石泉文庫虫干し法座 3日目

7月16日(水)

今日も引き続き、石泉文庫虫干し法座。

朝席に続いて、みなさんと一緒に本を干す。

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本を干し終わった後、広南中学校から見学に。

保育所がここにあった頃、保育園児も一緒に本を運ぶのを手伝っていて、その頃の卒園児が現在中学校で先生に。

その先生がその頃のことを憶えていると話してくださる。

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今日も『般舟讃』より。

「随機説法」「八万四」と出て来る御文をいただきながら、こうして干したたくさんの経典の中から私たちは「南無阿弥陀仏」のお念仏に出遇えているんだんなぁと。

 

明日の朝席で御満座。

ようこそのお参りでした。

石泉文庫虫干し法座 2日目

7月15日(火)

天気予報で一週間前からずっとこの日が気になっていたが、今朝は晴れ。

石泉文庫虫干し法座2日目。

朝席が終わると、みなさんせっせと石泉文庫から専徳寺へ本を運ぶ。

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今年も広南小学校6年生のみなさんも一緒。

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そして、本堂へ本を叩くパン!パン!という音を響かせ、干していく。

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みんな、古い古い本に興味を示しながら・・・。

 

そのあと、石泉文庫のことなどをプロジェクターを使って説明。

汗だくになりながらも、みんな一生懸命。

 

虫干しのため、昼席はおやすみ。

静かな境内に何と一匹の長い長~い

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アオダイショウ!

どこに行くかと思っていたら、何と親鸞聖人の足元に。

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さすがに好きになれない姿ではあるけれど、先日次男がトイレに入った時、ヤモリの子どもが壁をスルスルッと・・・。

小さな小さなヤモリだったが、次男にとってはヘビに見えたそうで、血相を変えて一目散に逃げ出した。

そんなこともあって、ホンモノのヘビの姿を写真に。

 

私たちの見ているものは、自分の好き嫌い、主観で見てしまうものばかり。

『般舟讃』の「或漸或頓明空有 人法二障遣双除」より、そんなことからお味わい。

 

ようこそお参りくださいました。

くれぐれもヘビには気をつけて。

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石泉文庫防火訓練

1月17日(金)

阪神・淡路大震災から19年目。

今日は、1月26日の文化財防火デーを前に、呉市の文化財で1番最初の防火訓練が石泉文庫にて。

今年も広南小学校3年生のみなさんが地域の方と一緒に参加。

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午後2時、石泉文庫から火災発生!!

消防署への通報と、地域の方の初期消火。

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しばらくして消防車が専徳寺・住蓮寺前に到着し、消火栓よりホースを伸ばして石泉文庫へ。

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消防隊員の消火活動により鎮火。

 

そのあと、場所を専徳寺境内に移して、消火器の扱い方の講習。

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消火器が使える時間はたったの15秒。

短い時間のなかで、まわりに「火事だ!火事だ!」と知らせ、「○○さん、119番に連絡お願いします!」の指示。そして、火の近くへ消火器を運んで、ピン・ポン・パン!

「ピン」で栓を外し、「ポン」でホースを外して狙いを定め、「パン」で発射。

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小学生は2人1組で水消火器に挑戦。

 

そして、天ぷら火災の実験を見学。

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燃える天ぷら油のなかに、お猪口一杯の水が入っただけで、

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ご覧のとおり。

 

間近で、地域の宝、文化財をみんなで守る姿。そして、火事の怖さを学ぶ良い体験となったかな。

火の用心、マッチ一本火事のもと。

日頃からの心がけを大切に。

初夢

1月4日(土)

今年は急な予定も入らず、穏やかなはじまり。

「一富士、二鷹、三茄子」と、昔から初夢のことをいうが、初夢のことを調べてみると、四葬式、五雪隠(トイレ)なんていうところもあるらしい。

普段の夢でも見ないのに、そんな初夢見ることなんて・・・。

 

今年のNHK大河ドラマは、『軍師官兵衛』。
そして、来年が井上真央さん主演で『花燃ゆ』と発表され、吉田松陰の妹が主人公だと。

吉田松陰の出て来るドラマは、これまでいくつか見たことがあるが、僧月性は出てきても、宇都宮黙霖が登場したのを見ることがない。

このたび宇都宮黙霖が登場することを期待する声も少なからず出てきているようで、NHKのホームページに「ご意見・お問い合わせ」というのがあったので、そのことを意見させていただいた。

無理かも知れないけれど、大河ドラマで宇都宮黙霖が取りあげられたらなぁとの夢を描いて。

松陰の出会った頃の黙霖は30代。
もし出て来るとしたら、誰が演じるかなぁと。

 

今日、正月用の荘厳を片付け、明日から通常の法務に。

いずれにしても、今年も念佛日和な毎日を。

2014年1月4日 | カテゴリー : 石泉・黙霖 | 投稿者 : sentoku

広南劇場

10月19日(土)

昨日の中国新聞に紹介された『宇都宮黙霖物語』

広南中学校文化活動発表会「広南劇場」のなかで、3年生が発表。

予定では11時ということだったので、法事と重なり観ることはできないかなと、とりあえずビデオを客席にセッティングして、法事に。

法事が終わり、次の12時の法事までにビデオを回収に行こうと思っていたら、少し開始がずれたようで、到着するとちょうど2幕目に入るところ。

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黙霖の「采女(うねめ)」という幼名。

男の子なのにどうしてこんな名前がつけられたのだろうという疑問から、この物語が作られたそう。

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その理由は明らかではないが、この劇では『万葉集』のなかにある、宮中へと出仕する“采女”への想いを歌った大伴宿奈麻呂の、

うち日さす
宮に行く児を
まかなしみ
留むれば苦し
やればすべなし

この歌をヒントに両親の名前に込めた思いを表した。

 

少年時代は恵まれていなかったかも知れないが、この長浜で叔父の常諦に勉強を教わり、石泉文庫に収められているたくさんの書物に出会い、その才能が開花。

病気で聴覚を失い、ことばも。
それでも、志を高くもった黙霖。

吉田松陰との往復書簡がなかったら、日本の歴史は変わっていたかも。

 

保護者・地域の方々の前で披露した創作劇。

一回きりで終わるのも惜しいかな。

 

その他、1年生が「食べることは生きること」、2年生が「人は食べるために働くのか」というテーマで発表。

明日『宇都宮黙霖物語』

10月18日(金)

今日の中国新聞朝刊の呉・東広島版に広南中学校の記事。

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明日、広南中学校の文化活動発表会で、創作劇『宇都宮黙霖物語-旅立ちの章-采女15歳」が開かれると。

15歳の黙霖と同じ年頃の中学3年生が、「采女」という幼名に込められた親の願いを演じるそう。(何と15秒間のCMまで!

 

観たいのは山々だが、今日お聞きすると、上演は11時頃になるそう。

明日は11時に法事の予定が・・・。

 

あとでビデオ観賞となるかな。

時間の許される方は是非ご来場を。

 

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急に寒くなってきて、報恩講でお参りした小坪地区でも柿が色づいてきた。

お互い風邪などひかぬよう、からだに気をつけて。

宗学院研修旅行 & 仏教壮年会例会

10月8日(火)

台風が近づいている。

ただ、夕方まで雨が降らず、午前中目一杯小坪地区の報恩講参り。

そして、午後からは京都より宗学院のみなさんが、研修旅行で当山専徳寺と石泉文庫を訪問。

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宗学院は大正13年に設立。

その発案者の一人、是山恵覚和上が御自坊の光宣寮より石泉僧叡和上の著述を出版したことによって、それまで異端的に見られていた石泉が再評価されることに到った。

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さすがにこんな曇り空では文庫のなかは真っ暗。

本堂へ主な著述は運んでおいたので、ゆっくりご覧いただけてよかった。

 

そして、今夜は仏教壮年会の例会。

今日は報恩講のご縁でもあったので、金子みすずさんの「お仏壇」の詩をお味わい。

 お仏壇

お背戸(せど)でもいだ橙(だいだい)も
町のみやげの花菓子も、
佛さまのをあげなけりゃ、
私たちにはとれないの。

だけど、やさしい佛さま、
ぢきにみんなに下さるの。
だから私はていねいに、
両手をかさねていただくの。


家にやお庭はないけれど、

お佛壇にはいつだって、
きれいな花が咲いている。
それでうち中あかるいの。

そしてやさしい佛さま、
それも私にくださるの。
だけどこぼれた花びらを、
踏んだりしてはいけないの。

朝と晩とにおばあさま、
いつもお燈明(あかり)あげるのよ。

なかはすっかり黄金(きん)だから、
御殿のように、かがやくの。

朝と晩とに忘れずに、
私もお禮(れい)をあげるのよ。
そしてそのとき思うのよ、
いちんち忘れてゐたことを。

忘れてゐても、佛さま、
いつもみてゐてくださるの。

だから、私はそういふの、
「ありがと、ありがと、佛さま。」

黄金の御殿のようだけど、
これは、ちひさな御門なの。

いつも私がいい子なら、
いつか通ってゆけるのよ。

 

報恩講参りで、午前中ずっと何方かのお宅のお仏壇と向き合っている。

それぞれのお仏壇にお礼をあげながら、いろんなご縁をいただくとき、ふとこの詩を思い出す。

 
 

例会が終わったら、

 
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ちゃんとお供えをお下がりに。

 

台風で心配ななか、ようこそのお参りでした。

石泉文庫虫干し法座 4日目

7月19日(金)

石泉文庫虫干し法座、4日目。

朝席で御満座。

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今日も引き続き、石泉僧叡和上の信心のお話。

御講師のお寺、西教寺のご門徒さんも一緒にお聴聞。

 

譬如日光覆雲霧 雲霧之下明無闇

阿弥陀さまより届いた願い(光)。

光が届いたからこそ、真っ暗闇だった自分の姿が見えてくる。

 

夕べ聞かせていただいた妙好人 浅原才市さんの、

罪造り 罪つくる人は 仏なり
罪つくらざる人は 地獄なり
知識の教えを聞かぬから

自分の姿を知ったから、この教えを聞かせていただく。

有り難いご縁をいただいた。

 

法座が終わると、石泉文庫へ本をお返しに。

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石泉文庫までの車の通らない細い道。
みんなで運び、文庫では2階へ手渡しで上げていく。

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すべてがずっと伝わってきた昔ながらの手作業。

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こんなに暑いなか、ご協力ありがとうございました。

また、ようこそのお参りでした。 

 

南無阿弥陀仏

石泉文庫虫干し法座 3日目

7月18日(木)

石泉文庫虫干し法座、3日目。

今日も朝席が終わると、昨日の残りの半分を虫干し。

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朝のご讃題

「現世のすぐべき様は、念仏の申されん様にすぐべし。〔中略〕衣食住の三は念仏の助業也。これすなはち自身安穏にして念仏往生をとげんがためには、何事もみな念仏の助業也。」  (法然聖人『和語灯録』)

この念仏と助業の関係を、僧叡和上は安心の上では念仏ひとつ、助業は行儀(念仏者の生きざま)の上で語られると説いたところ、それが大瀛門下と助正論争に発展した。

 

法然聖人の念仏も親鸞聖人の念仏も一緒。
そして、仏教の中の浄土真宗。

これが僧叡和上の大きなスタンス。

 

如来よりいただいた「お念仏」。

大切なものだからと、お仏壇にそっとしまっておいたら何のことやら。

大切なものだからこそ、いつも心に、そして口に。

身のまわりのすべてがお念仏のご縁。

 

虫干しの様子を見せて欲しいと、午後からチョコチョコ尋ねてこられた。

俳句をしている方、歴史の好きな方。

これも、お念仏のご縁となれば。

 

3時から再び虫干しした本の片付け。

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2日間、良いお天気で無事干せた。

 

夜席では、僧叡和上の信心のお話を聞かせていただく。

久しぶりに僧叡和上の話を聞かせていただき、まだまだ勉強させていただかなければ!と。

 

今日の午後、昨日干し終わった僧叡和上関係の本をパラパラと見ていると、いくつか合わさった本の中に、『読錍領辞』なるものを見つけた。

その結びには、

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「光明叡尊者
      侍者下」

と。

「光明叡尊者」とは、光明寺僧叡?

大瀛和上が三業惑乱の際に著された『横超直道金剛錍』。
ここに僧叡和上が序文を書かれているのは知っていたが、これはその草稿本を読んで僧叡和上が添削をしたものか?
そんな本が出てきた。

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まだ、パラパラとしか見れていないが、

仏の三心  尊意今少し御考ありたく候。

なんて一節が出て来る。

尊者

「光明寺僧叡」と名告ったのは、寛政12年のみ。

40歳にして、誰から見ても「尊者」だったんだろうなぁ・・・と。

これが僧叡和上のことであればの話。

 

明日の朝席で御満座。

それが終わると、文庫へみんなでお返しする。

また、汗をかきかき、お念仏。

お誘いあわせてお参りを。

 

石泉文庫虫干し法座 2日目

7月17日(水)

石泉文庫虫干し法座2日目。

朝席が終わると、みんなで石泉文庫から本を運ぶ。

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今年も広南小学校の6年生のみなさんがお手伝い。

 

そして、本堂で「パン!」と本を叩いては、ロープにひっかけて干していく。

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たくさんの蔵書。

全部を一度に干しきれないので、今年の分は蔵書の半分。

そして、来年は残り半分。

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本堂いっぱいに干される姿は、例年のことながら有り難い。

 

干す作業の後、石泉文庫についてお話をさせていただく。

難しい本がずらりと並ぶなか、時折こんなのを見つける。

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「きんちゃく」

僧叡和上の『玄義分聴記』の裏表紙。

 

『学僧逸伝』という本に、僧叡和上がサルを飼っていて、和上の留守中、メガネをかけて朱で何やら書いていたものが残っていると紹介されていたのだが・・・。

 

朝の虫干しと法事が一段落ついて、外に水やりに出ると、

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先日植えたひまわりの里子たち。

りっぱなフタバをのぞかせた。

 

午後3時から干した本の後片付け。

一切経は紐でしばり、木箱に入っていた蔵書は目録と照合。

 

そして夜席。

昨日に続いて、僧叡和上から慧海-福間浄観-多田蓮識-信楽峻麿-御講師へとつながるお念仏の話を聞かせていただいた。

「大地に足がついていない」(多田蓮識)

私の歩みがお念仏。

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虫干しのことで、もっと楽な方法、たとえば燻蒸とか今ならいろいろあるではないかと、以前指摘を受けたことがある。

ごもっともなことではあるが、それでは何も伝わらない。

ずっと受け継がれてきたものを、せっせと汗を流して作業する。

大変な作業であるが、みんな輝いている。

お念仏が輝いている。

 

明日も朝席が終わると、虫干し作業。

お誘いあわせてお参りを。