな。

 

恐がり屋の息子にも、もし何か見ても、普段通り「こんにちは」と挨拶でもしておいたらって。

とはいえ、そんな私も真夜中の真っ暗な本堂に行くのは、いろんな意味で躊躇する。

 

それでも、それで涼しくなるのなら・・・。

 

2013年8月10日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ (14)

7月8日(月)

今朝は広南小学校、1学期最後の読み聞かせ。

4年生を担当。

読んだ本は

どうぶつさいばん ライオンのしごと』

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作者は、獣医をやめ、野生動物の保護・治療をされている 竹田津 実。
絵は、旭山動物園に20年以上勤務していた あべ 弘士。

絵本としては珍しく動きのない絵本。

タンザニアの草原で、母を失ったヌーの子が母を殺したライオンを訴えた裁判の話。

次々とそれぞれの証人が登場する。

そして、ハイラックス裁判長が、

 

「判決をいいます。」

みんなだまって、さいばん長をみました。

「ライオンがヌーに対しておこなったころしについては無罪です。ただし・・・」

とつづけました。

「親をなくしたヌーのきもちは、みんなわかってあげましょう。おわります。」

 

ライオンがヌーを殺して食べるのは、単に弱肉強食、弱いものが食われるということだけではないのだそう。

病気になり、様子のおかしいヌーを食べることが、ヌーの種族を守り、生態系を守ることにもなっている。ライオンは、自然のなかでもう一つの役割を担っている。

「いいさいばんだった」と。

 

ライオンがヌーを殺したことが良いか悪いか、一概にそれを口にすることは出来ないが、「親を亡くしたヌーの気持ちは、みんな分かってあげましょう。」

これが一番大切なことかな。

 

 大 漁

朝焼け小焼けだ

大漁だ

大羽鰯の大漁だ

浜は祭りのようだけど

海の底では何万の

鰯のとむらいするだろう

 

漁をすることが良いか悪いかでなく、なかまを失った鰯の気持ち。

 

昭和28年、長浜で「蚊や蠅のいないまちづくり」に取り組んで、県や国から表彰を受けた。

その表彰式に先立って、蠅の葬式が専徳寺で営まれた。

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蚊やハエにもいのちがあり、家族や仲間がいる。 

なかまを失ったハエの気持ち。

 

2013年7月8日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ (13)

7月1日(月)

今日から7月!

早いもので、2013年も後半に。

 

今朝、境内の大賀ハスが咲いた。

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ただ、9時をまわり、日を浴びてしまうとしぼんでしまうので、きれいに見えるのはホンの少しの間。

 

広南小学校の読み聞かせ、今朝は5年生。

ずっと低学年担当だったので、5年生には少し長く、少しこころに残る絵本を。

『きいろいゾウ』

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映画にもなった小説『きいろいゾウ』のなかに登場する絵本だそう。

 

灰色で地べたを歩くゾウではなく、自由に空を飛ぶことの出来る月の光の粉をあびたきいろいゾウ。

あるとき、病気で寝たきりの女の子と出会い、世界を一緒に旅するなかで、ケニアのゾウの群れを見ながら、

「ねえ、あなたのなかまがいるわよ。」
「よせやい、あんなはいいろの、地面をあるくだけのゾウなんて、ぼくのなかまじゃないよ」
「でもね、あなたひとりぽっちで、さみしくないの?」
 
「さみしい? ぼくが・・・?」

なかまといることのすばらしさ、ゾウはゾウらしくあることのすばらしさ。

 

昨日は法務と会合で、少々へたって行ったので、読み続けられるか心配であったが、何とか最後まで。

 

こころに何か響くといいな。

2013年7月1日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ (12)

6月24日(月)

夜中に雨が降ったようで、つぶ山に霧。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

今日からプールの授業が始まるようだが、気温・水温が少し低いかな。

 

読み聞かせは、3年生。

『としょかんライオン』という、少し読むには長い?と思ったが、この本を選んでみた。

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2,3人、これまでに読んだことがあると答えてくれたが、ほとんどが初めて。
「え~!図書館にライオン?」と、タイトルだけで興味津々。

 

―決まりを守ることも大切だけれど、もっと大切なことがある―

 

決まりは想定されたなかで作られたもの。

想定外のことが起こったとき、どう行動するか。

やさしいライオンを通して、いろいろと考えさせられる話。

 

3年生にも何か伝わったかな。

 

2013年6月24日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校 読み聞かせ (11)

6月10日(月)

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

今年度初めて1年生を担当。

小坪の児童がほとんどで、行く早々質問ぜめ。

 

読んだ本は、

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『じごくのラーメンや』(作 苅田澄子・絵 西村繁男)。

閻魔さま特製の辛い辛い地獄の血の池ラーメンを完食すれば、天国(浄土)へ行ける。
辛くて辛くて食べられないラーメンに、浄土へ往きたいと連日長蛇の列。

そんなおり、仏さまがラーメン屋へ。
完食したら何でも言うことを聞くと約束を取り付け、ラーメンを食べることに。

さすがに仏さまも辛くて食べられなかったのを、小さなお地蔵さんが「おいしい」と完食。

 

仏さまとの約束は・・・。

 

初めての本だったようで、みんなじっと見入って、面白かったと。

「地獄へ行ってみたいですか?」と終わった後に質問すると、さすがにみんな「いやです!」と。

 

「地獄はいや!」

今の素直な気持ちを大切に。

2013年6月10日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校 読み聞かせ (10)

6月3日(月)

雨が上がり、さわやかな朝。

今日は広南小学校の読み聞かせ。
4年生を担当。

 

今日読んだ本は、花岡大学 作 『百羽のツル』。

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作者の花岡大学は、奈良の浄土真宗本願寺派寺院の住職でもあった。

仏教を通して“こころ”を伝えた。

 

この本は、以前道徳の時間に読んだことがあるそうだが、その内容は、

百羽のツルの心の「つながり」の「あたたかさ」。(作者あとがきより)

 

長い旅をしてやってくるツルの話を読みながら、今せっせと子育てしているツバメも、遠くはオーストラリアから、道中いろんなことがあったのだろうなぁと・・・。

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学校近くの電柱の上では、ハシボソガラスが子育て中。

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みんな、みんな、それぞれのいのちを生きている。

2013年6月3日 | カテゴリー : 絵本, 長浜 | 投稿者 : sentoku

広南小学校 読み聞かせ (9)

5月27日(月)

今日は薄曇り。

中国地方は例年よりも早く、梅雨入りだそう。

 

今朝は久しぶりに広南小学校の読み聞かせ。

今年度初めての参加は、3年生。

 

元気な3年生にはインパクトのある絵本がよいかなと思い、選んだ絵本は『ストライプ たいへん!しまもようになっちゃった』。

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案の定、絵本を取り出した途端、4名の男の子が椅子を持って目の前にやって来た。

 

リマ豆が大好きな女の子、カミラ・クリーム。
クラスのみんなはリマ豆が嫌いなため、それを隠してみんなと同じでいたいと考えた。

すると、大変な“しまもよう病”に。

いろんな人がやってきては、看てくれるのだけれど治らない。

 

イチゴのようにかわいらしい、ふっくらとしたおばあさんがやってきて、リマ豆を食べさせて治してくれた。

「わたしにはわかっていましたよ。ほんとうのあなたが、この場所のどこかにいるってね」

自分らしく“ほんとうのあなた”であることの大切さを説いた絵本。

みんなちがって みんないい

を違った形で伝えた絵本かな。

 

読み終えて、「こんな風になってみたい人!」と尋ねると、一人だけ手を挙げる。

 

みんな、最初から最後まで食い入るように。

 

来週は4年生。

2013年5月27日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku