報恩講法要 3日目

10月16日(水)

報恩講法要3日目。

朝早くからお斎の準備。

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今年もたくさんの方にお手伝いいただいて、おむすびが作られ、パック詰めされていく。

 

専徳寺のお斎は、大きなおむすびと煮染めのセット。

そして、寺でいただかれる方には長浜名物“うどん豆腐”が用意されるが、ほとんどの方はお持ち帰り。

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そのお斎の札は昔から板の札。
現在使われているのは数年前に新調したもの。

 

御満座の昼席では、御開山聖人の前に大きな御仏飯。

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善通寺御住職を導師に、住蓮寺・浄円寺・広真光寺・呉専徳寺より御住職がご出勤。

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賑々しく法要が勤まった後は、『絵ものがたり 正信偈』の誕生秘話なども聞かせていただき、みなさん良いご縁をいただいたとよろこんで、青空のもと“如来の家”へと帰られた。

ようこそのお参りでした。  

2013年10月16日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

おみがき  呉東組聞名講 10月例会

10月10日(木)

一昔前まで、10月10日といえば「体育の日」。

青空のひろがるお天気のなか、午前中は“おみがき”。そして、午後から聞名講に。

 

来週いよいよ専徳寺の報恩講。その前に年に一度のおみがき。

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寺報にも紹介したからか、今年は50名近くの方がお手伝い。

 

手序でに きせる磨くや おとり越 
  (てついでに きせるみがくや おとりこし)

 

小林一茶の『八番日記』に出て来る俳句。

おみがきのことを調べていたら、西山別院のブログに。

 

小林一茶もおみがきしながら、キセルを・・・。
ただ、ついでに他のものを磨いている人はいないなぁ。

この「お取り越し(報恩講)」の季語は冬なのだそう。

まだまだしばらくは汗をかきそうだけど。

 

おかげできれいになりました。

 

午後からは住蓮寺にて呉東組聞名講の10月例会。

今日は報恩講をつとめるので、聞名講で揃えていただいている色衣と五条袈裟を着用してのおつとめ。

まだまだ暑く、冬用の衣で汗だくに。

 

おつとめの後、住蓮寺御住職の御消息拝読、浄円寺御住職の法話、そして御示談。

今日の御示談は、門前の掲示板に貼ってあった法語。

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わたしゃ

臨終すんで葬式すんで

浄土にこころ

すませてもろて

南無阿弥陀仏と

浮き世におるよ

 

この浅原才市さんの法語をどのように味わったらよいのでしょうとのご質問。

法中より、

超世の悲願 聞きしより

我らは生死の凡夫かは

有漏の穢身は かはらねど

こころは 浄土にあそぶなり

親鸞聖人の『帖外和讃』の一文が紹介されてのお味わいが。

 

帰って調べてみると、「臨終すんで葬式すんで」の言葉は、いくつか出てきた。

才市や 臨終すんで 葬式すんで

なむあみだぶつと この世にはをる云々

 

わしの臨終あなたにとられ

臨終済んで葬式済んで

あとのよろこび なむあみだぶつ

 

臨終済んで参るじゃない

臨終済まぬとき参る極楽

なむあみだぶつに済めてあること

なもあみだぶつ

 

臨終来ぬはず 来ぬはずよ 済んでおるもの

臨終済んで なもあみだぶつ

 

今が臨終 わしが臨終 あなたのもので

これがたのしみ なもあみだぶつ

そして、

このあさましが 今娑婆の世で

今親様と遊んでおりますよ

わたしや親様と弥陀の浄土に

遊びとられますよ

と。

ようこそのお参りでした。

2013年10月10日 | カテゴリー : 呉東組, 行事 | 投稿者 : sentoku

宗学院研修旅行 & 仏教壮年会例会

10月8日(火)

台風が近づいている。

ただ、夕方まで雨が降らず、午前中目一杯小坪地区の報恩講参り。

そして、午後からは京都より宗学院のみなさんが、研修旅行で当山専徳寺と石泉文庫を訪問。

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宗学院は大正13年に設立。

その発案者の一人、是山恵覚和上が御自坊の光宣寮より石泉僧叡和上の著述を出版したことによって、それまで異端的に見られていた石泉が再評価されることに到った。

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さすがにこんな曇り空では文庫のなかは真っ暗。

本堂へ主な著述は運んでおいたので、ゆっくりご覧いただけてよかった。

 

そして、今夜は仏教壮年会の例会。

今日は報恩講のご縁でもあったので、金子みすずさんの「お仏壇」の詩をお味わい。

 お仏壇

お背戸(せど)でもいだ橙(だいだい)も
町のみやげの花菓子も、
佛さまのをあげなけりゃ、
私たちにはとれないの。

だけど、やさしい佛さま、
ぢきにみんなに下さるの。
だから私はていねいに、
両手をかさねていただくの。


家にやお庭はないけれど、

お佛壇にはいつだって、
きれいな花が咲いている。
それでうち中あかるいの。

そしてやさしい佛さま、
それも私にくださるの。
だけどこぼれた花びらを、
踏んだりしてはいけないの。

朝と晩とにおばあさま、
いつもお燈明(あかり)あげるのよ。

なかはすっかり黄金(きん)だから、
御殿のように、かがやくの。

朝と晩とに忘れずに、
私もお禮(れい)をあげるのよ。
そしてそのとき思うのよ、
いちんち忘れてゐたことを。

忘れてゐても、佛さま、
いつもみてゐてくださるの。

だから、私はそういふの、
「ありがと、ありがと、佛さま。」

黄金の御殿のようだけど、
これは、ちひさな御門なの。

いつも私がいい子なら、
いつか通ってゆけるのよ。

 

報恩講参りで、午前中ずっと何方かのお宅のお仏壇と向き合っている。

それぞれのお仏壇にお礼をあげながら、いろんなご縁をいただくとき、ふとこの詩を思い出す。

 
 

例会が終わったら、

 
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ちゃんとお供えをお下がりに。

 

台風で心配ななか、ようこそのお参りでした。

報恩講 お参り先で

10月2日(水)

今日も昨日に続き、白岳地区の報恩講。

お参り先の床の間に、いろいろな軸が掛かっているのだが、今日のお参り先で出遇ったのは、

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勧学 大原性実和上筆、「唯可信斯高僧説」。

正信偈の最後、「ゆいかしんしこうそうせつ」と唱えながら、思わず床の間に目が行く。

ただこの高僧の説を信ずべし

お釈迦さまの説かれた阿弥陀さまの教えを私に伝えてくださったインド・中国・日本の高僧方のお言葉を、ただただ信じるのですとの御開山聖人の言葉。

何とも有り難い揮毫だったので、お参りした後に撮らせていただく。

 

また、他のお宅では、終わった後で質問をいただく。

仏壇の上に掛けられている額について。

随分前の本願寺からの記念品と思われる親鸞聖人の書かれた本願文の印影版。

「八十四歳くらいは読めたのですが、その前は・・・?」と。

簡単にではあるけれど、こんなことが書かれているのですよと。

 

それにしても、分かる字で良かった。

短い時間ではあるけれど、こんなご縁があるのも、報恩講かな。

 

昼間はまだまだ汗がだらだらと流れるが、夕方の空はすっかり秋。

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明日、もう1日白岳地区の報恩講。

2013年10月2日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

報恩講はじまる

9月27日(金)

いよいよ今年の報恩講がはじまる。

少し例年よりも遅いスタートではあるが、いつもどおり小坪から。
昨日までと違い、風があり、汗をかくことなく。

毎年この時期、海岸線を朝の太陽を正面に受けながら小坪へと報恩講に向かうので、その光景を見ながら“さぁ、今年も!”とはじめる。

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さすがに初日は腹筋と脇腹あたりに張り。

お腹から声が出ているのかな。

 

帰宅すると、色あせた古い写真が2枚。

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昭和34年4月と裏書きされたものと、

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その10年前の花まつりの写真。

父のものを整理していて出てきたそう。

 

私が小学校の頃まで、こんな手作りの白象を引っ張って、盛大に花まつりが行われていたなぁと、思い出す。

2013年9月27日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

平和の鐘

9月18日(水)

午後1時15分、鐘楼の鐘を撞く。

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国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑において、本日第33回千鳥ヶ淵全戦没者追悼法要が行われ、そのなかで撞かれる鐘に合わせ、午後1時15分から各寺院で平和の鐘を鳴らしましょうとのご案内があったので。

 

昭和6年(1931年)9月18日、柳条湖事件が起こった日にあわせて、毎年9月18日に行われている全戦没者追悼法要。

この柳条湖事件から満州事変がはじまり、第2次世界大戦へと向かっていく。

 
もう一度、ふり返り、過ちを繰り返さないよう願いながら鐘を撞く。

 

専徳寺の梵鐘は、戦時中に供出されて無くなった。

そして、戦後門信徒のみなさんの願いをいただいて、昭和28年に今の梵鐘を迎えた。

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「南無阿弥陀佛」と「正覚大音響流十方」と記された梵鐘。

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「正覚大音 響流十方」は、『讃仏偈』のなかに出て来る御文。

正しく覚られたみ教えが、大きな音となって十方に響き流れる。

 

世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ

 

2013年9月18日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

講演とビデオの夕べ

9月8日(日)

今夜は年に一度の仏教壮年会・仏教婦人会の共催行事。

 

例年、御講師をお招きしての法話と、ビデオ鑑賞をしているのだが、30~40分のビデオにだんだんと限界を感じる。

ただ、ビデオを長いものにすると、今度は法話の時間を短くしなければならず、限られた時間のなかでそれも難しい・・・。

 

ということで、この度はおつとめの後、ビデオを中心にして、その前後に少しだけ話をすることに。

 

今日紹介したのは、今年1月に101歳でお亡くなりになった詩人、柴田トヨさん

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『99歳の詩人 柴田トヨ ~心を救う言葉~』。

これは2010年の大晦日にNHKで放送されたもの。

その年は宮崎県の家畜に口蹄疫が発症したからと、たくさんの家畜が殺処分され、たくさんの農家の方が苦しんた。

そんななか、柴田トヨさんの詩に救われたのだと。

人生いつだってこれから。朝はかならずやってくる。

昨日、お母さんと娘さん2人が法事でお参りに来られ、少しそれに似た法話をした。

 

そのあと、娘さんから「いつもつらいことばかりなんですけど、どうしたら良いです?」と質問された。

「つらいことばかり?」と聞き返すと、「つらいことばっかりでもないですけど、どちらかというと・・・」と。

 

今年の8月、猛暑が連日続くと、「いつまで続くんだろう・・・」と愚痴をこぼしていた。

でも、夏の次には秋が来る。

当たり前のことかも知れないが、暑いあいだはそんなことが考えられない。

それと同じように、つらい時にはなかなか考えられないですよねぇと話をする。

 

でも、つらい時に「つらい」と言葉にできるっていいことだなと感じた。

今日の柴田トヨさんの詩を聞いていても、そんなことをふと思った。

 

 「自分に」

ぽたぽたと 蛇口から落ちる涙は 止まらない

どんなに辛く 悲しいことがあっても

いつまでも くよくよしていてはだめ

思いきり 蛇口をひねって 一気に涙を ながしてしまうの

さあ 新しいカップでコーヒーをのみましょう

 

11月には柴田トヨさんの半生を綴った映画『くじけないで』も公開されるそう。

 

2013年9月8日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

仏教壮年会 7月例会

7月8日(月)

今日、中国地方に梅雨明けの発表。

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青空がひろがり、ノウゼンカズラも満開。

 

今夜は仏教壮年会の例会。

正信偈をおつとめした後、今日テーマに話をしたのは、「安芸門徒」。

 

来週、石泉文庫虫干し法座がいよいよ始まる。

仏教壮年会の皆さんにも、いろいろとお手伝いいただくので、その前に僧叡和上にまつわる安芸門徒の話。

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先日、僧叡和上が親鸞聖人の『教行信証』を講義したものを綴った『教行信証随聞記』をもとに、会所(会場)マップを作成。

最初は仁方の浄徳寺。そして、今治の常高寺。

長浜の専徳寺・住蓮寺・石泉社と続くが、その後は主に江田島を中心に行われているのが分かる。

このあたりは、今でも「常朝事(じょうあさじ)」が続いているところ。

365日、毎日毎日法話をするご住職も大変だろうが、それを毎日聞きに来るご門徒も。

常朝事の起源は定かでないが、調べていて出て来る名前は石泉社の門弟ばかり。

塾の規則の第一が、朝夕のお勤めは怠ってはならない。

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とある。

 

そんなところから、安芸門徒にまつわる話。

特に「いのち」を大切にしてきたことは、これからも大事にしたいもの。

 

20年ほど前、報恩講参りの最後は、その地区のあるお宅へみなさんが集まって、お勤めし、法話をし、おときがあった。

あるときのおときに仕出し屋のお弁当が出された。
精進料理を頼んでいたそうだが、蓋を開けると中にはエビや魚が。

そのとき、お世話をしていただいていた方の、「動(どう)のものが入ってる!精進料理で頼んでおいたのに冴えんことよ・・・」との声。

精進料理は、肉や魚を食材に使わないというのではない。
私たちはいのちをいただいている。

「動のもの」。

それに対して野菜などは「静のもの」かな?

どちらにしても、いのちをいただいている。

ただ、ご命日にはせめて動のものを控えさせていただこう。
そんな味わいであろうか。

 

精進だけでなく、可部の山繭の話、移民の話、薬屋が多い話など、安芸門徒とつながる話は尽きない。

山繭は、可部山繭つむぎ同好会を結成し、その伝統を残そうとしているようだが、その他のことはなかなか。

 

来週の虫干し。
それを通して、長浜に伝わる伝統。
残せたら良いな。

2013年7月8日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

専徳寺門信徒会 総会

6月17日(月)

午前10時より、専徳寺本堂において、専徳寺門信徒会の総会が行われ、総代・各地区の世話係の方にお集まりいただいた。

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このたび辞められる総代、世話係のみなさん、大変お世話になりました。

また、このたび新しく総代、世話係となられたみなさん、よろしくお願いします。

 

昨年度の事業報告及び決算報告、今年度の事業・予算案。
滞りなく、終了。

 

午後から呉東組ご縁の会の事務局会議を郷原にて。

第5回ご縁の会は、10月20日(日)に決定。

その前に、7月に通常のご縁の会と違う形で一度開こうという話も。

 

夜から仏教婦人会の法座。

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境内の蓮に一つつぼみが出来た。

法座中には咲かないかな。

 

お誘いあわせてお参りを。

2013年6月17日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

仏教壮年会 6月例会

6月8日(土)

午前中、土曜日には珍しく法事が少なかったため、次男と境内でボール遊びをしていて、ふと空を見上げると、・・・

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太陽のまわりに白い輪が見えた。

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せっかくだから、親鸞聖人像でも。

 

これは、「」。

「かさ」と読むのだそう。
太陽のまわりに見られるのを「日暈(ひがさ/にちうん)」、月のまわりに見られるのを「月暈(つきがさ/げつうん)」と呼ぶのだと。

「ぼかす」とは、この「暈す」と書き、歌舞伎の隈取りの「隈」とも同じだそう。

何ごとも、「たまたま」から知るご縁をいただく。

 

今夜は仏教壮年会の6月例会。

先日訪れた岩手・宮城の話を中心に。

いま、私にできることから。

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2013年6月8日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku