広南小学校読み聞かせ(114)

6月5日(月)

5月30日にホトトギスの忍び音(初鳴き)を聞いて、最初ほどではなくなってきたけど、時折まだ螺山から聞こえてくる。

「本尊かけたか」。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

担当は4年生。

ホトトギスで、『よぶこどり』(浜田廣介作・いもとようこ絵)を思い出し、それにしようかと引っぱり出した。

よぶこどりは、ホトトギスと同じ仲間のカッコウのお話。

良い話なんだけど。。。

ちょっと今日読むには長い。。。

そこで、今日読んだ本は、

同じ作者の『たぬきのちょうちん』(浜田廣介作・いもとようこ絵)。

おじいさんタヌキが、遠くを眺めていると、孫のタヌキがやって来て、何を眺めているの?と尋ねる。
おじいさんは昔のことを思い出し、孫にその話を聞かせる。
おじいさんタヌキが小さかった頃の話。
生まれつき利口ではないからと、そのおじいさんのおじいさんタヌキから、 「なにか一つをしっかりおぼえて、やくにたてればそれでよい」 と、バカの一つおぼえでもいいから、何に化けたいか言ってみなさいと。
小さかったおじいさんタヌキは、考えて考えて、「ちょうちん」になりたいと。
それから、化け方を一生懸命教わって、ちょうちんに化けた。
誰かが持つちょうちんではなく、祭の晩に柳の下にただぶら下がっているだけのちょうちん。
でも、その下を通る人が、誰が用意してくれたか分からないけど、細い橋の足元を照らしてくれて、ありがたいちょうちんだと思っているのが分かる。
ただ、そのことを思い出すだけでうれしくなると。
それを聞いて、孫もその方法を教えて!とおじいさんに。

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とってもほんわかとしたやさしいお話。

そのあとの感想で、「タヌキはいつも畑をぐちゃぐちゃにして悪さをするのに、こんなやさしい良いタヌキもいるんだと思いました」と。

悪い、良い。 ホトトギスは、托卵といって、ウグイスなどの巣に卵を産み、ウグイスのヒナよりも早くかえり、他のウグイスの卵は落としてしまう。

そして、我が子と信じて疑わないウグイスは、せっせせっせと自分より大きなヒナにエサを運ぶ。

それだけを聞くと、何てひどい鳥なんだと思うけど、今子孫を残すため、昼夜を問わず鳴き続けるホトトギスの声を聞いていると、それはそれで大変ないのちを生きてるんだなと、ふと。

良い、悪いって。。。      

2017年6月5日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku