蓑虫

5月17日(火)

今日、久しぶりに鐘楼前の花海棠はなかいどうの葉の裏に、蓑虫みのむしを見つけた。

あまりにも久しぶりだったので、気になって調べてみたら、

日本でよく見られていたミノムシは、〈オオミノガ〉と言う名前。

その〈オオミノガ〉が地方によっては絶滅危惧種になっていると!

 

何故、絶滅危惧種になっているかと言うと、〈ヤドリバエ〉と言う虫が中国大陸より侵入してきたからだと。

〈ヤドリバエ〉は、ミノムシの食べる葉っぱに小さな卵を産み付ける。
ミノムシの幼虫は、そうとは知らずにその葉っぱと一緒に卵を食べてしまう。
すると、その卵がミノムシのお腹の中で孵化し、今度はミノムシを虫食んでいく。

そのヤドリバエが急増したため、ミノムシ〈オオミノガ〉が減少しているそう。

まさに、〈獅子身中の虫〉。。。

何ともこわい話。

 

と、もう一つ。

ミノムシは〈ミノガ〉と言う蛾の幼虫だと言うのは知っていたけれど、〈蛾〉の姿になるのはオスだけなのだと。

メスは、ずっとミノムシのまま。

ミノムシの状態で交尾し、蓑の中で卵を産み、蓑の中で一生を終えていく。

 

知らなかった。

と言うよりも、今日ミノムシを見なかったら、ずっとずっと知らなかったことかも。

あんまり〈蛾〉って好まれない虫だけど、「絶滅」って言葉を聞くと。。。

そうかと言って、絶滅して欲しいって思うような虫はいろいろあるのだけれど。。。

 

あぁ、人間って勝手なものだな。。。

 

 

蛍袋

5月16日(月)

今年の春、苗を植えた蛍袋ほたるぶくろが次々と咲き始めた。

先日、雨がやんだ後に見に行くと、何だかナスのようなものが。。。

よく見ると、大きな大きな不思議な形をしたつぼみ。

そのつぼみが次々と開花。

《ホタルブクロ》とは、昔、ホタルを捕まえてこの花に入れて遊んだことに由来するとか。

別名、釣鐘草つりがねそうと呼ばれるようで、専徳寺の鐘楼を背景に。

 

ヨーロッパ原産のカンパニュラも、同じくキキョウ科ホタルブクロ属。

カンパニュラとは、ラテン語で「釣鐘」を意味するそう。

確か宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に似たような名前、「カムパネルラ」が登場したなぁと思ったら、こちらもイタリア語で「(小さな)鐘」を意味するそう。

 

正覚大音 響流十方

そして、

南無阿弥陀仏

が刻まれた専徳寺の梵鐘。

「世の中安穏なれ 仏法ひろまれ」

との願いを込めて。

広南小学校読み聞かせ(196)

5月16日(月)

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は2年生。

今週末に広南学園運動会を控えている子どもたち。
コロナで一昨年は中止、昨年は無観客開催。

そして今年は、人数制限があるものの、2年生にとっては初めて観客の前で披露する運動会。

エールを込めて今日読んだ絵本は、

『だいぶつさまのうんどうかい』 (苅田澄子 文・中川学 絵)

からだが大きすぎて、何をするにも大変な大仏さま。

「はあー、なんにも できません」
 だいぶつさまは しょんぼり。
「もう おてらに かえりたい・・・・・・」

ところが、最後の組体操で大仏さまが。

 

沖縄のこと、戦争のこと、いろいろ考えたけど、今の2年生にはやっぱりこの絵本。

次々と手を挙げて感想。

どうやら子どもたちには、玉入れをする千手観音の姿が印象に残ったみたい。

 

お天気が心配だけど、がんばって!

 

2022年5月16日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

小坪薬師堂

5月15日(日)

今日は午後から広小坪の薬師堂へ。

小坪自治会の薬師堂祭。

祭と言っても、導師一人が入れるほどの小さなお堂に入り、参拝者は外にブルーシートを敷いて、みんなで一緒に正信偈をおつとめして御法話を。

 

コロナ禍で一昨年も昨年も中止となり、3年ぶりのご縁。

薬師堂には、薬師如来の御絵像の前に阿弥陀さまの御木像が安置されている。

その前でおつとめをしている間、ウグイスやシジュウカラ、いろんな鳥の声がよく響くので、『阿弥陀経』に出てくるお浄土の鳥の《和雅の音》を思いながら心地よく。

 

おつとめの後、「自灯明、法灯明」、よりどころとなるものの大切さを法話で。

 

終わった後、方向転換するには、螺山のテレビ塔まで行くのが一番安全なので、テレビ塔に向かう。

すると、

スロットマシーン?

そして、投棄されたゴミ?

3年前はこんなことなかったのに、とうとう螺山も不法投棄??

 

せっかく心地よくお参り出来たのに、何とも寂しい思いをしながら下山。。。

 

平日は工事をしているのでなかなか立ち止まって写真を撮ることは出来ないけれど、今日はお休みなので。
現在の小坪砂防ダム。

長浜の砂防ダムとどちらが早く完成するのだろう。

そう思って調べてみたら、広島県のwebに砂防ダムの進捗状況が。
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/209/saikanshintyoku.html

こちらは《小坪西川》と言うそう。

ちなみに、長浜の砂防ダムは《大盤川支流》と言う名前だそう。

長浜の砂防ダムが44メートルに対し、小坪の砂防ダムは67メートル。

どちらも大きいとは思っていたけれど、そんなに差があるのかぁと改めて。

 

ようこそのお参りでした。

2022年5月15日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

呉東組聞名講 5月例会

5月10日(火)

昨日のぶろぐで、「今日から愛鳥週間」と記載したけれど、本日5月10日からだった。。。

てっきり月曜始まりの1週間かと思っていたら、毎年5月10日からの1週間。

 

今日は午後1時30分から呉東組聞名講の5月例会が川尻光明寺にて。

御法話の後の御示談では、役員の方が用意してくださった

あなたを仏道に導いてくださった善知識であったり、ともに歩まれながらお寺参りをすすめられた御同行の善知識がおられれば、そのことについて何か聞かせてもらえませんか?

と言う質問より。

「善知識」とは、「知識」はサンスクリットの「ミトラ」(友人)の漢訳で、善き友とか真の友人と言う意味で、仏教の正しい道理を教え、利益を与えて導いてくれる人のこと。

浄土真宗では、念仏の教えを勧める人や、御門主のことを「善知識」と。

 

回答をいただいた中、父や母、祖母を挙げる方が多かった。

善知識にあふことも
 をしふることもまたかたし
 よくきくこともかたければ
 信ずることもなほかたし
        (浄土和讃)

なかなか遇うことの出来ないご縁、不思議なご縁を通して、

遇いがたくして今遇うことを得たり。 聞きがたくしてすでに聞くことを得たり。
                     『教行信証』総序

おかげさまでと、お念仏。

 

ようこそのお参りでした。

 

 

2022年5月10日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

仏教壮年会 境内清掃

5月9日(月)

今日は曇り。

朝9時から仏教壮年会の境内清掃。

境内・庭の草取り、石垣に生えた草取りを中心に。

昨夜の例会で話した鳳凰や唐獅子牡丹を、

向拝を見上げながら、あれが鳳凰で、あれが唐獅子と話をそれぞれにされていたので、これがお寺の姿だなぁと。

 

インドのサンチー仏塔には、お釈迦様の生涯や仏教説話が門に描かれている。

それを解説しながら伝えていく。
絵解きの起源はそこに。

 

今日は10時に法事の予定が入っていたので、途中で失礼して法事に向かった。

そこのお仏壇にも、唐獅子と牡丹。
そして、打敷に隠れてよく見えないのだけれど、そこには「鸞」?

お仏壇もいろいろ。

時々、これは何?と思うような彫刻が施されていたりするのを見かける。

でも、それをちゃんと伝えられたらいいなぁ。
と、一つ楽しみを見つけた。

 

境内の小手毬こでまりが、もう花が終わりに近いからか、ピンク色に染まりだした。

そして、今日から愛鳥週間。

先日届いた新しい合掌ガチャの《匠 鳥拝》を手水鉢に並べて。

 
 
 
 
 
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昨日の例会に引き続き、ようこそのご参加でした。

2022年5月9日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

仏教壮年会 5月例会

5月8日(日)

ゴールデンウィーク最終日。

今夜は仏教壮年会例会。

これまで午後7時30分スタート。
お仕事をされてる方でも参加しやすいようにと、発足以来ずっと変わらず続けて来たけれど、ここ数年そのような方の入会もないので、午後7時からにしませんか?と、先月の総会で意見が出て、このたびより7時スタートに。

コロナ前にしていたことにすぐ戻るのは難しいので、身近なところでご法義を少しずつ味わっていきたいな。
また、ご法義と一緒に自分のお寺のことをもっともっと知っていただきたいなと。

本堂の襖絵に描かれた《唐獅子と牡丹》、《鳳凰と桐》に込められた願いを今回はお味わい。

お寺のあちこちに唐獅子と鳳凰の姿。

それは、単なる装飾ではなく、そこに仏さまの心、このお堂を用意してくださった先達の心をうかがうことが出来る。

特にこの襖絵には、親鸞聖人700回大遠忌の記念に、戦後の日ソ国交回復に尽力した松本俊一氏と、同じく戦後のマツダ発展に尽力した村尾時之助氏、この両名が施主として刻まれている。

そう言った長浜の歴史とともに、大切に伝えていけたら。

 

明日は朝9時より仏教壮年会の境内清掃。
境内をきれいにした後、唐獅子や鳳凰の姿がこれまでと違って見えるといいな。

ようこそのお参りでした。

 

2022年5月8日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

臨時総代会

5月6日(金)

ゴールデンウィーク。
昨日で終わったのかと思ったら、今週末までだと。

今年のゴールデンウィークは、制限が解除されたこともあってか、納骨に帰って来られた方、昨年法事に帰れなかったので、おつとめだけでもという方、いろいろある中にお葬式も次々と。

 

今日は午後から臨時総代会。

連休前の石泉文庫のクロガネモチ倒木、

ここまでの経過報告とこれからについて協議。

 

石泉文庫及塾・僧叡之墓は、広島県の史跡。

昭和29年4月23日に指定。

これまで大きな事故もなく来ていたので、今回の件で改めて所有者と管理者を尋ねられ、??と。

そこで調べていただくと、県の史跡として申請した時、管理者の名前には当時石泉文庫に隠居していた大洲昌子(十八世義俊の坊守)の名。

所有者には、当時長浜におられた約400名の名前。

 

と言うことで、所有者は長浜のご先祖さまで、管理者が専徳寺と言う関係。

 

今回の件、倒木により壊れたガードレールや隣家の屋根の修復は、史跡の敷地外のことなので、県や市からの補助等はなく、管理者側でしてくださいと。

ゴールデンウィーク直前に市からその連絡があり、すぐに総代長さんと相談し、隣家の屋根は取り急ぎ業者に発注。

ガードレールは、市の土木課より、今朝復旧に関しての通知書をいただいたので、今日の総代会に。

 

これからのことを考えると、いろいろ見直していくことも必要。

でも、今の時代では難しい、ご先祖さまが遺してくだった《みんなのもの》と言う姿は大切に。

ただいま石楠花しゃくなげ、開花中。

2022年5月6日 | カテゴリー : 石泉・黙霖 | 投稿者 : sentoku

すずらんの日

5月1日(日)

世の中、ゴールデンウィーク。

今日5月1日、フランスでは《すずらんの日》と呼ばれ、大切な人にすずらんを贈るのだそう。

本堂前のクロガネモチの根元にひっそりと咲くすずらんも今が見頃。

翁草はすでに花が終わり、花火のような穂から綿毛が出て来た。

丁字草ちょうじそうも咲き始め、

牡丹《島根長寿楽》に続いて、今度は《鎌田藤》が開花。

 

薄墨桜のまわりはいろいろな植物が根付いて、緑豊かに。

手前にある小手毬こでまりは、先日の雨にも負けず、今が花盛り。

 

緑が豊かになり、並天道なみてんとうがあちこちに。

コロナ前には何もなく、ただただ照り返しで眩しかった場所に、この2年で緑が増え、影が増え、虫が来て、鳥が来る。
後はマスクを外してお参り出来るようになると、ここで香を楽しめるようになるといいなぁと。

 

今夜は宝徳寺にて法中会。

年度初めと言うこともあって、いろいろと。

 

 

2022年5月1日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

牡丹開花

4月28日(木)

今日は快晴。

朝、牡丹ぼたんが一輪開花。

境内に花を迎えようと、先日牡丹の鉢植えを二種類購入。

その内の一つ、“島根長寿楽”と言う牡丹が開花。

 

牡丹はお寺の欄間やふすま絵、いろんなところに描かれている。

また、その牡丹とともに描かれるのが唐獅子。

 

「唐獅子牡丹」と言えば、高倉健さんの映画の影響もあってか、任侠の世界をイメージ。

でも、これはお経に説かれている話に由来。

百獣の王である獅子は、怖いものなしではあるが、唯一怖いものがあった。

それは、自分の体内に寄生している虫。

それによって命を奪われてしまう。

これは『阿弥陀経』の翻訳者としても知られる摩鳩羅什くまらじゅうが訳した『梵網経』に、「獅子身中の虫」と、仏教徒でありながら仏教に害をなすものの譬えとして出てくる。

これを転じて、恩を受けた者に仇で報いることの譬えとして、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でも知られる『吾妻鏡』にも引用されているとか。

 

ただ、その寄生虫にも、怖いものがあった。

その寄生虫は、牡丹の夜露に当たると死んでしまうのだそう。

そこで獅子は夜露を垂れる牡丹の下で安心して眠ることが出来ると言う話から、唐獅子と牡丹が一緒に描かれ、「獅子身中の虫」「唐獅子牡丹」と言った言葉が広まったとか。

 

安住の地

私にとっての安住の地。
それがここですよと、教えてくださっている牡丹の花。

 

今日は午後から広南中学校の参観日・PTA総会。

久しぶりの参観と言うか、去年は一度もなかったので、次男が中学に入ってから初めての参観?

そこで何と!
英語の授業で今日はシンガポールのマーライオンの話。

牡丹と言えば、やっぱり獅子なのかな。