広南小学校読み聞かせ(109)

4月17日(月)

今朝はどんよりと。 広南小学校の読み聞かせ。

学校の桜も散りはじめ、一面ピンクの絨毯に。

今日の担当は新3年生。

読んだ本は、

『いいから いいから 4』(長谷川義史)

先週2年生に「3」を読んだので、今日は3年生に「4」を。 前回は貧乏神。

今回やってくるのは、忍術が下手でクビになった忍者。

いつものように「いいから いいから」と迎え入れたおじいちゃんと、忍者修行の1ヶ月。

おおらかに、今日も「いいから いいから」って。

今日も読み終わった後、しっかりと感想を言ってくれた。

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この本にも帯の裏にいいことが。

ある小学校のクラスで朝の授業に 絵本『いいからいいから』を 読んだそうな。 お昼になって給食のとき、 ある子が給食のおぼんを ひっくりかえしたそうな。 ごはんもみんなとびちったそうな。 そしたら、クラスの子が かたづけを手伝って その子に言ったそうな。 「いいから、いいから」って。 これ、本当のはなしです。 ええはなしでっしゃろ。 「いいから いいから」は かみなりのおやこが 家にやってきて、 おじいちゃんとぼくが 「いいから、いいから」って やさしくもてなしたけど、 「いいから いいから4」は なんとにんじゃが・・・。 世界が平和になってほしいと 本気で考える。 あいことば「いいから、いいから」。 さぁ、両手をひろげて 「いいから、いいから」。 長谷川義史

終わって帰宅したら、突然土砂降り。 これで桜も見納めか。。。

「いいから、いいから」    

2017年4月17日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(108)

4月10日(月)

先週末よりずっと雨かくもり。

今日もどんよりとしたちょっと肌寒い朝。

でも、学校の桜は満開。

今朝は今年度最初の広南小学校の読み聞かせ。

早めに行って、ボランティアの名札を新しくして入れ替え。

今年度初めての担当は、新2年生。

長谷川義史さんの『いいから いいから』シリーズの3と4、どちらにしようか迷ったので、2冊持っていって、どちらがいいか尋ねると、圧倒的に「3!」ということで、 『いいから いいから 3』(長谷川義史作)

以前も一度読んだことのあるこの本。

貧乏神がやってきて、どんどん貧乏になっていくのに、おじいちゃんはいつものように「いいから いいから」と。

とってもほのぼのとした絵本。

読み終わった後に、一生懸命感想をいってくれる。

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この絵本の帯に、良い話が。

友達とそのむすこさん二人とぼくと 四人でおそばを食べに行った。 食べ終わって友達がおごってくれようとした。 ぼくは「あ、ぼくがだす」 といった。すると友達が 「いや、ここはぼくがだす」 といった。 レジの前でぼくたちは、おばはんのように伝票をうばいあった。 そのとき、友達の幼稚園年長になるむすこさんが ぼくにむかっていった。 「いいから、いいから」と。 ここはうちのおとうちゃんにまかしとき、 ということを 「いいから、いいから」 といってくれた。 ぼくは一瞬にして へなへなと脱力した。 その場は笑顔に包まれた。 一言で建前も見栄を緊張もそっと なくなり仲良くなれる魔法の言葉。 「いいから、いいから」。 いやー、これもほんとうにあった ええはなしでっせ、でっせ。 長谷川義史

「いいから、いいから」のたった一言でお互いのこころが和む。

「いいから いいから」 許すこころ、受け入れるこころ、おおらかなこころ、なかなか難しいけど、持てるといいな。

今年もいろんな絵本との出会いがありますように。  

2017年4月10日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ

3月13日(月)

今日で平成28(2016)年度の読み聞かせが終了。

このたび、お子さんの卒業とともに、読み聞かせボランティアの方が3名がお辞めになることに。

今日は、長い間お世話いただいたその方々を中心に最後の読み聞かせがあって、終わったあと、各教室で素敵なプレゼントが児童より贈られたそう。

今日は担当を外れていたので、その素敵なプレゼントは坊守が預かって。

1年生から6年生までの手紙が2枚ずつ。

○ 読み聞かせが楽しかった。

○ 絵本や読書が好きになった。

○ 自分も大きくなったら、読み聞かせをしてみたい。

などなど、お世辞でもうれしくなる言葉がたくさん。

また、印象に残ってる本の題名に、私が今年度読んだ本が何冊か書かれていて。。。

4月からもこれを励みに。

お手伝いいただける方も、募集中。

2017年3月13日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(107)

3月6日(月)

今週末、3月11日を迎えると、東日本大震災より丸6年(7回忌)。

「忘れない」と思っていても、時間が経つにつれ、記憶がだんだん薄れているように。。。

「ずっと」は無理でも、「時には」思い出すご縁をいただかないと。

そんなこともあって、この時期の読み聞かせに、震災に関わる絵本を選ぶ。

去年は、『おじいさんとヤマガラ 3.11のあとで』(鈴木まもる)を読んだ。

そして、今年も同じ鈴木まもるさんの作品を。

今日の担当は3年生。

読んだ絵本は、 『はしれ ディーゼルきかんしゃデーデ』(すとうあさえ 文 鈴木まもる 絵)

読む前に、「東日本大震災のこと、知ってる人!」 と尋ねると、ほとんどの子は手をあげながらも、「テレビで見たことがある」と。

 

鈴木まもるさんの絵は、動物の絵本をいくつか読ませていただいたが、色鉛筆で描かれたやさしい絵。

でも、今回は動物ではなく、機関車の話。

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だんだんと働ける場所がなくなってきたディーゼル機関車。

デーデは、山口でセメントを運ぶ仕事をしていた。

2011年3月11日、東日本大震災が起き、まだまだ寒い東北で、道路が寸断され、ガソリンスタンドには長蛇の列。

デーデは、新潟へと運ばれ、新潟から磐越西線を通って、福島県郡山までタンクローリー30台分の燃料タンクを運ぶことに。

雪の坂道を越えて、郡山までの物語。 デーデが到着すると、

「ディーゼルきかんしゃ、ありがとう!」
てをふるひとたちがいます。
てをあわせているひとたちもいます。

たくさんの待っている人たちのために、こんなことがあったんだなぁ。

読み終わって感想を尋ねると、 「東日本大震災に、こんなことがあったんだと初めて知りました。」 と。

あの日のことを、忘れないように。思い出すように。    

2017年3月6日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(106)

2月27日(月)

だんだんと光は春めいて。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

ちょうど読み聞かせのはじまる8時10分、東の峯より日が射し込んで。

担当は4年生。

読んだ本は、『飼育係長』(よしながこうたく 作)

先日、とある待合室に『給食番長』という絵本が置いてあって、次男と一緒にそれを読んだ。

以前、読み聞かせで読んだ『ぼくらちきゅうじんだいひょう!』(くすのきしげのり作 よしながこうたく 絵)の絵も印象的だったが、こちらもインパクトのある絵。

でも、大切なことがおもしろく描かれてたので、今日は同シリーズの『飼育係長』を選んだ。

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わんぱく小学校1年2組のみんなは、遠足でむこう山動物園へと遠足に出かけた。

飼育係のまさおくんは、怖がらず動物とふれあうことができ、鼻高々。

帰り道、そんなまさおくんのリュックサックが動いてる!? 中から出てきたのは。。。

「しましま子ぶた」の「しまぷー」と名づけられたその動物を、小学校の飼育小屋で飼うことにする。

夏休みの間も、1日もかかさずしまぷーにエサをあげ続けるまさおくん。

夏休みが明けて学校にみんながやってくると、そこにいたのは!!!

そして、その動物が逃げ出して、動物園の園長に相談することに。

動物を飼うにはね、食べものだけじゃなくて いろんな世話や 気づかいが必要なんだ。 住む場所だって大事だよ。きたないところや せまいところで 暮らすのは、きみたちだっていやだろう?それに、かけまわって 遊んだりもしたい。なによりうりぼうは、おかあさんのそばで ほかの子どもたちといっしょに育つものなんだ。ちゃんと 動物のことを 考えて飼わないと つらい思いをさせてしまうんだよ。

読み終わって、先生から「うりぼう見たことある人!」と言われ、半数以上手が挙がる。

昨年、長浜でもサル騒動があったが、小坪でうりぼうの姿が時々目撃されたそう。

でも、「かわいい」と近寄ったり、連れ帰ったりすると大変なことに。

 

「気づかい」「思いやり」 いろんなことを思いながら。。。      

2017年2月27日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(105)

2月20日(月)

昨日の青空がうそのように、今朝はどんより、時折パラパラ。

薄暗い月曜日の朝、広南小学校の読み聞かせ。

担当は2年生。 読んだ絵本は、

『いちばん しあわせな おくりもの』 (宮野聡子 作・絵)

大好きなくまくんに、こりすは何か喜んでもらえる贈り物をしたい。
自転車? セーター? 花束?・・・
でも、くまくんは何もいらないという。
遊園地に行こうと誘っても・・・
こりすは、しょんぼりして、 「ねぇ、くまくんにしあわせなきもちになってもらいたいんだ!
どうすれば、きみはうれしくなるの?なにをしたら、しあわせなの?」 と尋ねる。
のんびりやのくまくんのこたえは。。。

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あれも欲しい、これも欲しい。

それを手に入れることが「いちばんしあわせ」?

ほんとうのしあわせをくまくんが教えてくれる。

 

読み終わって、プレゼントが色々あっていいなぁと思う感想もあり、 また、いちばんしあわせなおくりものを手に入れてよかったとの感想もあり。

「しあわせ」 「仕合わせ」の意味をふと思いながら。

2017年2月20日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(104)

2月13日(月)

今朝も冷たい朝。

広南小学校の読み聞かせ。

担当は久しぶりの1年生。

読んだ本は、

『あっ!みーつけた!!』 (くすのきしげのり 作・大島妙子 絵)

学校からの帰り道、 ぼくは、ものすごいものを 見つけた。 「そうや、ええこと かんがえた!」 ぼくは、毎日 毎日 見つけた石をひろって帰った。

石をひろって帰っては、色をつけてさまざまな動物を作っていくぼく。
ある日、いつものように石をひろってポケットに入れようとしたら、ポケットが破けてしまった。
帰ってお父さんに叱られて、その訳を泣きながら話す。。。

お父さんは時間をかけて縫い直してくれて、次の日向かった先は病院。

最初は、「あっ!みーつけたっ!!」と、この石がどんな動物に??と楽しみにページをめくる。

でも、後半にその訳を知ると、何だか「ぼく」の持つやさしさにあったかくなる。

 

読み終えると、拍手があり、そのあと一斉に手が挙がる!

先生が後ろから一人ずつ当ててくださった。

最初の感想は、前半の楽しいところを。 そうだろうなぁ、、と予想どおりの感想。

でも、次に出たのは、 お父さんがポケットを縫ってくれているシーンの感想。

へ~、そこかぁ。

そして、最後は、入院中の妹を思うお兄ちゃんのやさしさの感想を。

1年生!最後までしっかり聞いててくれてる。    

2017年2月13日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(103)

2月6日(月)

雨上がりの朝。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

担当は6年生。

読んだ本は、

『ないた赤おに』 (浜田廣介 作・いもとようこ 絵)

先週末、2月3日が節分。

毎年この時期、鬼にまつわる絵本を。

この話は、小さい頃に藤城清治さんの影絵で観た記憶が残る。

今、2年生の国語の教科書に載っているみたいだけど、6年生は誰もこの話は知らないみたい。

覚悟はしていったけれど、読むにはちょっと長い。。。

限られた時間の中で、読む側には少し大変だけど、とってもせつない、いい物語。

人間と仲よくしたい やさしい赤鬼。

ココロノ ヤサシイ オニノ ウチデス ドナタデモ オイデクダサイ オイシイ オカシガゴザイマス オイシイ オチャガゴザイマス

と、看板を立てて待つものの、人はそれを見て、だまして食うつもりだと疑い逃げていく。

鬼はせっかく作った看板を壊してしまった。

そこに友達の青鬼がやってきて、その訳を尋ねる。

赤鬼の話を聞いた青鬼は、自分が人里で暴れるから、それを君がやっつければ、人は君のことを見なおして、来てくれるようになるだろうと。

その言葉どおり、人は赤鬼のもとを訪れるようになり、仲良くなるのだけれど、気がかりは青鬼のこと。

そこで、青鬼のもとを訪ねていくと、そこには青鬼の手紙が。。。

 

とっても長い話だけど、最後までシーン。

そして拍手。

鬼は外。福は内。

鬼は悪者、恐いものというイメージがついてしまっているけれど、絵本に出て来るのは心やさしい鬼がたくさん。

 

こんな絵本を読むと、「福は内。鬼も内」と変わるかな。        

2017年2月6日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(102)

1月30日(月)

今朝は昨日からの雨がパラパラと残り、寒さが少し緩んだ。

広南小学校の読み聞かせ。

担当は5年生。

読んだ本は、『あったかいな』(くすのきしげのり 作 片山健 絵)

ネコのミーちゃんがもうすぐ赤ちゃんを産む。
ゆうちゃんと友達のあっちゃんは、ミーちゃんの赤ちゃんの誕生が待ち遠しい。
そして、とうとうミーちゃんがお母さんに。
ゆうちゃんとあっちゃんは、そんなミーちゃんの姿を見て、お母さんが恋しくなった。
数日後、二人は初めて子猫をさわらせてもらって、
「ふわふわしてる」
「ゆうちゃん、こねこって、あったかいなあ」
「うん、いきてるからやなあ」
「いきてるって、あったかいな」

読み終わって、感想を求めたけど、手が挙がらなかったので、「家にペットがいる人!」と尋ねてみた。

すると、数名手が挙がったので、一番前の男子に「どうです?」って聞くと、 「ふわふわして、あったかいです」 と。

その応える表情が、何ともやわらかな顔だったのが印象的。

いのちのぬくもりに触れると、身も心も和らいで。

「あったかいな」    

2017年1月30日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(101)

1月23日(月)

今朝も冷え込んだ。

2017年初めての広南小学校の読み聞かせ。

先週は御正忌の朝席と重なっていけなかったが、坊守(妻)が6年生を担当して、この『しげちゃん』を読んだ。

でも、女優の「室井滋(むろい しげる)」さんのことを知っているという子が一人しかいなかったと聞いて、今日は写真を用意して、『しげちゃん』(室井滋 文・長谷川義史 絵)を。

担当は4年生。

来月、学校で2分の1成人式を控えている4年生。

親から名前の由来とか聞いてるかなぁと思って。

まず、「今日の絵本の作者は」と、室井滋さんの写真を見せると、「知ってる!」と数名が。

そのあと、「ファインディング・ニモ」「ファインディング・ドリー」のドリーの絵を見せて、この声もされてる方ですというと、「あ~」と。

男の子のような「しげる」という名前が嫌いだったしげちゃん。

でも、お母さんから、名前に込められた親の願いを聞かされて、「しげる」の名前を好きになったという話。

読み終わって、「親から名前の意味を聞いた人!」と尋ねたら、半数くらい手が挙がった。

親の願いのこもったそれぞれの名前。

ちょっと、そんなことを知るきっかけとなればいいな。    

2017年1月23日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku