専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
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2月25日(月)
今朝は2月最後の広南小学校読み聞かせ。
担当は2年生。
読んだ絵本は、

『100年たったら』 (石井睦美 文・あべ弘士 絵)
一人ぼっちのライオンの前に、一羽のヨナキウグイスが現れた。
「わたしはもうとべない。あんた、おなかが すいているんでしょう?
わたしを たべたらいいわ」
ライオンは すこしのあいだ 鳥を みつめた。
ちいさなからだ。ぼろぼろのつばさ。
「あいにくおれは、にくは くわないんだ。おれのこうぶつは、草と虫さ」
それから、しばらくライオンとヨナキウグイスは、なかよく過ごしていたが、別れの時がやってきた。
大泣きするライオンに、
「また あえるよ」
と、鳥はいった。
「いつ?」
いきおいこんで ライオンが きいた。鳥は こたえられない。
「ねえ、いつさ?」
「うーん、そうだね、100年たったら」
何度めかの100年が過ぎ、いろんな命をつなぎながら、やがて二人は。。。
みんな、とっても静かに聞き入って。
ヨナキウグイス
聞いたことのない鳥の名前だったので、調べてみたら“ナイチンゲール”と呼ばれている鳥。読み聞かせ前にスマホでナイチンゲールの声を聞かせ、この本に登場するヨナキウグイスを想像してみてくださいと。
ヨナキウグイスは、キレイな声だけど、ホーホケキョとは鳴かない。
先日、宇野正一さんの「たべものさま」という詩が紹介されていて、その出典を探してみたら、『樹にきく 花にきく』という本だというのがわかった。でも、もう絶版。。。
幸い、中古で1冊だけ出品されていたので、すぐに購入。
それが先日届いて、中を見ていて、ウグイスの詩を見つけた。
鶯さん
お日さまにもらった
明るさがあなたの胸の芯に
とどいたのかけさのうたは
ほんとに
よかったね光明遍照十方世界
念仏衆生攝取不捨
ホー、ホーキケョ!
だから、
法、法聞けよ!
と、教えてとびあるいてるんだね。
そのことばだって、誰からもらってきた
のやら、あの美しいこえでねえ。
あの子、日本に育ち、昔からそれをいい
伝えてくれてるのだと思います。
(『樹にきく 花にきく』宇野正一 柏樹社)
100年も200年も何百年も前から、日本のウグイスは
「法聞けよ!」
と。
帰宅すると、ウグイスの声が聞こえてきて、上空には不思議な虹。

けさのうたは ほんとに よかったね
2月18日(月)
今朝はちょっと冷え込んだ。
それでも、光は春めいて。
朝、ウグイスの声がはっきりと聞こえてきた。
最初は「ケキョ」。
??
そのうち、「ホーホケキョ」と。
そして、キジバトの声。
もう、春がそこまで。
今朝は広南小学校読み聞かせ。
担当は5年生。
読んだ絵本は、

『ジャータカものがたり あわてんぼうウサギ』
(中川素子 再話・バーサンスレン・ボロルマー 絵)
ジャータカものがたりについて
インドには「行いの善悪によって、ふさわしいところへ生まれ変わる」という輪廻転生の思想があり、おしゃかさまが偉大な仏になったのは、樹神・動物などさまざまに生を受け、善行を積んできたからと信じられています。おしゃかさまの前世の物語であるジャータカは、仏教の教えだけにとどまらず、人間としての在り方が、寓意性豊かに語られており、イソップ物語、グリム童話、今昔物語など世界の説話文学に影響を与えています。(本書より)
モンゴル出身、日本在住のバーサンスレン・ボロルマーさんの絵。
とてもかわいらしく、色使いも。
あわてんぼうでおくびょうなウサギが、昼寝をしていると、ドッダダッドーン!と大きな音がした。
ウサギは、「うわっ! せかいがこわれるー」と、大慌てで逃げ出す。
それを見た他のウサギも、何ごとかと一緒になって逃げ出し、それにつられて他の動物までもが次々と逃げ出した。
それを見ていたお釈迦さまの前世、王様ライオン。
獅子吼して呼び止め、その逃げている訳を聞いた。
誰に聞いても、「私は知りません。○○から聞いたのさ」と。
そして、次々と聞いていくうちに、先頭を走っていたウサギにたどり着き、王様ライオンはそのウサギと一緒にその正体を探しに。。。
このおはなしは、「正しくものごとを見たり聞いたり話したりして、本当のことを自分の目で見きわめなさい」という、おしゃかさまの大切な教えのひとつです。
情報化社会。
次々といろんな情報が入ってくる中で、2500年も昔の話が大切なことを教えてくれる。
「正しく本当のことを見きわめなさい」と。
2月6日(水)
今日は午後から広南小学校に。
次男のいる4年生が、10歳を迎えたことで、二分の一成人式。
4年生18名が、地域の方、保護者を前に、すごく緊張した面持ちで 、一人ずつそれぞれ決意を。

将来の夢、伝記を読んで学んだことを織り交ぜながら。
体育館での式典後、音楽室へと移動して、子どもたち一人一人の赤ちゃんの頃の写真、入学の頃の写真、そして今の写真が。
そこに親からのメッセージ。
そして、そのあと、小学校でのこれまでの想い出を写真に映しだしてくれた中に、

何と!
3年生の時の町探検。
「何の写真?」
とざわつきながら、
「おりがみの!」
っていってくれる声を聞いた。
頭が2つのおりづる“共命鳥”のことを覚えてくれていたみたい。
これからの10年。
夢に向かって進む人、夢を求めて進む人、いい出会いがありますように。
二分の一成人式、おめでとう。