10月8日(水)
今夜は仏教壮年会の例会で、報恩講。
お饅頭のお供えをし、そのあとお下がりとしてみなさんに。
ちょうど皆既月食にあたるため、今夜のテーマは“月”。
月といえば、お釈迦さまの前生の話としてジャータカに現れる月のうさぎ。
日本には、飛鳥時代に天寿国繍帳、平安時代に『今昔物語集』などに現れ、とても馴染みのある話。
そして、『涅槃経』に説かれるアジャセ王のためにお釈迦さまが月愛三昧に入られる話。
正信偈をおつとめした後、詳しく話していたら皆既月食が見られなくなるので、かいつまんで話をし、後は帰ってゆっくり読んでくださいと、プリントにして配る。
法然聖人の、
月影のいたらぬ里はなけれども ながむる人のこころにぞすむ
毎日月を眺めてる人は少ない。
それでも、今日のように皆既月食だからと月を眺める人もいる。
「皆既月食だからって何?」と、無関心な人もいる。
阿弥陀さまの光が届いてるといっても、それに気づかない人、無関心な人、いろいろ。
今日くらいは、月を一人で見るもよし、二人で見るもよし、家族で見るもよし、それがご縁となればと、早々と例会を切り上げる。
みんながいなくなった境内で、息子と一緒に月を観る。
本堂の向拝から東の空を見ると、ちょうど親鸞聖人像の傘の上に赤い月。
それがだんだんと明るくなって・・・。
みんなにやさしい光が届いてる。