専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
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10月11日(金)
今夜は安登の浄念寺にて、呉東組仏教壮年会連盟の研修会。
7月と10月に行われる研修会。
会員と法中(僧侶)、合わせて約100名の男性が。
このたびの研修議題は、昨年に引き続いて、『阿弥陀さまとの出遇い 若いお坊さんの話を聴いてみませんか!』。
講師は、新田龍峰 師(仁方浄徳寺若院)と、小栗洋慶 師(本願寺派布教使)のお二方。
それぞれ、出遇いについてお聞かせいただく。
人それぞれ南无阿弥陀佛との出遇いは違うが、こうしてみんなが集まって南无阿弥陀佛をお聴聞。
いま仏に値ひたてまつることを得、また無量寿仏の声を聞きたてまつりて、歓喜せざるものなし。
(仏説無量寿経)
ようこそのお参りでした。
10月10日(木)
一昔前まで、10月10日といえば「体育の日」。
青空のひろがるお天気のなか、午前中は“おみがき”。そして、午後から聞名講に。
来週いよいよ専徳寺の報恩講。その前に年に一度のおみがき。
寺報にも紹介したからか、今年は50名近くの方がお手伝い。
手序でに きせる磨くや おとり越
(てついでに きせるみがくや おとりこし)
小林一茶の『八番日記』に出て来る俳句。
おみがきのことを調べていたら、西山別院のブログに。
小林一茶もおみがきしながら、キセルを・・・。
ただ、ついでに他のものを磨いている人はいないなぁ。
この「お取り越し(報恩講)」の季語は冬なのだそう。
まだまだしばらくは汗をかきそうだけど。
おかげできれいになりました。
午後からは住蓮寺にて呉東組聞名講の10月例会。
今日は報恩講をつとめるので、聞名講で揃えていただいている色衣と五条袈裟を着用してのおつとめ。
まだまだ暑く、冬用の衣で汗だくに。
おつとめの後、住蓮寺御住職の御消息拝読、浄円寺御住職の法話、そして御示談。
今日の御示談は、門前の掲示板に貼ってあった法語。
わたしゃ
臨終すんで葬式すんで
浄土にこころ
すませてもろて
南無阿弥陀仏と
浮き世におるよ
この浅原才市さんの法語をどのように味わったらよいのでしょうとのご質問。
法中より、
超世の悲願 聞きしより
我らは生死の凡夫かは
有漏の穢身は かはらねど
こころは 浄土にあそぶなり
親鸞聖人の『帖外和讃』の一文が紹介されてのお味わいが。
帰って調べてみると、「臨終すんで葬式すんで」の言葉は、いくつか出てきた。
才市や 臨終すんで 葬式すんで
なむあみだぶつと この世にはをる云々
わしの臨終あなたにとられ
臨終済んで葬式済んで
あとのよろこび なむあみだぶつ
臨終済んで参るじゃない
臨終済まぬとき参る極楽
なむあみだぶつに済めてあること
なもあみだぶつ
臨終来ぬはず 来ぬはずよ 済んでおるもの
臨終済んで なもあみだぶつ
今が臨終 わしが臨終 あなたのもので
これがたのしみ なもあみだぶつ
そして、
このあさましが 今娑婆の世で
今親様と遊んでおりますよ
わたしや親様と弥陀の浄土に
遊びとられますよ
と。
ようこそのお参りでした。
10月8日(火)
台風が近づいている。
ただ、夕方まで雨が降らず、午前中目一杯小坪地区の報恩講参り。
そして、午後からは京都より宗学院のみなさんが、研修旅行で当山専徳寺と石泉文庫を訪問。
その発案者の一人、是山恵覚和上が御自坊の光宣寮より石泉僧叡和上の著述を出版したことによって、それまで異端的に見られていた石泉が再評価されることに到った。
さすがにこんな曇り空では文庫のなかは真っ暗。
本堂へ主な著述は運んでおいたので、ゆっくりご覧いただけてよかった。
そして、今夜は仏教壮年会の例会。
今日は報恩講のご縁でもあったので、金子みすずさんの「お仏壇」の詩をお味わい。
お仏壇
お背戸(せど)でもいだ橙(だいだい)も
町のみやげの花菓子も、
佛さまのをあげなけりゃ、
私たちにはとれないの。だけど、やさしい佛さま、
ぢきにみんなに下さるの。
だから私はていねいに、
両手をかさねていただくの。
家にやお庭はないけれど、
お佛壇にはいつだって、
きれいな花が咲いている。
それでうち中あかるいの。そしてやさしい佛さま、
それも私にくださるの。
だけどこぼれた花びらを、
踏んだりしてはいけないの。朝と晩とにおばあさま、
いつもお燈明(あかり)あげるのよ。
なかはすっかり黄金(きん)だから、
御殿のように、かがやくの。朝と晩とに忘れずに、
私もお禮(れい)をあげるのよ。
そしてそのとき思うのよ、
いちんち忘れてゐたことを。忘れてゐても、佛さま、
いつもみてゐてくださるの。
だから、私はそういふの、
「ありがと、ありがと、佛さま。」黄金の御殿のようだけど、
これは、ちひさな御門なの。
いつも私がいい子なら、
いつか通ってゆけるのよ。
報恩講参りで、午前中ずっと何方かのお宅のお仏壇と向き合っている。
それぞれのお仏壇にお礼をあげながら、いろんなご縁をいただくとき、ふとこの詩を思い出す。
例会が終わったら、
10月5日(土)
台風の影響で、久しぶりの雨。
午後から呉東組親鸞聖人讃仰会の総会と仏教講演会が阿賀の西光寺にて。
親鸞聖人讃仰会の活動は、毎年5月21日(親鸞聖人の誕生日)に呉東組地域の各ご家庭に、朝刊折り込みチラシのなかに法語を入れていただいてお配りしていること。
それと、秋の仏教講演会。
今年の御講師は、本願寺派勧学 内藤知康和上。
講題『ご本願のこころ』。
本願を信じ、念仏して、浄土に往生するのでなく、信じさせ、念仏させて、浄土に往生させていただくご本願のお話。
「他力本願」と、「他力」の語の誤った使い方をするのは、「自力」を誤って使っているからだと。
広島カープのAクラスが決まった。
残りあと1試合となってしまったが、つい先日まで阪神の成績次第では2位?という時期があった。その時も、この「他力本願」との言葉が聞かれたのを思い出す。
正しく聞かせていただき、正しく伝えていきたいもの。
雨の降るなか、ようこそのお参りでした。
10月2日(水)
今日も昨日に続き、白岳地区の報恩講。
お参り先の床の間に、いろいろな軸が掛かっているのだが、今日のお参り先で出遇ったのは、
勧学 大原性実和上筆、「唯可信斯高僧説」。
正信偈の最後、「ゆいかしんしこうそうせつ」と唱えながら、思わず床の間に目が行く。
ただこの高僧の説を信ずべし
お釈迦さまの説かれた阿弥陀さまの教えを私に伝えてくださったインド・中国・日本の高僧方のお言葉を、ただただ信じるのですとの御開山聖人の言葉。
何とも有り難い揮毫だったので、お参りした後に撮らせていただく。
また、他のお宅では、終わった後で質問をいただく。
仏壇の上に掛けられている額について。
随分前の本願寺からの記念品と思われる親鸞聖人の書かれた本願文の印影版。
「八十四歳くらいは読めたのですが、その前は・・・?」と。
簡単にではあるけれど、こんなことが書かれているのですよと。
それにしても、分かる字で良かった。
短い時間ではあるけれど、こんなご縁があるのも、報恩講かな。
昼間はまだまだ汗がだらだらと流れるが、夕方の空はすっかり秋。
明日、もう1日白岳地区の報恩講。