広南小学校読み聞かせ(183)

3月15日(月)

今朝は穏やかな朝。
今年度最後の読み聞かせ。

朝、学校へ行くと、先日石泉文庫の見学に来てくれた3年生の男子たちが寄ってきて、「今日は何年生ですか?」と。
そのあといろいろ聞かれたあと、控え室の図書館に向かうと、卒業間近の6年生が今日に限って押し相撲を挑んできた。

今日の担当は5年生。

東日本大震災から10年。

新しく関連絵本も出ているようで、その中から2冊。

1冊目に読んだのは内田麟太郎さんの短い詩の絵本。

『ひばりに』 (内田麟太郎 詩・うえだまこと 絵)

まず、奥書を読んでから。

大震災にあった子どもをはげます詩。
そんな思い上がった詩は書けませんでした。
でもわたしの気持ちは伝えたくて、
詩を書けない詩を書きはじめました。

あなたのところへも、小さな風がとどきますように。
                 内田麟太郎

どんなふうにこの詩を聞いてくれたかな。

そして、2冊目は、

『笑顔が守った命 津波から150人の子どもを救った保育士たちの実話
        (あいはらひろゆき 作・ちゅうがんじたかむ 絵) 

こちらはちょっと長かったけど、保育所で子どもたちを救った保育士さんたちの笑顔の話。

もし今、もっと大きな地震、もっと大きな津波が来たら、いったいどうやってこの子たちを守ればいいのか。
怖くて、怖くて、涙が出そうになりました。
他の先生たちも、みんな一緒の気持ちだったと思います。
不安で胸が張り裂けそうだったと思います。
でもみんな笑っていました。
こういうときだからこそ、子どもたちを不安にさせないようにみんな笑っていました。
だから、私も笑いました。

こちらの絵本の方がダイレクトに子どもたちには伝わったみたい。
じっと聞き入って、笑顔で感想を述べてくれた。

次の日曜日はいよいよ卒業式。

笑顔で迎えられますように。

 

 

 

 

2021年3月15日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku