11月8日(火)
昨日は広本町、今日と明日は広名田地区の報恩講。
そして、今夜は仏教壮年会の11月例会。
今日はもうすぐ落語会ということで、「落語」と題し、落語と仏教のつながりについて話をする。
日本の芸能は仏教と密接な関係にある。
奈良時代には、日本最古の仮面劇「伎楽」。
平安時代には、琵琶法師・絵解き法師・節付き説教(後の節談説教)など、説法の仕方もいろんな形に。
鎌倉時代から室町時代に盛んに行われた猿楽(能や狂言)も、お寺と密接な関係に。
そして、落語。
落語の祖とされるのが、浄土宗西山深草派本山誓願寺の第55世法主 安楽庵策伝。
文字も読めない民衆に、いかに教えを伝えるか。
誰にでも分かるように、やさしく、おもしろく、巧みな話術で、【落とし噺】を高座で演じ、布教した。
そして、それを『醒睡笑』8巻に著し、これが落語の原点とされる。
たとえば、「寿限無(じゅげむ)」の落語を知っていれば、正信偈の話が聞ける。
「寿限無」とは、かぎりないいのち。「帰命無量寿如来」の無量寿と同じ。
「五劫のすり切れ」は、「五劫思惟之摂受」。
そんなふうに、落語をとおして仏法に出会える。
浄土真宗の節談説教(ふしだんせっきょう)も話芸のルーツとして知られる。
親鸞聖人の兄弟子 聖覚法印(『唯信鈔』の著者)。
この方は安居院(あぐい)流という節付き説教を樹立した。
それを継承し、真宗独自の節談説教という形で伝わったが、今ではその継承者もわずか。
呉東組親鸞聖人750回大遠忌お待ち受け法要が、川尻の光明寺にて行われた時の御講師が節談説教の松島法城師。(2009.3.28)
今度は落語で親鸞聖人750回忌のご縁に。
世界的に元気のないニュースばかり。
元気になる手っ取り早い方法は、“笑う”こと。
笑うことで元気になり、そして“ともにがんばろう”。