住蓮寺報恩講

10月27日(木)

昨日と今日の午前中、広古新開(南)地区の報恩講。

それから、午後1時より隣寺の住蓮寺報恩講の御満座に。

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本来なら浄念寺住職が導師をつとめるが、不在のため、私が代わりをつとめさせていただく。

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今、専徳寺の境内に菊の鉢が並んでいる。
その菊が一斉に咲きだした。

『菊花を詠ず』、住蓮寺で誕生した宇都宮黙霖が20歳で作った漢詩。
ただ、ここでいう菊花は菊の御紋を意味するようだが。

 

その宇都宮黙霖の影響を受けた吉田松陰の話を、一昨日の親鸞聖人鑽仰会で聞かせていただいた。

今では松陰神社として祀られているが、吉田松陰のお母さんは妙好人(熱心な念仏者)

杉滝子。

調べてみると、国立国会図書館のデジタルライブラリーで『婦人の鏡 杉滝子伝』というのがあった。

 

秋の夜長。これからじっくりと読ませていただくことに。

 

2011年10月27日 | カテゴリー : 地域 | 投稿者 : sentoku

呉東組親鸞聖人鑽仰会 総会・仏教講演会

10月25日(火)

今日は2時から専徳寺で、呉東組親鸞聖人鑽仰会の仏教講演会。

呉東組親鸞聖人鑽仰会の主な活動は、親鸞聖人の誕生日(5月21日)に、朝刊の折り込みチラシと一緒に合掌チラシ(法語)を各家庭に届けていただくことと、今日行われた仏教講演会。

その講演会に先立って、今年は総会も開かれた。

 

仏教講演会の御講師は、今年の1月に本願寺派司教となられた武田晋和上。

武田氏は大学院時代の先輩で、京都にいた頃はいろいろと親しくお付き合いさせていただき、ホームページもリンクさせていただいている。
そんなこともあり、このたびの講演会で講師に来られると聞いて、会場の立候補。

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講題は『如来より賜る信心』。

たくさんの方が聴聞された。

 

いろんな話を聞いたなかで、印象に残ったのは、日本人の国語力が落ちてきているという話。

その原因はコミュニケーション不足だそう。

相手の思いを知ろうとすれば、相手のことばを聞かなければいけない。
また、相手に思いを伝えようとするには、ことばで伝えなければならない。

それが、日本人には欠けてきているのだそう。

 

講演終了後、御講師を囲んで親睦会。

短い時間だったが、久しぶりの再会を楽しませていただいた。

2011年10月25日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

タカを保護

10月24日(月)

昨日の夕方、庭で1羽の鳥がひっくり返っているのを、前坊守(母)が見つけた。

呼ばれて駆けつけてみると、どう見てもタカ。

何か獲物を追って、窓ガラスに激突でもしたのだろうか。

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このあたりでよく見られるタカの仲間は、トビ。

ここ数年よく見かけるようになったミサゴ。

この時期だと、南へ渡っていくサシバなどが思い浮かぶが、どうも違う。

 

ハヤブサだと大きな黒目が特徴。
数年前、広島市内の川沿いを車で通っていると、前を1羽のハヤブサが横切った。
まるで、スローモーションでも見ているかのように、はっきりと目まで見えた。
そのときに見たハヤブサの目とも違う。

 

それで調べてみると、見た目はどうもオオタカに似ている。

環境省のレッドリスト(日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)によると、準絶滅危惧種。

 

ネコがこの鳥を襲おうと近づいていたので、とりあえずダンボール箱に入れて保護することに。

箱を持って近づくと、

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羽を広げ、タカ特有の鳴き声で威嚇。

軍手をはめて、そっと捕まえて箱のなかへ。
その時はじっとしていたが、その後、うつぶせにしようとすると、嫌がって指を捕まれた。
鋭い爪が軍手に引っかかる。
それで、ずっと仰向けのまま。

どうも、羽を痛めているようだったが、意識はしっかりと。

 

日曜日の夕方とあって、どこにも連絡の取りようがないため、一晩様子を見てみることに。

 

一夜明け、タカの意識がはっきりとしていたので、長浜小学校へ箱に入れたまま持っていく。

市や県に連絡をとって保護してもらうことも考えたが、せっかくの機会である。

ご迷惑かなとも思ったが、こんなことはめったにない。

 

校長室へ持っていくと、こころよく引き受けてくださった。

 

夕方、校長先生から電話をいただいた。

 

このタカを全校生徒に見せたこと。
そして市を通し、県に引き渡したということ。

そして、このタカはオオタカではなく、ハイタカではないかということ。

そんなことを報告していただいた。

 

このハイタカもオオタカと同様、準絶滅危惧種である。

 

タカにとっては住みにくい地球になっているから、こんなことになってしまったのだろう。

このタカを通して、自然・環境、そしていのち。
そんなことを考えるきっかけになってくれればと思う。

 

正蔵坊住職継職法要

10月22日(土)

今日は朝から島根県大田市へ。

専徳寺の法務員菅原氏のご実家正蔵坊で、第24世住職継職法要があり、出勤させていただいた。

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天気予報では雨。
雨のドライブを覚悟して行ったが、浜田道の広島・島根の県境のトンネルを抜けると青空が。
世界遺産“石見銀山”を横目に早めの到着。

一日、汗ばむくらいのお天気のなか、法要が執り行われた。

 

12時45分より、前住職導師のもと、日中法要。
色衣・五条袈裟の正装で『讃仏偈』のおつとめ。

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本願寺からの達書伝達式に続いて、講話。

御講師は青木新門氏。
講題は『いのちのバトンタッチ』。

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青木新門氏は、第81回アカデミー賞外国語映画賞に輝いた『おくりびと』の元々の原作者。

自らの体験を綴った青木氏の『納棺夫日記』を読んだ本木雅弘氏が惚れ込んで、映画化を熱望した。
映画化にあたり、一度は青木氏の許可を得たが、出来上がったシナリオを読んで、青木氏は愕然。

青木氏は浄土真宗の熱心な土地柄、富山県の出身。
その富山の土徳があったからこそ、仕事を通して浄土真宗に出遇った。

でも、映画の舞台は山形県。

何も山形県が悪いというわけではない。
ただ、土徳という大事な点が欠落していた。

それから、ヒューマニズムで終わってしまい、原作のなか、一番重要な宗教的要素が欠落してしまっている。

その結果、青木氏はこれは『納棺夫日記』としてでなく、違った形の作品として欲しいと原作を降りられたのだそう。

そんな経緯をいろいろとユーモアを交えて聞かせていただいた。

 

そして、講演の後、3時から今度は新住職を導師として逮夜法要が。

全員が色衣・七条袈裟の礼装で、『無量寿経作法』。

 

第24世新住職が法灯を受け継いだ。

みずからをともしびとせよ 法をともしびとせよ。
(自灯明・法灯明)

その法のともしびが消えていく寺もある。

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特に山間部は、過疎化が進み、廃寺となるところもあるとは聞いていたが、途中屋根の崩れたお寺を見てショックを受ける。

今日の講題『いのちのバトンタッチ』。
バトンが次に受け継がれることの尊さを改めて感じた。

 

法要が終わり、その後の祝宴に出ず、我が家へ直行。

実は、長男碧流(あいる)の8歳の誕生日。

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何とか、夕飯に間に合った。

そして、夕飯後はお母さん特製のバースデーケーキに舌鼓。

「お母さん、ありがとうっていったか?」と聞くと、「まだ」という。

催促して、「ありがとう」の一言。

「おめでとう」と「ありがとう」。

「いのちのバトンタッチ」は、ここからはじまる。

 

明日も一日750回大遠忌法要を勤め、稚児行列もあるそう。
明日も今日のように良いお天気で。

呉東組若婦人連続研修会

10月20日(木)

今日から2日間、午前中横路地区の報恩講。

そして、午後から広の真光寺で、呉東組若婦人連続研修会。

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年3回の連続研修会。

我聞会がその担当に当たり、今年度は『アンケートに答えて』を担当。

研修会自体は10時から3時30分までで、そのなか、50分ほど話をする。

 

第1回目(6月)に書いていただいたアンケートのなか、

あなたは自分の“いのち”について考えたことがありますか?

という質問に、「はい」と答えた方がほとんど。

“はい”と答えた方、それはどんなことをきっかけとして?

という質問に、一番多かったのは、親の死・親族(友人)の死・主人の死など、身近な死。
それに次いで、病気をしたとき。

少数意見ではあったが、妊娠したとき、子どもを産んだとき、年を取ってというのもあった。

まさに、生・老・病・死の四苦である。

苦に直面したとき、人はいのちを見つめなおす。

 

今日、報恩講にお参りしたお宅で、「ちょっとだけお時間よろしいでしょうか?」といわれ、少しお話を聞いた。

その女性は、今年足を骨折され、リハビリで歩けるようにはなったばかり。

私は明日で88歳の誕生日を迎えます。私はもうすぐ亡くなります。かならず亡くなります。でも、良いご縁があって、うちには良いお嫁さんを迎えることができました。だから、私が亡くなった後も、きっとお参りはしてくれると思いますので、これからもよろしくお願いします。

と、穏やかに、しっかりと語られた。

家のなかで、ずっと継がれてきたのは、こうした“いのちのリレー”。

そこから先祖を敬うこころも生まれてくる。
私にいのちを受け継いでくれた方々に対しての感謝の気持ち。

 

親鸞聖人が亡くなられて750年。
そこから脈々と受け継がれてきたのは、そのいのちのつながり。

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2011年10月20日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

我聞会 10月例会

10月18日(火)

今日から2日間、広両谷地区の報恩講。

そして、今夜は善通寺にて我聞会の10月例会。

『蓮如上人御一代記聞書』(111)(112)の輪読。

相手のことを思い、相手に応じて仏法を聞かせるように。(112)

相手に応じて説法することを「対機説法」といい、お釈迦さまがその方法をとられていた。だから、たくさんの経典が残っている。

また、このような方法を「応病与薬」ともいう。
病気に応じて薬を与えるように、相手によって説き方を変える。

「臨機応変」ということばもそこから来ているのだろう。

「人を見て法を説け」
「座を見て法を説け」
「機に因りて法を説け」

など、ことわざにもなっている。

 
それから、「嘘も方便」ということばもある。
真実に導くための手段として用いられる。

キサーゴータミーという幼い我が子を失った若いお母さんの話は、まさに方便。

 

相手のことを思うには、相手のことを聞く必要もある。
それがなかなか難しい。

 

ちょうど、輪読の後のW氏の法話の内容がまさにそんなこと。

ある男性の母が亡くなった日、その1ヶ月前に行方不明となっていた息子の遺体が発見された。

その喪主である男性が、「母が最期に息子を見つけて逝ってくれたんです」と涙ながらに語ったそう。

ただの偶然では?と思いながらも、僧侶として「そうかも知れませんねぇ」としか答えられなかったと。

 

否定せず、ただうなずいて聞くことも大事なことである。

2011年10月18日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

ふれあいまつり ~ありがとう~

10月16日(日)

今日は朝から長浜小学校のふれあいまつり。

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午前中は参観日。

昼食はPTAがお弁当やうどん、焼き鳥、イカ焼き、フライドポテトなどを準備して販売し、親も子も先生も、地域の方々もそれをいただく。

そして、午後からは手品や、PTA主催のいろいろなアトラクションで子どもたちも楽しんだ。

 

今回のふれあいまつりのテーマは「ありがとう」。

来年から小坪小学校と統合で広南小学校となるため、「ありがとう 長浜小学校」。

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そんな思いを込めて、みんなで絵手紙。

 

ありがとう

この感謝の気持ちを表すことばは、『法句経』というお経に説かれるお釈迦さまのことばがはじまりといわれる。

人の生を受けるは難く、やがて死すべきものの、今いのちあるは有り難し。

人間としてこの世にいのちを授かるのは大変なことだ。
生まれてしまえば、それを当たり前のように生きているけれど。

でも、その授かったいのちも、いつかは死を迎えなければならない。
そのいのちが今こうしてあることは、とても有り難いことなのだ。

ありがたいことが今ここにある。

「ありがとう」の感謝のことばは、「私のいのちにありがとう」から生まれた。

 

今日、絵手紙をはじめて書いた長男が、帰宅後なにやら絵を描き始めた。

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絵手紙がよっぽど楽しかったようで、「春はきれいにありがとう」と、桜の花へ感謝のことば。

今日のふれあいまつりで、ちゃんと「ありがとう」を学んだよう。

 

今日も一日 ありがとう

2011年10月16日 | カテゴリー : 地域 | 投稿者 : sentoku

報恩講法要 3日目

10月15日(土)

朝には雨も上がり、少々暑い一日。
ツクツクボウシの声も聞こえてきた。

朝早くから、お斎の準備。

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大きな塩むすび3個と煮染めのパックが810セット。

これが専徳寺に伝わる報恩講のお斎の姿である。

 

お昼の席で御満座。

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善通寺住職を導師に、近隣の住蓮寺住職・浄円寺住職・広真光寺住職に出勤いただいて、正信念仏偈第二種の勤行。

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たくさんの方にお手伝いいただいて、そして最後はみんなで聴聞。

ようこそのお参りでした。

 

法座が終わり、後片付け。

後片付けをしているとき、ふと発見した。

専徳寺の余間に10月の報恩講と1月の御正忌の時だけかかる四幅の御絵伝。

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この御絵伝の裏には、「釋本如(花押)」、「文化八辛未年三月」と記されている。

文化8年とは、西暦1811年。
3月18日から28日まで、本願寺で宗祖550回御遠忌法要が厳修されたそうだ。

それからちょうど200年。
750回御遠忌を迎えた年の報恩講御満座の日、そのことを知る。

これも大きなご縁である。

2011年10月15日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

報恩講法要 2日目

10月14日(金)

今日は朝から雨。
朝席と昼席はそれほど強い雨ではなかったが、夜席には強い雨。

足下の悪いなか、ようこそのお参りでした。

明日のお斎の準備も朝から始まった。

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夜席は、お逮夜ということで、2席。
前席が終わると、重誓偈の勤行後、住職が『御伝鈔』を拝読。

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そして、後席。
いつもの法座よりも遅くまで聴聞。

お逮夜といえば、金子みすゞさんの『報恩講』が浮かんでくる。

報恩講

「お番」の晩は雪のころ、
雪はなくても闇のころ。

くらい夜みちをお寺へつけば、
とても大きな蝋燭と、

とても大きなお火鉢で、
明るい、明るい、あたたかい。

大人はしっとりお話で、
子どもは騒いじゃ叱られる。

だけど、明るくにぎやかで、
友だちゃみんなよっていて、
なにかしないじゃいられない。

更けてお家へかえっても、
なにかうれしい、ねられない。

「お番」の晩は夜なかでも、
からころ足駄の音がする。

御正忌報恩講のお逮夜には、おぜんざいが振る舞われる。

小さい頃、日曜学校でお逮夜に参り、みんなでおぜんざいを食べたのを記憶する。

今となっては昔の話。

大晦日の除夜会の『安穏のともしび』。
こんな風に子どもが思う行事になればと思う。

明日で御満座。

続いてお参りを。

2011年10月14日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku

報恩講法要 1日目

10月13日(木)

今夜から報恩講法要。

例年10月14日から16日までつとめているが、今年は16日が日曜日と重なったことなど、諸事情により1日繰り上げてはじまる。

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五具足の荘厳で報恩講を迎える。

御講師は府中市 善行寺の堤 有年 師。

 

天気予報ではこれから下り坂。

明日は長浜小学校も遠足で宮島に行くことに。

雨が降っても、どちらも無事に終わりますように。

 

以前、『家庭画報』5月号に本願寺の特集があり、ブログでも紹介

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その家庭画報特選『西本願寺 荘厳の美』が発売された。

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そして、講談社からは『西本願寺御影堂 「平成の大修復」全記録』が。

750回大遠忌を迎えて、いろいろな書籍が出ている。

 

10月10日号の『本願寺新報』に、24年前に三國連太郎原作・監督・脚本の映画『親鸞 白い道』の記事が載っていた。
その映画で親鸞聖人を演じた森山潤久氏。
今は役者を引退して得度し、真宗僧侶として札幌の寺院で法務をされていると。

この『親鸞 白い道』もDVDで松竹から販売され、明日手元に届く予定。

 

大遠忌。

いろんなことが動く年。

このご縁を大切に。 

2011年10月13日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku