聖徳太子御厨子 お帰りに

9月30日(土)

昨夜は中秋の名月。
次に中秋の名月が満月と重なるのは、7年後らしい。

中秋の名月と一緒に親鸞聖人像を撮ろうと思ったけれど、これがなかなか難しい。。。

その代わり、月光を浴びた本堂が星空のもと綺麗に。

 

今日は午前中、法事と重なり見に行けなかったけれど、大和ミュージアムで第71回呉市児童生徒発明くふう展の表彰式があり、次男(共同作品)が特別賞(教育委員会賞)を受賞。

中学校の部は40作品。
そのうち36作品が和庄中学校。
残り4作品のうち、2作品が広南中学校。

2作品とも共同作品で、もう一つ(2年生)もモビコン特別賞を受賞。

応募作品が少なく、受賞しやすかったのかも知れないけれど、呉市主催行事で教育長から賞状をもらうことはなかなかないことかも。
受賞、おめでとう。

午後からの法事が終わり、御内陣の修復出来たものがまた少し戻ってくる。

今日は聖徳太子の御厨子が彩色を終えて戻ってきた。

これが高さも奥行きもピッタリ過ぎて、なかなか納めるのが難しいらしい。。。

まだ聖徳太子像は戻っていないけれど、修復前が下の写真。

漆も金もすべて艶消しのマットな姿しか記憶にないので、ピカピカに輝いた漆に金具がとにかく眩い。

それだけでもすべてが帰って来て、照明も一新されたら、それはそれは楽しみでしかない。

 

2023年9月30日 | カテゴリー : 修復事業 | 投稿者 : sentoku

石泉文庫虫干し法座 3日目

9月29日(金)

今日の朝席で御満座。

今日は早朝にラグビーワールドカップ、日本VSサモア戦。
さすがに早起きして見ることは無理なので、録画であとからゆっくりと。

NHK朝ドラ『らんまん』も最終回。こちらも録画であとでゆっくりと。

そして、今夜は中秋の名月。

月影のいたらぬ里はなけれども 眺むる人のこころにぞすむ

朝席では法然聖人の詠まれた歌を紹介。

今夜はお月さまがきれいに見れそう。
でも、せっかくきれいに見れる月でも、外を見ない人には分からない。
そして、今日が「中秋の名月」と知らない人にはただの月かも。

おいわれを聞く。

一切経が出来るまでの話、石泉僧叡和上にここで勉強し、その教えをひろめて欲しいと、地元長浜の人たちが一切経を寄進した話、僧叡和上が亡くなったあと、ずっと虫干しをして残して欲しいという願いを永代定書に記された話、それをずっと守り続けている話、いろんな話を聞いてから本を運ぶと、ありがたさが違うとご門徒さんより。

 

朝席後、干し終わった蔵書を石泉文庫へお返し。

初日は小学校の子どもたちの手を借りたのであっという間に運べたけれど、いつも最後は少人数。

そこで、今年もこれが大活躍。

コールマンのアウトドアワゴン。

5、6人分は一度に運べるかも。

それで2往復+お茶を載せて計3往復。

皆さまのおかげにより、今年も無事虫干しを終えることが出来た。

ご協力ありがとうございました。
ようこそのお参りでした。

石泉文庫虫干し法座 2日目

9月28日(木)

石泉文庫虫干し法座、朝席。

先日、朝日新聞の折々のことばに目がとまったことから。

「点字聖書」を舌と唇で読んでいたという話。

「点字聖書」があるのなら「点字聖典」はあるのだろうかと調べてみたら、ちゃんと浄土真宗本願寺派では社会部が点字書籍を作成。

本願寺派社会部》障がい者福祉活動》点字書籍

他にもないかと思って調べたら、浄土宗が【点字のお経本】というサイトを。

そこに本願寺派の聖典が紹介され、「価格:無償」と。

 

それはともかく、「聖書」とどのように出会ったのか知りたかったので、本を取り寄せ。

 一週間に一日休むことになっただけで、学校が急に遠くなったような気がして、私は淋しかった。 そんな私に、母はお寺の日曜学校へ通うように勧めた。門徒宗のそのお寺は、町の中とはいえ、ちょっとした森にかこまれていて、比較的静かな場所にあった。潜り戸を入ると、土塀に囲まれた境内は、いっそう静かで、子供心に身の引き締まるのを覚えた。本堂には同じ年ごろの子供達が五、六名、お坊さんの説教を聞き、お経を習うのであった。このお経は「帰命無量如来」で始まる 正信偈であって、かつて、祖父が毎朝奥の仏間で唱えていたものであることはすぐにわかった。
 やがて母はそのお経を、先祖様に捧げるようにと私に命じた。私はいかにも神妙に仏壇の扉を開き灯明と線香をあげ、座布団に正座し、合掌して念仏を唱えた。全くの見様見真似であった。経本を開き唱え始めると、傍らに萎えた手を合わせて、母も一緒に口ずさんだ。その三十分間はまたたく間に過ぎてしまう。やがて、
  願以此功徳 平等施一切
  同発菩提心 往生安楽国
と、最後の部分をゆっくり唱え終わると、母は身を震わせて喜んだ。同じ病を持つ母と私の二人旅は、この頃から始まったと言える。

11歳で発病し、学校を休みがちになった少年が最初に出会ったのは正信偈。

そのあと、四国の霊場をまわり、お母さんが亡くなったあと、長島愛生園へ。

愛生園では治らい薬プロミンの副作用で6年間も高熱が続き、両手の麻痺状態が進み骨膜炎を併発して手の指を損ない、視力も衰え失明。そんななか、病室に友が一人尋ねてきて、本の朗読をしてくれるようになる。
そこで、『新約聖書』を読んでくれたのがご縁だそう。

その後、点字を学んだけれど、指で読むことが出来ないので、唇と舌で。

  点字

ここに僕らの言葉が秘められている
ここに僕らの世界が待っている
舌先と唇に残ったわずかな知覚
それは僕の唯一の眼だ
その眼に映しだされた陰影の何と冷たいことか

読めるだろうか
星がひとつ、それはア
星が縦にふたつ、それはイ
横に並んでそれはウ
紙面に浮かびでた星と星の微妙な組み合わせ

読めるだろうか
読まねばならない
点字書を開き唇にそっとふれる姿をいつ
予想したであろうか……

ためらいとむさぼる心が渦をまき
体の中で激しい音を立てもだえる
点と点が結びついて線となり
線と線は面となり文字を浮かびだす

唇に血がにじみでる
舌先がしびれうずいてくる
試練とはこれか――
かなしみとはこれか――
だがためらいと感傷とは今こそ許されはしない
この文字、この言葉
この中に、はてしない可能性が大きく手を広げ
新しい僕らの明日を約束しているのだ
涙は
そこでこそぬぐわれるであろう

 (「はなかみ通信」其の十一通〔二〇〇四年九月]-其の二十八通[二〇一〇年一月])

唇と舌で点字を読み続けると、コンクリートの壁をなでるような痛みで、唇が裂け、本が血で染まるのだそう。

それでも、この文字、この言葉に果てしない可能性が大きく手を広げていると。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

浄土真宗本願寺派 嶺宿山 専徳寺(@sentokunet)がシェアした投稿

こうして毎年行っている虫干しも、経文そのものを読むことは出来なくても、先人方の御苦労、御恩を肌で感じることが出来、そしてそれを次へと伝えてゆけたら。

世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ

ようこそのお参りでした。

石泉文庫虫干し法座 1日目

9月27日(水)

今朝、朝席前に昨夜仕掛けておいたトレイルカメラを回収。

映っていたのは、

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

浄土真宗本願寺派 嶺宿山 専徳寺(@sentokunet)がシェアした投稿

 
アナグマ。

今月初めに掘り荒らされて以来、4回目。

トレイルカメラを設置し忘れた時に荒らされること2回。

先日はイタチが映っていたけれど、今日はアナグマの姿がしっかりと。
しかも大胆に掘りあげて。。。

恐らくそうかなぁと思いながら、証拠もないのに決めつけてもいけないかなと。

とりあえず、正体判明。

 

朝7時30分から朝席。

寺での朝席と石泉文庫での搬出に向けての準備が同時進行のため、参拝者はどうしても少なくなる。
しかも、内陣修復中ともあり、住職自勤で。

朝席では「お経」にまつわる話を。

 

8時40分頃、広南小学校より6年生が到着。

一緒に石泉文庫に向かい、子どもたちに運んでもらう。

「もっと持てます」とたくさん運んで行く子、走るように運んでくれる子、何度も往復してくれる子、いろいろと。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

浄土真宗本願寺派 嶺宿山 専徳寺(@sentokunet)がシェアした投稿

 

元気に運んでくれたので、いつもより早く終了。

そのあとはプロジェクターを使っていつものように石泉文庫などの話を。

広南小学校のホームページにも教育活動の様子(9月27日)で紹介。

半日干して、午後3時から後片付け。

 

ようこそのお参りでした。

 

明日も朝7時30分より朝席に続いて虫干し。
お手伝いいただける方は是非。

 

石泉文庫虫干し準備

9月26日(火)

今日も午前中、通り報恩講。

そして、午後から総代、仏教壮年会有志のみなさんが集まって、明日の石泉文庫虫干し準備。

本堂の真ん中に支柱を立て、そこに入口から竹を渡す。

そして、本堂の端から端にロープを張っていく。

強く張り過ぎると、手が届かないし、緩すぎると、本の重みで垂れ下がってしまう。
ほどよい張りが求められる。

経典をロープに引っかけて干していく虫干しは、他では知らない。
思いつくとしたら、江戸末期より長浜は漁網で繁盛していたということ。

丈夫なロープがなければ、こんな虫干し方法は思いつかない。

長浜の歴史とともに歩んでいるのかも。

 

明日は朝7時30分より石泉文庫虫干し法座。

御内陣修復中につき、住職自勤で。

その後、8時40分頃より石泉文庫から専徳寺へと経典を運び、本堂内で虫干し。

今年も広南小学校6年生がお手伝い。

午後は3時頃より片付け作業。

お手伝いいただける方は、是非是非ご協力ください。

通り報恩講はじまる

9月25日(月)

今月初めに鐘楼横の花壇を掘り荒らされた。

その後2回も。

荒らす正体が分からないので、トレイルカメラを夜間設置。

毎朝確認するのだけれど、映っているのはネコばかり。

たまに設置し忘れた時に限って掘られていたり。。。

 

今朝、花壇は荒らされていなかったけれど、ネコでないものが映っている。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

浄土真宗本願寺派 嶺宿山 専徳寺(@sentokunet)がシェアした投稿


イタチだろうか。

よくよく見てみると、飛びついたのに「あらら」落っこちゃったっという感じ?

思わずクスッと朝から。

 

今日からいよいよ通り報恩講。

幸先良くスタートを。
そう思ってスクーターに乗り、小坪1件目のお宅へ。
玄関前でスクーターを止め、スタンドを立てようとしたら、
「ガタン」
スクーターをこかしてしまった。。。

は~っ。。。

そのあと無事通り報恩講を終え、帰りに広南小学校へ。

明後日予定している石泉文庫の虫干しで、子どもたちに運ぶ作業をお手伝いいただくのでご挨拶に。

帰りに玄関の黒板を見ると、相田みつをさんの詩が。

何だか幸先良いスタートかも。

2023年9月25日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

呉市中学校美術作品展

9月24日(日)

暑さ寒さも彼岸まで

まだまだ日中は暑いけれど、今日はずっとウィンドチャイムの音が鳴り響くほど風のある1日。

 

夕方、呉市役所へ。

第47回呉市中学校総合文化行事、美術作品展。

昨日はおそなえワークショップ、今日も何かとバタバタしていて、ふと美術作品展のことを思い出したら、明日まで開催と。

明日から通り報恩講が始まるのと、今日は20時まで開催とあったので、急遽夕方。

さすがにガランとした市役所の1階ロビーでゆっくりと。

次男の作品も展示されているので、今年で最後かと思いながら。

風景画は、広南中学校から2点が展示。

どれもこれも素敵な作品。

芸術の秋、文化の秋。

明日は15時まで。

 

2023年9月24日 | カテゴリー : 長浜 | 投稿者 : sentoku

おそなえワークショップ

9月23日(土)

今日は彼岸の中日。

初めての試み、おそなえワークショップを開催。

親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年、そして専徳寺内陣修復に向けての記念行事として。

この専徳ねっとでも申し込みフォームを作ってみたものの、まだまだアナログ。。。
チラシでのご案内が一番らしい。

このたびは事前に〈あやめ〉〈光明の広海〉〈菜の花〉〈曼珠沙華〉〈のぎく〉〈やぐるま〉〈つゆくさ〉の7種類の中よりお好みのものをご注文いただき、福岡の楽心堂本舗より「お供え落雁キット」をお取り寄せ。

以前より楽心堂本舗がワークショップを九州を中心に行っていることは知っていて、いつか専徳寺でも出来たらいいのになぁと思っていた。
コロナの影響で一時期ワークショップなどが出来なくなったことから、この「お供え落雁キット」が誕生。

誕生したことにより、わざわざ九州から来ていただかなくても、ワークショップを開催できる!と。

 

このたび人気だったのが、〈のぎく〉と〈曼珠沙華〉。

〈持ち帰って、自宅で作ることも可能です〉と案内を入れておいたこともあってか、20数名の申し込みがあった中、6名の方がキットのみ購入してご自宅で。

 

昨日は夕方から呉東組役員会に出席のため、それまでに本堂で準備。

朝9時よりおつとめして、それからワークショップ開始。

各テーブルに4人ずつ、こちらからの説明に耳を傾けながら、おのおのおそなえ作り。
最初はみなさんシーンっと黙々と。

慣れるにしたがって、だんだんと会話をしながら。

キットがよく出来ているので、手際よく仕上がっていく。

一対のうち、一つが出来上がったところで、あとの一つは持ち帰ってしたいという方はそうしていただいても、すべてを仕上げて帰っていただいても結構ですとご案内。

帰ってから、もう一つは家族に作らせたいという方も。

また、予備として購入していたものを、家族にあげたいからとお買い上げいただいたり。

 

まだマスクは着けたままの方も多いけれど、久しぶりに会話しながら、他の方の進み具合も見ながら、笑顔で作っていただけた。

さすがに二つ目は早く仕上がり、10時過ぎにはすべて終了。

作ったおそなえは各自お持ち帰りいただいて、家のお仏壇におそなえ。

お彼岸に自分で作ったおそなえを仏さまにお供えする。
何ともありがたい。

 

来週より、いよいよ通り報恩講が始まる。

その初日に今日参加していただいた方のお宅も。

ようこそのお参りでした。

2023年9月23日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

センチコガネ

9月22日(金)

明日いよいよ初めての試み、「おそなえワークショップ」開催。

午後からそのための準備を本堂でしていると、畳の上を何やら黒い虫が歩いている。

コガネムシ?というのは何となく分かったのだけれど、見た目は綺麗な黒光り。

調べてみたら、

センチコガネ」と。

 

「センチコガネ」?
調べてびっくりしたのが、「糞虫の一種」と書いてある。
先日の「アレチヌスビトハギ」ではないけど、名前が。。。

そこで、「センチコガネ」の由来は?と思って調べると、

「雪隠黄金虫」

雪が隠れる、、、?っと思いながらすぐに気づく。

「せっちん」ってトイレのこと??と。

 

でも、糞虫は人間にとって害虫ではなく益虫。

エジプトでは同種のフンコロガシはスカラベといって太陽神扱いだった。

所変われば何とやら。

また、

コガネムシは金持ちだ
金蔵建てた 蔵建てた

コガネムシといえば、この歌をついつい。
野口雨情作詞、中山晋平作曲だと。 

何はともあれ、そっと廊下に出すと、あっという間に姿が見えなくなった。

金蔵、蔵建てるとかよりも、願うは御法義繁盛かな。

2023年9月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : sentoku

総代会

9月20日(水)

彼岸の入り。

今年は御内陣修復中につき、秋季彼岸会に代わり、初めての試みとして、彼岸の中日に「おそなえワークショップ」を行うことに。

楽心堂本舗の『お供物らくがんキット』を取り寄せ、これを用いてワークショップ。

その準備として、昨日とりあえず住職、坊守が一つずつ作り、お彼岸に合わせて御本尊前にお供え。

今日は午後から総代会。

先日戻ってきた襖絵等を見ていただく。

そして、落雁のお供えも。

今日の議案は、内陣修復、墓地、石泉文庫虫干し等々。

 

暑い中をありがとうございました。 

 

 

 

2023年9月20日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku