文化八年

1月17日(水)

阪神・淡路大震災より29年。

1995(平成7)年1月17日。
あの日の朝、布団の中で生まれて初めてあんなに揺れる地震を感じた。
そのあと、テレビでは大きな被害が見られないとのニュースだったので、二度寝し、起きて再びテレビをつけたら、神戸の街が大変なことになっていた。
3月に京都からこちらへ帰ってくる時、山陽新幹線が寸断されていたので、代替バスに乗って神戸の街を。

あの時は、一生に一度あるかないかの体験だと思っていたけれど。。。

1日も早く日常の生活が戻りますように。

 

今日は御正忌報恩講の荘厳を片付け。

まずはお供物、そして打敷。
これを仕舞うのがなかなか大変。
おかしな折り目が付かないように、一枚一枚丁寧に。

そして、御絵伝も外し、七高僧のお軸を元に戻していつもの姿に。

このたびの修復事業で、御絵伝の修復とともに、その外箱も綺麗にしていただいた。

新しい桐箱に、以前の箱の表書きをはめて。

「文化八辛未年三月十七日」

文化8(1811)年3月18日から28日まで、本願寺では親鸞聖人550回大遠忌法要が。
そのご縁にお参りしたのかどうかは分からないけれど、この時にこの御絵伝を下附されたよう。

この頃は、石泉僧叡和上が大瀛だいえい和上亡き後の芿園せいえん学派と助正論争を繰り広げていた頃。

僧叡和上もこの御絵伝をご覧になられたことだろう。

 

毎年御絵伝をいつ裂けて落ちるのかと、ヒヤヒヤしながら掛けていたのに、綺麗に修復されると、200数年前のものとは思えないほど。

いつまでも大切に。

2024年1月17日 | カテゴリー : 修復事業 | 投稿者 : sentoku

御正忌報恩講(3) 石泉文庫防火訓練打ち合わせ

1月16日(火)

今朝、一人御正忌報恩講、御満座。

せっかくなので、『御本典作法』。

正信偈は何度も法中会で練習したので、問題はないのだけれど、大信讃、念仏、回向がかなり不安。。。

人前でするなら、もっと練習。。。

 
 
 
 
 
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午後から1月26日の文化財防火デーの一環で行われる石泉文庫の防火訓練の事前打ち合わせ。

法座は中止にしたけれど、こちらは中止も延期も難しいため、住職は離れて参加。

今年の能登半島地震、日航機炎上事故をテレビで目の当たりにし、13日から燃え続けている江田島の山火事も、日頃の心がけ、訓練がいかに大切かを改めて。

1月26日(金)

 13時30分より 石泉文庫にて
 14時     石泉文庫より出火(想定)
        呉市消防局 東消防署に通報。
        消防車が専徳寺下・住蓮寺下に到着し、
        そこからホースを伸ばしての消火活動。
 14時30分頃  消火活動が終わると、専徳寺境内へ場所を移し、
        天ぷら火災実験と水消火器を使った消火訓練。

今年も広南小学校より参加予定。
ご参加いただける方はどうぞ。

 

 

2024年1月16日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

御正忌報恩講(2)

1月15日(月)

今日も一人御正忌報恩講。

 
 
 
 
 
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ただ、昼席前に中止の貼り紙をご覧になっていない方が3名ほどお参りに。

とりあえず、本堂に入っていただき、マイクを使って距離を保って中止になった事情を説明し、綺麗に荘厳された姿を見てお帰りいただいた。

ようこそのお参りでした。

法座は中止になったけど、きちんと荘厳が整えられていて良かった。

また、明日御法事を予定されているお宅から、「法座中止の知らせを聞いて、明日の法事はどうなるのでしょう?」とお尋ねが。
明日は全く接触していない法務員がお参りさせていただきますが、それでもご不安でしたらご連絡くださいと。

 

朝席は『正信偈』。
昼席は『仏説阿弥陀経』。
夜席は『般舟讃』。

いつもの法座と同じおつとめ。

 

このたびの御正忌報恩講で参拝された方へのおみやげに準備していた〈懐中しるこ〉。

先日の小坪説教所の御正忌報恩講ではお渡し出来た。

『紫雲伝由緒記』(真宗全書70)に

十一月朔日、鸞師の御好物故、小豆の餅をこしらえて禅房へ進上申、僧都参向す。鸞師云快くも喰候。

と、親鸞聖人は小豆の餅がお好きだったそう。

それにちなんで、以前は専徳寺でも大逮夜おたんやの夜席におぜんざいの接待をしていたのだけれど、今のご時世、お砂糖いっぱいのおぜんざいを夜席で振る舞うのは。。。と。

そこでこれまで、お持ち帰りいただけるよう、小豆を使った京乃六條おやきもち(現在生産中止)にしたり、昨年はおぜんざいのパックをお配りしてきたけど、今年は成田山の「かめや利平」というお供物を扱っているお店があるのを知り、そこの「懐中しるこ」をお取り寄せ。

紙の箱に入った汁粉餡と下り藤の入った最中種のセット。

 

100CCのお湯を入れるということで、お湯のみに汁粉餡を入れてお湯を注ぎ、最中種をその上に。

少し大きめのお湯のみか、小さめのお椀がよかったかも。。。
あとはよくかき混ぜて、最中種がとろっとしたらできあがり。

なかなか最中種の香ばしさがいい感じ。

先日の小坪説教所では、「決してそのまま食べないで、裏に書いてある説明を読んで食べてください」と念押し。

 

その〈懐中しるこ〉を折角なのでいただきながら、親鸞聖人の御生涯を偲ばせていただく。

今回のように急に中止ということもあるので、日持ちするものを用意出来ていてよかったかも。

 

 

2024年1月15日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

御正忌報恩講

1月14日(日)

昨日中止が発表された御正忌報恩講。

中止とは言え、住職は特に何の症状も出ていないので、午後から打敷を掛け、荘厳を整えて御正忌報恩講の準備。

花手水は、お正月の菊がまだまだ綺麗に。

 
 
 
 
 
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御本尊前の仏華には桜。

明日ありと 思う心のあざ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは

親鸞聖人9歳、御得度の時を偲びながら。

御開山親鸞聖人の前のお供物は、富士山をイメージ。

遙々関東から京都へとお戻りになる際、きっとご覧になられたことだろう。

昨年修復された御絵伝を掛けて初めて迎える御正忌。
このたびは夜席で『御伝鈔』を灯りの演出を加えて、拝読させていただこうと準備していたけれど。。。

今宵は、誰もいない本堂で一人おつとめ。

弥陀五劫思惟の願をよくよく案ずれば、親鸞一人がためなりけり。(歎異抄)

「住職一人がためなりけり」のご縁。

 

誰もいない淋しさもあるけれど、私一人がこの荘厳された本堂でおつとめが出来る。

よくよく案ずれば、そんな贅沢な、有難いご縁はなかなか味わえないかも。

 
 
 
 
 
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世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ

2024年1月14日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

御正忌報恩講 中止のお知らせ

1月13日(土)

昨日、家庭内で新型コロナウィルス陽性者が出たため、住職も初めての濃厚接触者に。

今のところ、何の症状もないのだけれど。。。

濃厚接触者は昨年5月8日以降、5類に移行したため、外出禁止等の規制はなくなったものの、「高齢者等ハイリスク者との接触は控える」とガイドラインに。

いつも通りマスクを着用し、距離をしっかり保って開催することも考えたけれど、法座への参拝者はほぼ「高齢者等ハイリスク者」。
そこで総代長に事情を伝え、法座を開催するかどうか相談。

そのあと、総代会で話し合っていただき、参拝者の安全安心を第一に

 

中止の貼り紙を用意してくださった。

 

明日からの法座は中止としたけれど、御正忌報恩講のお荘厳は整え、住職一人でこのたびは御正忌報恩講をつとめる予定。

 

どうぞ皆さまもお気をつけて。

2024年1月13日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

小坪説教所 御正忌報恩講(2)

1月11日(木)

青空の広がる朝。
少し冷え込むものの、例年に比べると暖かいかも。

朝席で御満座。

弥陀・観音・大勢至
 大願のふねに乗じてぞ
 生死のうみにうかみつつ
 有情をよばうてのせたまふ

このたびのご縁は、立教開宗800年を迎えるに当たり、『正像末和讃』のお味わい。

新年早々、能登半島地震、日航機炎上、思い通りにならない世界を目の当たりに。
そんな思い通りにならない世界で、阿弥陀さまが呼んで喚んで呼び続けて大願の船に乗せてくださり、その思い通りにならない世界を今渡らせていただいて。

その船には私一人乗っているのではない。
「もうだいじょうぶ」
そう言われても、
「ほんとうにだいじょうぶ?」
と、あれやこれやと迷うこころが。。。

南無阿弥陀仏

「もうだいじょうぶ」
弥陀の喚び声が届いてる。

 

ようこそのお参りでした。

 

帰宅すると、庫裏の廊下にカーペットを設置する作業中。

以前は既成の廊下用カーペットを敷いていたけれど、こちらもかなりの経年劣化。。。

そこで、このたびは廊下にピッタリ合わせたカーペットを。

木目調の柄で、なかなか良い感じ。

 

そして、以前より気になっていた本堂横のトイレ入口にある襖。
御内陣が綺麗になったら、ますますここが。。。

でも、これがなかなか進まず。。。

そこで、これは自分で何とかするしかないと、いろいろと調べて取り寄せて、初めて襖の貼り替えに挑戦。

御正忌報恩講までにきれいになればと思っていたけれど、意外と簡単に。

これなら他にも少しずつ出来るかも。

 

2024年1月11日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

小坪説教所 御正忌報恩講(1)

1月10日(水)

今日の昼席より、小坪説教所の御正忌報恩講。

朝パラパラと雨が降っていたので、心配されたけど、お昼には青空。

 

昨年、親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年の記念法要があちらこちらであったけれど、今年が立教開宗800年の年。

と言うことで、立教開宗の「元仁元年」の話より正像末の話。

 

そして夜席。

『正像末和讃』の冒頭

康元二歳(丁巳)二月九日夜寅時夢に告げていはく

弥陀の本願信ずべし
 本願信ずるひとはみな
 摂取不捨の利益にて
 無上覚をばさとるなり

の和讃に、「この和讃をゆめにおほせをかふりてうれしさにかきつけまいらせたるなり」と、親鸞聖人85歳の時に書かれた草稿本には添えてあるそう。

そのお味わいより。

 

今年はまだまだ寒さがマシかも。
明日の朝席で御満座。

ようこそのお参りでした。

 

2024年1月10日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

呉東組聞名講役員会

1月9日(火)

今日は午後から呉東組聞名講の臨時役員会に出席。

1月22日の聞名講例会のあとに開かれる役員会に向けての打ち合わせ。

何と、令和10(2028)年に呉東組聞名講は結成150年を迎えるのだそう。

それに向けての思いを聞かせていただいた。

 

帰宅して、130周年の記念大会が開かれたのが何時だったかなと思って振り返ると、
何と!平成20(2008)年5月28日。広真光寺にて。

当時は一番若い住職だった。。。

それにしても、当時はたくさんのお参りだったこと。

同じことを求めたり比べたりすることは必要ないけど、お参りくださる御同行が、いいご縁だったと悦べるようなご縁になるといいなと。

2024年1月9日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

仏教壮年会 新年互礼会

1月8日(月)

コロナ禍でずっと出来なかった仏教壮年会の新年互礼会。

今年、久しぶりに開催。

 

元旦に能登半島地震、2日に日航機衝突事故、3日のお通夜にはじまり、今日まで5日連続、6件のお葬式。。。
なかなかハードな年の初め。
そして、明後日から2日間、小坪説教所の御正忌報恩講。
そして14日から16日まで、自坊専徳寺御正忌報恩講。

本堂でおつとめをし、挨拶での一言。
このたびの日航機衝突事故で、日航機に登場していた乗客・乗組員は全員無事脱出。
これは、CA(客室乗務員)のみなさんの的確な判断、的確な指示。日頃の訓練の賜物。

1月26日、石泉文庫の防火訓練開催予定。
改めて、毎年行っているこの訓練の重要性を。
そして、どうぞみなさんのご参加を。と。

 

 

今日は少し冷え込んできた中、本堂にて会食。

金障子で締め切った御内陣とストーブをつけた外陣の気温差が大きく、御内陣の金障子を締めた状態で天井のファンを回すと、金障子がスーッと全開になる。。。

これは何とも想定外。

今日は久しぶりの互礼会と言うこともあり、過去最多の出席者だそう。

一番の年長者が86歳。
でも、参加者で一番お元気。

 

どうぞ体調に気をつけて、今年もともに『歎異抄』、親鸞聖人のみ教えを。

ようこそのお参りでした。

 

 

 

2024年1月8日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

浄光寺御住職葬儀

1月5日(金)

今朝の朝日新聞朝刊、「折々のことば」に、


坂田明氏の

ミジンコにはミジンコの都合がある

なかなか味わい深いことば。

 

今日は郷原浄光寺御住職の御葬儀。

令和6年1月3日、ご往生。

ちょうどその1ヶ月前の12月3日、浄光寺御住職よりお電話をいただいている。

10月に開催された法中会よりお姿を見なくなり、次の11月の法中会で組長よりおからだが悪い旨報告が。
そして、12月の法中会。
その時に事務担当の私が配布した〈12月、1月の行事予定表〉に、1月の聞名講のことを記していた。
予定では御講師の担当に当たっていたのが浄光寺様。
それで、法中会にて誰か代わりを立てることに決まった。

その翌日、法中会の資料をご覧になって、わざわざ連絡を。
「昨日の法中会で代わりを立てることが決まったので、聞名講担当の私が代わりをつとめさせていただきます」とお伝えしたら、大変安堵されたようで、
「どうぞお大事に」
「ありがとう」
「それでは失礼します」
が最期に交わした言葉となった。

最期の言葉が「ありがとう」だったことが心に残る。
こちらの勝手な思いではあるが、何時でも「ありがとう」が最期の言葉だったらいいなと。

いろいろと御世話になりました。

 

以前総代様より、郷原の浄光寺に宇都宮黙霖撰文の石碑が建っていると聞いたことがあった。

中光浄誓翁碑

 

その一番最後に記されているのが

       勧学 利井鮮妙師
撰文 芸陽雪渓学人 宇都宮真名介

これまでなかなか来ることも見ることも出来なかったので、帰りに写真だけ。

これも有難いご縁。

 

 

 

2024年1月5日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku