内陣修復 襖絵

9月15日(金)

今日の午後、新調する巻障子を現場で合わせてみたいと。
それと一緒に、修復を終えた襖や仏具類が戻ってきた。

2トントラックが境内に入らないので、山門下の駐車場をお借りして、そこから一つ一つ本堂へ。

梱包された襖が外陣に並べられ、

丁寧に外されて、

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はめられた。

 

絵自体は触らず、破れていた箇所を修復し、痛みのひどかった枠を修復して漆を。
そして引き手に金箔が貼られ金ピカに。

親鸞聖人700回忌記念に、松本俊一氏、村尾時之助氏より御寄贈いただいた襖。
ずっと気にかかっていたものの一つがこのたびきれいに。

 

巻障子は、並べてみて様子をうかがい、また持ち帰って次は完成の時に。

経切太鼓も綺麗に彩色がされ、戻ってきた。

その他、御絵伝と七高僧が綺麗に表装し直され。

暑い中をありがとうございました。

2023年9月15日 | カテゴリー : 修復事業 | 投稿者 : sentoku

電気工事(3)

9月13日(水)

今日も昨日に続いて1日電気工事。

職人さんが2人、本堂の屋根裏、床下、配線のため、残暑厳しい中を上がったり下がったり。

ご苦労さまです。

昭和の大修復まで本堂裏と隣接した保育所があったこともあり、昭和中頃から電気設備の増設 増設であちらこちらにあるため、この際一つに集約していただくことに。

本堂裏にあった古いブレーカー。

これを普段使用する本堂の照明スイッチのすぐ側に移動。

 

 

取り除かれた古いブレーカーのところに跡は残っているものの、すっきりと。

そこにチョークで「時計」と書かれた文字が。

これは、外陣にかかる大きな大きな壁時計用。

昭和49年に仏教婦人会より寄贈いただいた時計。

乾電池式ではなく、電気で動いているので、停電になると止まってしまう。

ただ、この時計の合わせ方がさっぱり分からない。
以前は小さな歯車を隙間から少しずらし、時計の針を手動で動かしたりしていたけれど、これもなかなか大変だった。
そこで、ブレーカーをある時間に落とし、次のその時間になってからブレーカーを上げることで調整。
これも今後何とかなれば良いのだけれど。。。

 

それから今回換えていただくのが、天井の照明機材と扇風機。

扇風機も昭和・平成・令和と動いている昔ながらのNational製。

Panasonicに社名が変わったのがいつ?。。。
創業90年の2008年(平成20年)10月1日に社名変更だそう。

この扇風機は昭和大修復に取り付けられたので、昭和59(1984)年以来39年!

本当に長い間、ご苦労さまでした。

 

木造のお寺にとって、漏電とか、火災が心配。
ただ、大がかりな改修はこうした機会でないのと出来ないので、このたびの皆さまのご協力により、よくなっていくことにただただ感謝。

とりあえず、配線等が整ったので、次は10月に入ってからいよいよ本堂の内陣及び外陣の照明、扇風機の交換作業に。
次回は1~2週間程度かかる予定。

その間、本堂が使用できないのでご不便をおかけします。

2023年9月13日 | カテゴリー : 修復事業 | 投稿者 : sentoku

電気工事(2)

9月12日(火)

前回、集会所・廊下・山門の照明をLEDに。

今日は屋根裏へ上がって内陣照明のための配線など。

余間の廊下の天井板を外して、天井裏への配線作業。

そして、御内陣にLEDの可動式スポットライトが欄間の上に3灯ずつ設置された。

これまでは欄間の下の角に1灯ずつ。
しかもこれがいつからあるのだろうと思うくらい、昔々のレフランプだからとにかく熱かった。。。

照明が変わるだけでずいぶん雰囲気も変わってくるだろうし、夏場の御内陣、少しくらいは。

 

今朝、境内の水撒きをしていて、菩提樹の葉っぱに何やら姿が。

 
 
 
 
 
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まずは写真を撮り、グーグルで画像検索。

すぐに〈カネタタキ(鉦叩)〉の♀と判明。AIってつくづく。

浄土真宗本願寺派では鉦は叩かないけれど、すぐに空也上人像を思い浮かべる。

口から六体の阿弥陀さまが出て、手には鉦を。

 

境内ではいろんな秋の虫が鳴いているけれど、〈カネタタキ〉という虫を初めて知った。

そして「チッチッチッ・・・」、昼間も聞こえてくるこの声の正体だったとは。

 

何はともあれ、暑い中をご苦労さまでした。

 

2023年9月12日 | カテゴリー : 修復事業 | 投稿者 : sentoku

電気工事始まる

9月5日(火)

御内陣修復工事に向けて、今日から電気工事が始まる。

このたびの御内陣修復にともない、本堂の照明を蛍光灯からLEDにすべて変更。

コロナ以前に総代会でも照明の話が出て、蛍光灯をLEDにしてはどうかとの話が。
ただ蛍光灯をLEDに付け替えると言うことになると、現在使用している照明器具が数十年前のものになるので、場合によっては火災の危険もあるのではとの意見も。
すべての照明器具を換えることとなると、それなりの出費ともなるため、その時の話は立ち消えに。

 

そこで、このたびの御内陣修復とともに、念願の照明器具を取り替えることに。

LEDに変えることで、明るくなることはもちろん、省エネ、CO2削減による地球温暖化の防止に貢献できるそう。

朝照明器具が本堂に運び込まれ、今日は集会所、後堂、廊下、山門など、本堂周辺の照明を1日がかりで交換。

 

 

 

これまでごくごく一般的な昼光色の蛍光灯を使用してきたけれど、LEDに換えることで、外はオレンジ色の電球色に。

 

 

暗くなると、明るさの違いを実感。

山門幕や向拝幕を掛けると、また少し感じが変わってくるとは思うけれど、一つ一つ。

 

2023年9月5日 | カテゴリー : 修復事業 | 投稿者 : sentoku

宣徳仏具類おかえり

7月27日(木)

朝、予想どおり案頭春が大きく開花。

 

日が昇り、太陽の光が直接花に当たるまでが見頃。

閉じ始めた頃、花の中にはハチがゴソゴソ。
蓮の蜜は甘いのかな?

本日午前中、4月に運び出された宣徳の仏具類が綺麗になっておかえりに。

 

 

宣徳とは、真鍮に漆を塗って焼き付けたもの。
いつもおみがきでは乾拭きするだけで、ある程度輝きが出るのだけど分かりにくい。

この度の修復で、重厚な黒光り。

ありがとうございます。

2023年7月27日 | カテゴリー : 修復事業 | 投稿者 : sentoku

おかえりなさい 阿弥陀さま

4月14日(金)

団参(団体参拝)も終わり、そのあとは雨、そして黄砂。

団参の3日間はお天気も良く、いいご縁だったなぁと、つくづく。

 

本日、御本尊の阿弥陀さまが専徳寺へお戻りに。

仮の御厨子と台座が運び込まれ、そこに阿弥陀さまが。

親鸞聖人御絵像、蓮如上人御絵像も丁寧に梱包されて運び出された。

とりあえず、これまでは小さなお名号の前でおつとめしていたけれど、御本尊がここに戻ってきてくださった。

最後の釘隠し等も運び出され、これでしばらく修復作業も一段落。

 

団参から戻ってきて、一番驚いたのは蓮の鉢にいるボウフラ。。。

これは大変と、黒メダカをお取り寄せ。

黒メダカだけでなく、スジシマドジョウ、ミナミヌマエビも。
どれも可愛らしいけど、ちょっと地味だったかも。。。と。

メダカを鉢に放すと、勢いよく泳ぎだした。

ただ、一つの鉢で時折何か引っかかるような姿が見られたので、?と思い、スッと柄杓を水の中に入れると、水の中から網のような藻が出て来た。アミミドロと言うらしい。

この網にメダカがひっかかってたみたい。

午後から雨が降り出したので、ちょっと心配だけど、みんな無事ここで育ってくれたらいいな。

 

 

 

 

 

 

2023年4月14日 | カテゴリー : 修復事業 | 投稿者 : sentoku

お内陣修復 御遷仏・御遷座

4月4日(火)

今日はいよいよお内陣修復に向けて、御遷仏・御遷座。

まずは輪灯などの仏具を取り外し。

御本尊が御厨子から運び出される。

衣に蓮などが描かれている。

このたびは御本尊は修復せず、光背と蓮台を修復。

御開山親鸞聖人御厨子も解体されて搬出。

 

扉を閉じた姿を初めて見た。

御代前、蓮如上人の御厨子も。

御厨子の中に収まっていた親鸞聖人と蓮如上人像。

親鸞聖人の裏書きには宝永4年(1707)、寂如上人の花押。

蓮如上人像はそれよりも古く、万治元年(1658)、良如上人の花押。

どちらも御厨子に収めるため、無理矢理押し込んでいるような形になっていたため損傷が激しく、このたび何とか修復して収まるよう表装していただくことに。

御厨子も次々と解体されて運び出されていく。

 

そんな中で、職人さんから「仏具を見ただけでどこにあったかすぐ分かりますよ」と。

ここの仏具は海が近く潮風の塩害で金箔が剥がれてしまうのだと。

このたびの修復では、それらを考慮して作業してくださるとか。

何もなくなったお内陣。

御本尊は残る予定だったけど、仮の厨子を用意するために一旦御動座。

来週仮の御厨子とともに本堂へお帰りになる予定。

しばらくはさみしいけれど、綺麗に輝くお内陣を楽しみに。

 

2023年4月4日 | カテゴリー : 修復事業 | 投稿者 : sentoku

エナガの巣作り

3月30日(木)

今朝、境内の水撒きをしていると、懐かしい声が聞こえてきた。

すぐに〈エナガだ〉と思って、2年前に営巣したヒマラヤスギに目をやると、いたいた。

前回同様、隣のザクロの枝と行ったり来たりしながら巣作り。

 
 
 
 
 
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すぐにカメラを取りに戻り、そっと撮影。

数分おきにつがいのエナガがせっせせっせと材料をくわえて運ぶ。

北海道のシマエナガがモフモフでかわいいと人気だけど、このエナガもちっちゃくってとってもかわいい。

 

巣作りを見ていると、巣もモフモフだ。

これからしばらく、そっと、そおっと、見守って。

 

本願寺出版社『大乗』4月号が届いた。

その「読者フォト」のコーナーに、

坊守投稿の1月の「新年お寺でコンサート」の写真掲載。

最初は『本願寺新報』への投稿を考えたけれど、『本願寺新報』は白黒なので、せっかくならカラーで大きくと『大乗』に投稿。

 

午後から総代会が開かれ、お内陣修復に向けて。

その終わりにこの二つのことをちょっと紹介。

「癒やし」

明るい話題は疲れをそっと和らげてくれる。 

 

明日も何だか楽しみに。

 

 

聖徳太子 御遷座

3月25日(土)

今日は午後から内陣修復工事に向けて、職人さんが来られ、4月4日にすべてを運び出すための準備。

そして、今日持って帰れるものは、ある程度持って帰っていただく。

 

しばらく大きな行事はなくても、年回の御法事はあるので、御本尊と祖師前(親鸞聖人)・御代前(蓮如上人)はギリギリまでそのままにしていただいて、今日は余間の聖徳太子を御遷座。

 
 
 
 
 
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聖徳太子の御厨子の屋根。
全く隠れて見えなかった屋根の上にこんな宝珠がついていたとは。。。

お寺へ上がるための坂にかかる松の枝。
このため境内に2トントラックが入れず、山門の階段下に止めたトラックまで何往復も。

本堂入り口に掲げられた山号額もこのたび新調されるため、取り外し。

襖絵も一枚一枚梱包されて搬出。

親鸞聖人700回大遠忌の記念に、戦後の日ソ国交回復に尽力した松本俊一氏と、同じく戦後のマツダ発展に尽力した村尾時之助氏、この両名が施主として刻まれた襖絵。

破れたり、痛みも激しいので、このたび綺麗に修復していただく。

再び綺麗に輝く日を楽しみに。

 

帰られたあと、コンビニで『くれえばん』購入。

「呉文化財」の特集。
先日取材を受けた石泉文庫も。

そこで石泉文庫まで。

こちらも土塀修復があともう少しで完了。

お内陣修復作業に向けて

3月14日(火)

今日はお内陣修復作業に向けて、業者との打ち合わせ。

皆さまのご協力により、お内陣修復の目処がつき、予定どおりこれから修復作業に。

コロナ禍、物価高騰、〇一教会問題からの宗教離れが心配される中、皆さまから有難い御懇念を。

 

来週のお彼岸明け、いよいよ本格的に始動することに。

 

今日は持ち帰っていただける仏具類を搬送。

右余間(外陣より向かって左側)の七高僧の軸も持ち帰っていただくことになったので、ガランと。

綺麗なお内陣をお迎え出来ることを楽しみに。

 

 

 

先日の聞名講の時の花手水。

一昨日の雨で、少し痛んでしまったけれど、

この透け感は、これはこれで綺麗だな。

一歩ずつ一歩ずつ。

 

2023年3月14日 | カテゴリー : 修復事業 | 投稿者 : sentoku