呉東組聞名講 1月例会

1月20日(金)

今日は午後から東福浦説教所(真徳会館)にて、呉東組聞名講の1月例会。

年が改まり、御正当が終わって初めての例会。

 

正信偈のおつとめの後、浄円寺御住職が聞名講百周年の消息を拝読。

そして、法話の講師は宝徳寺御住職。
当初の日程では私が担当することになっていたが、5月例会の時、事情により交代。

御満座の法要に列衆としてお参りされたそうで、いろいろとお話を聞かせていただく。

 

御示談では、これからの時代、いかにして次の世代に受け継いでいけばよいか。また、正信偈の「即横超截五悪趣」の御文をどのようにいただけばよいのか等、質問が出る。

親鸞聖人750回大遠忌法要御満座を機縁として「新たな始まり」を期する消息が出たばかりだが、これからのお寺のあり方が問われてくる。

次の世代に受け継ぐ話は今に始まったことではないが、若い世代の方でも、仏教や宗教に感心がないわけでもない。

 

東京では、宗派を超えた僧侶たちを中心に運営されている

超宗派仏教徒によるインターネット寺院 虚空山 彼岸寺

いろんな可能性を見せていただき、刺激もいただく。

 

聞名講の例会終了後、役員会が引き続き行われ、次年度のことが話に。

ここでも講員の皆さんへの伝え方に工夫があればとの意見も出る。

 

次回は3月。
広の真光寺にて追悼法要も。
どうぞ、お誘いあわせてお参りを。

2012年1月20日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

石泉文庫防火訓練 ― 中止 ―

1月19日(木)

本日予定されていた石泉文庫防火訓練は、雨のために中止。

日頃から心がけておかないと、いざというとき、あたふたしてしまうのが私たちの姿。
訓練は、その再確認の場。

中止にはなったが、文化財防火デーの趣旨をいただき、日頃の心がけを大切に。

 

2012年1月19日 | カテゴリー : 地域, 行事 | 投稿者 : sentoku

親鸞 激動編

1月18日(水)

今日、中国新聞より五木寛之氏連載の『親鸞 劇場編』(上)(下)2巻が届いた。

Img027

講談社からも出版されているが、中国新聞版は書店には並ばず、注文販売のみ。

 

御正当を終え、また新たに。

阪神・淡路大震災から17年目

1月17日(火)

阪神・淡路大震災から今日で17年。

御正忌御満座の翌朝であった。

 

そして、昨年3月11日に東日本大震災。

「想定外」

人間の考えをはるかに超えた自然の力。
これほど人間の無力さを感じたことはなかったのではないだろうか。

 

昨日、ちょうどインターネット中継を見ているときに、長浜小学校から専徳寺境内へ避難訓練で児童たちが訪れた。

Cimg66150001

毎年この頃、避難訓練を行っていたが、今年は津波を想定して、高台にある避難場所「専徳寺」へ。

何ごとも想定して訓練しておくことも大切。

明後日は、石泉文庫の防火訓練。

Bouka

1月26日の第58回文化財防火デーを前に、広島県の史跡「石泉文庫」の防火訓練。

例年と違い、今年は午後2時から。
どうぞ、ご参加を。

 

それから、本願寺のホームページに昨日の御消息が『本願寺新報』号外として掲載。

また、長浜小学校のホームページには、『ちゅーピー子ども新聞』に長浜小学校のことが掲載されたことを紹介。

それぞれの『新たなはじまり』に期待。

御正忌報恩講 3日目

1月16日(月)

今日の朝席で御正忌報恩講が御満座。

このたびは、「願い」をテーマに『阿弥陀経』のこころをいただいた。

Img026
今日紹介した話は、東井義雄先生の『「いのち」の教え』より。

住職であり、教育者であった東井先生の本より、親の願いを味わう。

私も二児の父として、この本のことばを味わうご縁が少しばかりととのっただろうか。
それ以前にこの本に出会っても、恐らく今の味わい方とは違っていただろう。

今現在説法

『阿弥陀経』の「その土に仏まします、阿弥陀と号す。いま現にましまして法を説きたまふ」のことばをいただく。

 

専徳寺の御正忌報恩講が終わり、庫裏で本願寺のインターネット中継で御満座の模様を参拝された方々と一緒に見せていただくことにしたが、少し時間もあったので、550回大遠忌に本山よりお迎えした御絵伝を内陣に上がって見ていただく。

Cimg6616_10001

Cimg6617_10001

Cimg6618_10001

Cimg6619_10001

これもご縁。

そして、覚如上人の『報恩講式』による報恩講作法を見せていただき、法要終了後にはご門主さまの御満座の御消息。

昨年の4月9日よりお勤めして参りました親鸞聖人750回大遠忌法要は、本日ご満座をお迎えいたしました。
各地から多くの方々にご参拝いただき、65日間115座にわたるご法要を厳粛にお勤めすることができましたのは、仏祖のご加護と宗祖のご遺徳のおかげであり、御同朋御同行の方々の報恩謝徳のご懇念のたまものと、まことにありがたく存じます。
かえりみますと、ご法要のはじまる直前の3月11日、東日本大震災が起こりました。その後も各地で地震・豪雨など災害が続き、大変な1年となりました。被災された方々にこころよりお見舞い申し上げます。法要参拝を楽しみに待ちながら、災害やさまざまな理由で参拝出来なくなった方々のことを忘れることが出来ません。
地球の歴史を考えますとき、自然現象としての地震や豪雨は、数限りなくあったことでしょう。しかし、それが深刻な災害となるのは、人間のあり方・社会のあり方によります。特に今回の原子力発電所の事故は、自然の調和を破り、のちの世代に大きな犠牲や負担を強いることになりました。これは肥大した人間の欲望のもたらしたところであります。聖人は、凡夫には清らかなこころも真実のこころも存在しないとお示しになりました。それは、阿弥陀如来の光に照らされて明らかになる私の姿です。凡夫の身でなすことは、不充分・不完全であると自覚しつつ、それでも「世のなか安穏なれ、仏法ひろまれ」と精一杯努力させていただきましょう。阿弥陀如来はいつでもどこでも照らし、呼び続け、包んでいてくださいます。本願念仏のご法義は時代が変わり、社会が変わっても、変わることはありません。しかし、そのご法義が生きてはたらく場である現実の社会は、地域によって異なり、時とともに変わります。ご法義を伝え、弘めるための宗門の組織も、社会の変化に応じて変わる必要があります。歴史をかえりみて、受け継ぐべき伝統を確かめ、創造的な活動を育てていかなければなりません。本年4月1日から宗門の体制が改められますのも、時代に即応する営みのひとつであるといえましょう。新しい体制のもとで、ひとりひとりが抱える課題を大切にし、お念仏をよろこび、こころ豊かに生きることのできる社会をめざしましょう。このたびの大遠忌法要が、新たな歩みを進める機縁となりますよう念願いたします。

平成24年
2012年  1月16日

 

新たな歩みを進める機縁。

次の800回大遠忌。
私は恐らく迎えることのないご縁。

でも、このたび家族で参拝したことを、息子たちが800回大遠忌を迎えた時に思い出してくれたら。そして、家族でそのご縁にあってくれたらと。
それが、親としての願いであり、私がいただいた願いである。

ようこそのお参りでした。

 

2012年1月16日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

御正忌報恩講 2日目

1月15日(日)

今日はおたんや(大逮夜)。
明日16日が親鸞聖人750回目の御命日。その前夜のことを逮夜という。

日曜日ということもあり、朝席が終わると3件法事を勤めて、昼席。

そして、夜は法話に中休みを取り、親鸞聖人は小豆が好物であったと伝えられるため、おぜんざいが婦人会の方々のご協力で振る舞われる。

そして、『御伝鈔』を拝読し、再び法話。

一日中、声を出しているので、さすがに喉が腫れる。
それでも、こうしてご縁に遇わせていただいていることに感謝。

 

今日も、昨日に引き続き『阿弥陀経』のこころ。

今日、紹介した本は『一茶 おらが春』より。
現代語訳で冒頭と終わりの部分を読ませていただく。

20120115

『おらが春』の冒頭には、『おらが春』の題名の由来にもなった

・・・ことしの春もあなた任せになんむかへける。
 目出度さも ちう位なり おらが春   一茶

そして、最後の締めくくりは

 ともかくも あなた任せの としの暮  一茶

「あなた任せ」の「あなた」とは、阿弥陀如来のこと。

この俳人小林一茶のことばを通して、あなた任せにすることの難しさを味わった。

「別に難しいことは仏の道にはないですよ。自力の他力の何のかんのとゴミクズみたいな説教くさい話を、さらりと日本海へ流してしまえば良いのです。
死んでからのことは、なにもかも阿弥陀さまにまかせ、地獄でも極楽でもどこでもあなたのよいようにしてくださいとだけ頼んでおけばよいのです」

明日の朝席で御満座。
そのあと、インターネット中継で本願寺の御満座にあわせていただくことに。

続けて、お参りを。

2012年1月15日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

御正忌報恩講 1日目

1月14日(土)

今夜から専徳寺の御正忌報恩講。

550回忌の時に下附された御絵伝を掛けて。

20110114

「住職自勤」。

毎年、御正忌は住職自ら講師も勤め、お取り次ぎ。

このたびのご讃題は『仏説阿弥陀経』。
テーマは、「願い」。
『阿弥陀経』のこころをいただく。

今夜はその前に鳩摩羅什の話。
鳩摩羅什は訳し方に魅力があるのだろう。
『阿弥陀経』もそうであるが、『妙法蓮華経』を訳されたのもこの方。
浄土真宗ではご縁のないお経ではあるが、たくさんの方に影響を与えている。
宮沢賢治もその一人。

浄土真宗の学僧 島地大等(しまじだいとう)の願教寺の講話会などに出入りしていた18歳の宮沢賢治。
その島地大等訳の『漢和対照妙法蓮華経』を読んで、からだが震えるほど感銘を受けたそう。

 

白石説教所・小坪説教所と少し話を変えながら、明日から本題に。

続いてお参りを。

2012年1月14日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

本願寺御正当参拝

1月13日(金)

今日は日帰りで本願寺の親鸞聖人750回大遠忌の御正当逮夜法要に参拝。

本願寺の御正当法要は1月9日から1月16日だが、小坪説教所の御正忌が1月10日・11日、専徳寺の御正忌が明日14日から16日。

限られた参拝日のなか、今日参拝がかなう。

 

朝、9時過ぎに家を出て、12時前に京都駅へ到着。
京都駅で軽く昼食を済ませて、12時30分集合の本山へ。

これまで過去2回法要に参拝させていただいたが、このたび初めて列衆(内陣でおつとめ)として参拝。

Cimg66080001

受付で「安芸教区の大洲です」と名告ると、係の方から「大学の講義で習いました」と。
覚えていただいていたことに恐縮。

 

龍虎殿で正装(色衣・五条袈裟)に着替え、阿弥陀堂へ。

阿弥陀堂に向かうとき、御影堂の裏の廊下(後堂うしろどう)で常夜灯を見る。
第1回目の「安穏のともしび」は、この火の分灯をいただいた。

阿弥陀堂から太鼓・雅楽の音に導かれ、華籠を持って御影堂内陣へと参進。

初めて上がらせていただいた内陣は、広くて輝いていた。

列衆の第1列。奥から2番目に座らせていただくが、お荘厳の見事なこと。

余間には大きな御絵伝がかかり、その前には各宗派、聖人ゆかりの寺院からのお供えが並ぶ。

 

新門さまご導師のもと、6月の団体参拝と同じく宗祖讃仰作法の音楽法要。

6月・9月は汗をかきながらの参拝であったが、このたびは白い息を吐きながら。
このお内陣で、最初で最後のご縁かなと思いながら、恙なくおつとめさせていただく。

Dsc_04450001

法要も無事終わり、経堂、修復された伝道院を見学し、自坊へと帰る。

Dsc_04400001

法要中の記録をとることは出来なかったが、瞼には焼き付いている。

夕方自坊へ帰ると、今日行われた隣の住蓮寺御正忌報恩講の御満座に、インターネット中継を皆さんでご覧になったそうで、そこに私の姿が映っていたと聞く。

1回目は組の団体参拝で御門徒の皆さんと。
2回目は家族で。
そして、最後は一人で参拝。

大変良いご縁をいただいた。
そのご縁を通して、明日の夜席から専徳寺の御正忌報恩講。

2012年1月13日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

小坪説教所 御正忌報恩講 2日目

1月11日(水)

今日も昨日に引き続いて小坪説教所の御正忌報恩講に。

朝席、そして昼席で御満座。

Dsc_04340001_2

昼席には『御伝鈔』の拝読も。

『阿弥陀経』のこころを味わいながら、「願い」の話を。

ようこそのお参りでした。

 

昨日、鳩摩羅什の白馬塔の写真を見つけたとき、御正忌の懐かしい写真も一緒に。

Dsc0001413_2

大学院時代の恩師である浅野教信和上が御正忌で改悔批判(がいけひはん)をされたときのもの。(2000年1月)
このときは、御影堂が修復中のため、阿弥陀堂(総御堂)でおこなわれた。

改悔批判とは、ご門主様が信心(安心)の正否を批判(判断)する儀式です。
本願寺第八代蓮如上人のころ、報恩講中の毎夜、篤信の僧侶・門徒が各自の信仰を告白し、批判を仰いだことにはじまるものです。
現在は、初夜(9日~15日)のお勤めに引き続き、改悔批判をおこなっています。
                  (『御正当 参拝のしおり』より)

今年は31年ぶりにご門主さまが初日に改悔批判をされたそう。
それ以外は和上(勧学)がご門主さまのお手代わりとして緋の衣を着けて勤める。

 

和上がご安心を述べられ、途中で「領解出言」と参詣された方々に促すと、前に座っておられる五条袈裟を着けた諸僧が、額を畳につけるように一斉にお辞儀して、

もろもろの雑行雑修自力のこころをふりすてて・・・

Dsc0001614_2
と、領解文を唱える。

その後ろ姿が、何とも不思議な、そして、厳かな光景だった。

 

御正当(1月16日)まであと5日。

2012年1月11日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

小坪説教所 御正忌報恩講 1日目

1月10日(火)

今日の昼席から明日の昼席まで小坪説教所の御正忌報恩講のお取り次ぎ。

Dsc_04320001

このたびは先月の白石説教所に続いて『阿弥陀経』のこころ。

 

訳者の鳩摩羅什のことを調べていて見つけたのがこのサイト。

20120110

国立情報学研究所のディジタル・シルクロード

もうかれこれ20年も前、恩師とともに中国を訪れた。
その頃は今のようにインターネットですぐに調べることの出来ない時代。
図書館に通って、いろんな資料をあさったもの。

003042

この塔は敦煌にある鳩摩羅什ゆかりの白馬塔。
亀茲国から長安へ赴く途中、敦煌で病死した白馬のために建てたと伝わる仏塔。

まだまだその頃はアナログな時代。
こんなサイトを見つけると、つくづく今は便利になったと感じる。

でも、そう感じるのはそうでなかった状態を知っているから。

『阿弥陀経』に、

舎利弗、かの土をなんがゆゑぞ名づけて極楽とする。その国の衆生、もろもろの苦あることなく、ただもろもろの楽を受く。ゆゑに極楽と名づく。

と出てくるが、苦を知っているからこそ楽が分かる。
この世が楽しいことばかりだと、極楽の存在する意味がない。

そう思うと、あの頃も大変懐かしく感じる。

003008_2

この敦煌では、航空機の手配ミスで、2日間も余計に滞在。
することもないので、昼間は一人で商店街をぶらついた。

そして、ふらっと入った古美術店で1時間ほど店主と筆談。
いろいろと胡散臭いものを見せてもらって楽しんだ。

 

鳩摩羅什がご縁で、ふとそんなことを思い出す。

明日も朝から小坪説教所。

2012年1月10日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku